083 体重を正確に記録しない人の言い訳

体重計に乗れば、そのときの体重が測定できます。それを、そのまま記録してくれれば、体重の変化がわかって、それと食事量と運動量の内容を見れば、何が体重の増減に影響を与えているのか簡単に知ることができます。ところが、体重を参考にして指導をしようと思っても、うまくいかないことがあります。「こんな体重になるはずはないのに」と思って、どんな体重の測り方をしているのか聞くことがあります。
いつも同じ時間に体重計に乗るように指示しているのですが、計測時間が違っているために変化が起こるのは、よくあることです。食事の前後、入浴の前後によっても違います。できることなら起床直後と就寝直後に測定することをすすめています。測定時間が違っているのに、それを記録せずに勝手に想像で増減させて記録している人がいます。
食事の前に計測するべきところを今日は食事の後だからといって1kgを減らして記録していたり、入浴前だから汗をかく分として2kgを差し引いて記録するという人もいます。中には、前日に多くの量を食べてしまったけれど、いつもとは違うことなので2kgを減らす人、全裸で測るべきところを下着を着ているので1kgを減らす人といった調子で、実際よりも多めに差し引いてしまうこともあって、こんなことをしたら正しい数値がわからなくなります。
そんなことをしていないという性善説に基づいて記録を見ているのですが、ダイエットがうまくいっていないことを知られたくないからと実際に違う数字を書かれてしまうと、これはどうにもならなくなります。食べてはよくないとされているものを、食べているのに食べていないと言い張る人、指導どおりに運動をしていると言い張る人もいて、ダイエットの指導ほど大変なことはないと、今さらのように感じているところです。