088 太りたかったらお酒を飲みながら食べる

食事から摂るエネルギー量が多くなりすぎると、体内に蓄積しておくエネルギーを多くするために肝臓で脂肪合成が起こります。特に合成量が増えるのは夕方以降です。食事をして血糖値が上昇するとインスリンが分泌されます。このインスリンに脂肪合成を促進させる働きがあります。インスリンは自律神経の働きによってコントロールされていて、交感神経の働きが盛んになったときには分泌量が減り、副交感神経の働きが盛んになったときには分泌量が増えます。
夕方以降は副交感神経の働きが盛んになっているのでインスリンが分泌されやすくなっています。そのときに血糖値が上昇しやすい糖質が多く含まれる食事をすると、インスリンの分泌量が多くなりすぎて脂肪の合成が進み、脂肪細胞の中に蓄積される中性脂肪が増えて行くことになるわけです。
夕方以降の脂肪合成を、もっと進めるものがあります。それは飲酒です。アルコールには肝臓での脂肪合成を促進させる働きがあります。夕方だけでなく、昼間から飲酒をした場合にも脂肪合成量は大きく増えます。これは太ることを恐れている人にとっては大きなマイナスとなるわけですが、食べるものが少なく、生き延びるための脂肪を多く蓄積できなかった時代には飲酒によって脂肪が増やせることは大きなプラスでした。その体質が残っているから、飽食の時代となり、飲酒量が増えた時代には、これは大きなマイナスとなってしまうわけです。
太りたい人は、夕食にご飯の量を増やして、さらにインスリンが分泌されやすいように食事前の入浴ではぬるめの温度にしてリラックスしてから食卓につくようにします。そして、お酒を飲みながら食事をするとインスリンの分泌量が増えます。アルコールは食欲を増進させるので、これも太りたい人にはプラスになります。では、太りたくない人は、どうすればよいのかというと、逆のことをすればよいわけです。