089 キュウリダイエットの有効成分

キュウリにはダイエット成分のホスホリパーゼという脂肪分解酵素が豊富に含まれていることは2010年に明らかにされているのですが、地味な野菜という認識なのか、これまでダイエット法としてヒットすることはありませんでした。どれだけ地味なのかというと、キュウリはギネスブックには「世界一栄養のない野菜」と載っています。瑞々しい野菜ということは、それだけ水分が多いので栄養素も薄まってしまいます。そんな中にあって、ダイエット食として人気が高まりつつあるのは、どこにホスホリパーゼが多く含まれているのかがわかったからです。
それは皮の部分です。キュウリは加熱されないのが原則なので酵素は破壊されず、生で皮ごと食べるものなので、どこに含まれていてもよいという感じですが、皮に含まれていることがわかると苦味があるからと皮を削ったり、彩りのために皮を半分ほど取り除く飾り包丁もしないほうがよいということがわかってきます。
脂肪分解酵素は胃からもリパーゼが分泌されています。脂肪分解酵素によって脂肪が分解されると吸収されやすくなり、体内でエネルギーとして使われやすくなります。体外から摂るもので脂肪分解作用があるものは少なくて、リパーゼよりも効果が高いということで、ホスホリパーゼには期待が寄せられています。
キュウリダイエットでは、生のキュウリをそのまま食べるのではなくて、擦りおろして細胞の中のホスホリパーゼが出てくるようにします。擦りおろしたほうがよいというのは大根おろしみたいですが、大根にもホスホリパーゼは含まれています。このほかにも、ほうれん草、明日葉、セロリ、人参、トマトなどにも含まれています。いろいろと生で食べられるものは生で食べるようにすることがよいということです。