126 糖尿病とストレスの関係

ストレスは体調不良を起こし、あらゆる疾患の原因にもなるとされています。ストレスは血糖値を上昇させ、糖尿病のリスクを高めることも知られています。ストレスが高まった状態は、身体の危機的状態であることから、その状況から逃れるために、すぐにエネルギーとなるブドウ糖を増やすために、筋肉の中に蓄積されているグリコーゲンを分解してブドウ糖を血液中に放出します。そのためにストレスが高まるのにつれて血液中のブドウ糖が増えて、血糖値が上昇します。
このようなことにならないようにするためには、もちろんストレスを高めないようにすることが重要になりますが、ストレスを感じているときには血糖値が上昇することを意識して、ブドウ糖のエネルギー代謝を高める効果があるウォーキングなどの有酸素運動をすることがすすめられます。ストレスがたまったら歩こう、というわけです。
ストレスによって血糖値が上昇するのは、血液中に増えたブドウ糖を使って、危機的状況から逃れるためですが、肉体的なストレスではなく、精神的なストレスが高まった場合にはブドウ糖が多く使われることはないので、血液中にはブドウ糖が濃い状態となります。このブドウ糖は、余分なエネルギー源として肝臓の中で脂肪酸に合成されて、中性脂肪となり。脂肪細胞の中に蓄積されていきます。
“ストレス太り”という言葉がありますが、これはストレスを解消するために、脳に安心感を与える甘いものを食べてしまうことばかりではなく、筋肉の中のグリコーゲンが減り、中性脂肪が脂肪細胞の中に蓄積されることを指しているのです。