176 運動の時間が取れないときには3分間の後ろ歩き

筋肉に負荷がかかる運動量と筋肉の増え方は一致していません。同じ運動をして、同じだけの負荷をかけても、普段やり慣れている運動だと、運動の割には徐々に筋肉がつきにくくなってきます。そこで、運動を決まった方法で行うのではなく、いつもとは違った運動を取り入れることがすすめられます。
例えば、ステッパー運動の場合、上下に踏み込むだけの運動で筋肉がつきにくくなってきたら、踏み込むことによって上下だけでなく左右にも動きタイプにすると、また筋肉の増え方が大きくなってきます。ステッパーを変えるのが難しいなら、前後を入れ替えて、後ろ向きになってステップ台に乗って、踏み込むようにします。初めに前向き、次に後ろ向きというように乗り方を変えてステッパーの昇降運動をすると、前向きでは太ももの前側が鍛えられ、後ろ向きでは後ろ側とヒップの筋肉が鍛えられるようになります。
昇降運動は足踏み運動とも呼ばれ、昇り降りを繰り返すか、昇り降りと同じ筋肉の使い方をする運動をいいます。踏み台や階段を昇り降りする方法もありますが、負荷をかけるためには踏み込む動きが有効で、油圧式のステッパーを使うと無理をせずに続けて筋肉を強化していくことができます。
腹筋運動をする場合にも、ただ起き上がるだけだと腹直筋が鍛えられるだけですが、少し膝を立て、右手で左膝に触れる、左手で右膝に触れるというように、上体をひねるように腹筋運動をすると腹斜筋も鍛えられます。起き上がるよりも腹部をへこませるようにして上体を少し起こす方法を繰り返すことで、奥の腹横筋が鍛えられるというように、全体的に筋肉を増やしていくことができます。
同じ歩くのであっても、前進と後退では主に使われる筋肉が違います。後ろ歩きは筋肉を増やす効果があるといっても、広い場所でなければ長く続けることはできません。ずっと後ろ歩きをすることはないので、10歩前進、10歩後退というように繰り返すようにします。