177 運動前に飲んで効果が出るダイエット茶

お茶を飲んでから30分ほどしてから運動をすると脂肪の燃焼が早くなります。通常は運動を始めてから15分ほどで脳から興奮作用があるアドレナリンが多く分泌されて、脂肪細胞の中に蓄積されている脂肪が分解されて血液中に出ます。ところが、アドレナリンを分泌させる作用があるカフェインが含まれたお茶を飲んで30分ほどが過ぎると、アドレナリンが先に分泌された状態で運動を始めるので、脂肪の燃焼を早くすることができます。
アドレナリンが早く分泌されていても、筋肉の中で脂肪を燃焼しやすい形にする脂肪分解酵素のリパーゼが働いて、脂肪が燃焼されるようになるまで10分はかかるので、すぐに燃え出すというわけにはいきません。ダイエット用のお茶としてはギムネマ茶、桑の葉茶などがありますが、これらにはカフェインは含まれていません。カフェインが含まれているのは緑茶や紅茶、ウーロン茶などで、一番多く含まれるのは緑茶の中でも濃い玉露です。
ウーロン茶はダイエット茶としても知られていますが、これは食事の脂肪を分解したり、吸収を抑えるのが主な働きで、運動の前に飲むよりも食事と一緒に飲んだほうが効果はあると言われています。しかし、運動前に飲んでもカフェインの効果は少しはあるので、常に持ち歩いて飲むことがすすめられます。
ギムネマは東南アジアに自生する植物の葉で、有効成分のギムネマ酸にはブドウ糖が腸壁から吸収されるのを妨げる作用があります。ギムネマ酸には舌にある味蕾に結びついて、甘さを感じにくくする作用があるので、濃いギムネマ茶を飲むと甘味が弱くなり、おいしく食べられなくなり、食欲も抑えられるという効果があります。
ギムネマ茶は食事の前に飲むと甘味を感じにくくなり、おいしく食べられなくなるので、食事の後に飲むのが原則です。食後なら味を気にしないで多くの量も飲めます。ただし、おいしくて食べすぎる人は、先に飲んでから食べるようにすることで食べすぎを抑えることができるようになります。
桑の葉に含まれる成分には、胃の中で糖質をブドウ糖に分解する酵素の働きを抑えて、ゆっくりとブドウ糖に分解させる作用があります。そのために腸から吸収される速度が遅くなり、血糖値が急上昇しにくくなります。それによって、インスリンの分泌量が減って、肝臓で合成される脂肪の量が減るようになります。
緑茶はカフェインが多いほど早く脂肪が分解されるわけではないので、無理をして多くの量を飲むことはありません。玉露なら湯呑み茶碗で1杯、煎茶なら2杯ほどの量で充分です。一気に多くの量を飲むよりも、運動の前や運動後にと何回かに分けて飲むようにします。