187 太りにくくなる飲酒時の食べる順番ダイエット

食べる順番ダイエットは食物繊維が多いサラダ、水分でおなかが膨らむスープのときにメインディッシュの肉や魚を食べて、最後に糖質(ご飯、麺類、パンなど)を食べるのが基本となっています。お酒を飲むときにも、この順番を守ってもよいのですが、飲酒時の食事はアルコールの影響を考えて順番を決めることがすすめられます。
飲酒後には肝臓はアルコールを早く分解するために他の機能が低下するようになります。アルコールによって肝臓での脂肪合成が進んでいきますが、肝臓に脂肪が多く蓄積させないように普段は脂肪の蓄積が増えていくと、その脂肪を血液中に放出しています。というのは、肝臓の細胞は脂肪が多く蓄積すると細胞本来の働きをしなくなり、脂肪が放出されにくくなるからです。これではアルコールの分解だけでなく、さまざまな肝臓の機能も低下していくことになります。
肝臓の細胞に脂肪が多くつきすぎた状態は脂肪肝と呼ばれます。肝臓には通常は脂肪(中性脂肪)が3~5%ほど蓄積されていますが、蓄積量が増えて30%を超えると脂肪肝となります。いわゆるフォアグラ状態で、脂肪が蓄積した肝細胞は機能が大きく低下することから、脂肪肝では肝臓の30%ほどが機能していない状態で、たんぱく質の合成や有害物質の分解などの機能が低下していると考えられます。
脂肪の蓄積を減らすためには、たんぱく質が多い食品を食べることがすすめられますが、これは肝臓の脂肪がたんぱく質と結びついて放出されるという特徴があるからです。飲酒のときには、消化されやすく、早く吸収される豆腐や納豆、枝豆や煮豆などの豆類を先に食べるか、魚を食べるようにします。肉は消化に時間がかかるので、食べるのは後半にします。
食べる順番ダイエットでは、ご飯は最後に食べることがすすめられますが、飲酒時には血糖値が上昇していて、それにご飯のブドウ糖がプラスされると血糖値が大きく上昇して、インスリンの分泌も多くなり、脂肪の合成が進んでしまいます。少なくとも飲酒時には太りやすくなっていることを意識して、食べないようにするか量を減らすようにします。
飲酒量が少なければシメのご飯は食べてもよいかということですが、酔いが進んでいると肝臓からのブドウ糖の放出が減って少し血糖値が下がってきているので、ご飯が食べたくなります。また、胃が刺激されて消化液が増えて、吸収もよくなっているので、飲酒量が少なくても、ご飯を食べると太りやすいので食べる量は減らすようにします。