236 体脂肪を減らすのも増やすのもメディカルダイエット

ダイエット(Diet)には、もともと“やせる”という意味はないということは、このコーナーでも、サイトの他のページでも、いろいろな文章でもセミナーでも繰り返し伝えてきたことです。方針、作戦、戦略を意味していて、そこから各人にとって正しい方法を行うことがダイエットとなり、正しい食生活ということで食事療法がダイエットになり、さらに運動療法がダイエットとなりました。食事療法も運動療法も、太っていることによって生活習慣病が進むことを反映して、体脂肪を減らすことが主な目的になっています。だから、やせることがダイエットと思われがちですが、人によっては太ることによって健康が保たれるなら、太ることもダイエットとなります。
年齢を重ねてくると、太ろうとしても筋肉がつかず、体脂肪も増えてくれないという悩みを抱える人が増えてきます。そういった人に、食事と運動の組み合わせ、食事と入浴の組み合わせ、そして運動の入浴の組み合わせによって体脂肪が増えるようにすることもダイエットとなります。言葉の意味から言っているだけではなくて、健康のためには重要なエネルギー源である適度な体脂肪の蓄積も必要なことです。ある程度の体脂肪が蓄積されている人のほうが、免疫が高くて、長生きできることも知られているので、これを希望する人には医学、科学に基づいたダイエット法を実践してもらうことが必要となります。
「体脂肪を増やすのなら、体脂肪を減らすことと逆のことをすればよい」と考える人もいます。ただ、体脂肪を増やすというなら運動をしないで、食事量を増やして、ゴロゴロとした生活をしていればよいのかもしれませんが、これでは筋肉の量が減っていきます。高齢者の場合には1歳分、年齢を重ねたときの筋肉量は、たったの2日間だけ寝たきり状態でいると同じように減少するとされています。高齢者は2週間、まったく運動をしないと筋肉量が4分の1も失われるとも言われています。身体を動かして、筋肉量を落とさないようにしながら、体脂肪を増やしていくには、運動によって減る体脂肪の量を抑えることも求められます。
そんな面倒に思えるようなことでも、運動と食事のタイミング、食事と入浴のタイミング、運動と入浴のタイミングによって可能にしているのがメディカルダイエットの手法なのです。