241 食事と入浴のタイミングで体脂肪を増やす

入浴のあとに食事をすることで体脂肪を減らす方法については前回(240回)で紹介しましたが、その逆に体脂肪を増やすことも自律神経の調整によって行うことができます。42℃以上の温度で入浴したりシャワーを浴びると興奮系の交感神経の働きが盛んになります。朝起きて目覚めがよくないときに42℃以上のシャワーを浴びると目が覚めてシャキッとするのは副交感神経から交感神経に切り換わったからです。それとは逆に、心身ともに興奮しているときに38〜40℃の低めの温度で入浴するとリラックスできるのは抑制系の副交感神経の働きが盛んになったからです。
副交感神経の働きが盛んになっているときには胃液とインスリンの分泌が盛んになります。インスリンには血液中のブドウ糖を細胞の中に取り込ませる働きがありますが、それとともに肝臓の中で脂肪酸が合成されるのを促進させる働きがあります。脂肪酸は、エネルギーとして使われやすい形となっていますが、インスリンには脂肪酸とグリセロールを結びつけて中性脂肪となるのを促進させる働きもあります。脂肪酸3個とグリセロール1個が結びついたのが蓄積型の脂肪である中性脂肪(トリグリセリド)です。
さらにインスリンには、中性脂肪を脂肪細胞の中に取り込んで蓄積させる働きがあります。脂肪細胞の中の中性脂肪は、交感神経の働きによって興奮ホルモンのアドレナリンが分泌されることによって分解されて、血液中に脂肪酸が放出されます。副交感神経の働きが盛んになっているときには中性脂肪は分解されにくく、蓄積が上回って体脂肪は増える一方となります。
体脂肪を増やしたい人は、ぬるめの温度での入浴で副交感神経の働きを盛んにした後に食事をするようにします。特にインスリンが多く分泌されるのは、副交感神経の働きが盛んになっている夕食時なので、夕食の前にぬるめの入浴で心身ともにリラックスした状態で食事をすることで、適度に体脂肪を増やしていくことができるということです。