262 コレステロール対策のウォーキング

LDLコレステロール値が高い人は、運動をすることがすすめられます。中性脂肪は運動によって減少しやすい脂肪であるので運動をする意味も理解しやすいのですが、コレステロールは運動によって燃焼するタイプの脂肪ではないために、その意味がわからないと運動を続ける気持ちが高まらないかもしれません。
LDL(低比重リポたんぱく)は運動をして直接的に減るものではありませんが、HDL(高比重リポたんぱく)とLDLはバランスを取っていて、HDLを増やすことによって、LDLを減らすことができます。LDLは一般にはLDLコレステロールと言われていますが、LDLコレステロールはLDLの中に含まれているコレステロールのことです。LDLはコレステロールを多く運んでいることから血液中で多くなりすぎると動脈硬化のリスクを高めることから悪玉コレステロールとも呼ばれます。それに対してHDLは血液中で多くなりすぎたコレステロールを集めて肝臓に運んでいくことから善玉コレステロールとも呼ばれます。
運動によってHDLが増える理由ですが、HDLは肝臓の血流がよくなり、末梢の血管の血流がよくなることで合成が進んでいきます。ウォーキングは全身の血流を盛んにする働きがあり、肝臓の血流も盛んにすることができるからです。HDLを減らす要因として運動不足や喫煙、糖尿病などがあげられていますが、これらは末梢の血流を低下させるものばかりです。末梢の血流が悪いとHDLが合成されにくくなるので、全身の血流をよくする有酸素運動のウォーキングは効果的です。
LDLが増えるとHDLが増えるというバランス調整は、中性脂肪値が正常であることが条件となっているため、血液中の中性脂肪が多い人は、ウォーキングによって中性脂肪をエネルギーとして燃焼させることでHDLを増やすことができるようになります。