276 免疫対策のウォーキング

体温が低くなると免疫が低下することから、できるだけ体温を上昇させることが免疫を強化する方法であると紹介されています。免疫細胞は血流がよくて、細胞が温められた状態で向上していきます。
温度と同時に重要になるのは酸素です。身体を外敵から守る免疫細胞は、酸素を多く取り込むことで活性化します。免疫細胞も全身の細胞の一部であり、その中にはエネルギー産生を行うミトコンドリアがあります。ミトコンドリアは酸素を使ってエネルギーを作り出しています。そのため有酸素運動のウォーキングは全身の免疫を向上させる運動といえます。有酸素運動によって活性化するのはリンパ球ですが、中でも特に活性化するのはナチュラルキラー(NK)細胞です。
ナチュラルキラー細胞は激しい運動や2時間以上の長時間の運動をすると活性が低下するため、ウォーキングをする場合も免疫を考えたら2時間以内にします。長く続けたいときには、一度休んでから再びウォーキングをするようにします。免疫細胞は、温度が高めの状態のほうが活動は活発になるので、ウォーキングで全身の血流を盛んにすることは免疫強化につながります。
腸内細菌の善玉菌が増えると免疫が高まりやすくなります。善玉菌は腸内が温まっていることで増えていくため、腸に温かな血液が多く送られる有酸素運動のウォーキングは、善玉菌を増やして免疫を高めるためには有効といえます。もちろん、善玉菌が好むエサとなる糖質や食物繊維、乳製品を多く摂り、悪玉菌が好む動物性たんぱく質と脂肪は減らしておくことは当然のことです。
緊張をすると免疫は低下しやすく、リラックスすると免疫は高まっていきます。ウォーキングは、ただ歩くのではなく、景色や気候を楽しみながら、家族や友達などと楽しみながら歩くことは免疫強化のためにもよいことです。