288 全身の筋肉量ピークは15歳

骨密度のピーク(最大骨量)は以前には20歳代とされてきましたが、今では18歳くらいとされていて、男女ともに40歳を超えると急に骨密度が低下してきます。筋肉量は45歳までは大きな変化はなく、45歳を超えると減少が始まり、50歳を過ぎると急激に減るようになります。その減少量は20歳から50歳までの間に10%ほどは減少して、50歳から80歳では、どれだけ筋肉を使ってきたかによって差は大きくて、20歳に比べて30〜50%も減少します。
筋肉量のピークは男女ともに20〜45歳までということができますが、これは全身の筋肉の重量の変化であって、全身に占める筋肉の割合となると15歳から下がり続ける一方です。筋肉の割合が低下してくるというのは、成長期では臓器の重量が増えることもあるのですが、20代後半からは体脂肪が増えていくことを指しています。体脂肪も含めて、全身の重量を自分の現状の筋肉で支えていくわけで、その割合が減り続けるということは身体を動かすという基本的なこと、つまり歩くことにも影響をするということです。
筋肉の量が減っていくということは筋力も低下するわけですが、45歳くらいから低下が始まります。しかし、積極的に運動をしていない人だと30歳くらいから低下が始まります。その低下の割合は、これの運動習慣によって違ってくるのですが、毎年0.5〜1%にもなります。この低下によってピーク時に比べて50歳で90%ほどになり、60歳で80%、70歳で70%にもなります。50歳を過ぎると毎年10%ずつ低下していくということです。
男性は65歳で女性の15歳に相当する筋肉の割合になり、筋力も同じように低下していきます。男性の健康寿命は平均寿命より10年ほど短くなっています。つまり、70歳を超えると自由に動けなくなるということで、それに影響しているのは筋力の低下です。となると、筋力を70%以下にしないように、60歳から、できることなら50歳から運動をする機会を増やすこと、それと同時に筋力を落とさない歩幅を広げた元気がよいウォーキングを心がけるようにしたいものです。