健康食品&食品の法規制

品質の確保はGMPを確認
 サプリメント製品には製造者・販売者(企業名)は記載されていても、どのような工場で製造されたかを消費者が知ることはできません。製造工場まで明らかにしているところは少数派ですが、サプリメントの安全性と品質について保証する制度としてGMP規格が設けられています。
 GMPはgood Manufacturing Practiceの略で、「適正製造規範」と訳されています。原材料の入庫から製造、出荷にいたるハード面(構造設備)、ソフト面(作業管理)すべての過程において、製品が安全に作られ、一定の品質が保たれ、人為的な誤りを最小限にするように規則とシステムが定められています。
 医薬品では早い段階から製薬メーカーに義務づけられ、これまではGMPは医薬品に対して使われてきましたが、現在では医薬品と同レベルの工場と管理のもとに行われる例が増えています。ただし、法律ではサプリメントのGMPは義務づけられてはいなくて、保健機能食品ではGMPの取得が求められています。
 品質が保持されなければ、有効成分の効果が保持されないことになります。有効性のデータベースを確認することはサプリメント販売会社には当然求められることであり、GMP規格をクリアしている商品であるのかを確認していくのは当然のことです。そして、消費者に求められたときには裏付けの資料を提出するのもサプリメントメーカーの責任といえます。
 GMP規格については、2005年に『健康食品GMPガイドライン』が厚生労働省より示され、さらに『原材料の安全性自己点検ガイドライン』によって錠剤、カプセル状等の形態の食品について安全性を自己点検するためのフローチャートが提示されています。
 公益財団法人日本健康・栄養食品協会、一般社団法人日本健康食品規格協会、一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センターなどが評価基準を定め、基準をクリアした商品にはマークの表示を認めています。マークを確認することも商品選びのポイントとなります。
 有名なメーカーの商品、製薬会社の製造、販売数が多い、国内工場製造といった宣伝文句を並べられると安心して購入できるようなイメージがありますが、これらのことは決して成分や品質の優良性を保証するものではありません。ブランド力に惑わされるのではなく、情報をしっかりとチェックする必要があります。