L‐カルニチン

2002年に食薬区分の変更によって、医薬品成分としてだけではなくサプリメントの素材として使用できることとなりました。必須アミノ酸のリジンとメチオニンから合成されるアミノ酸の一種で、体内に蓄積されています。L‐カルニチンは肝臓で少量が合成されているものの、20歳をピークに減少して、次第に不足ぎみになります。脂肪を筋肉細胞に取り込み、体のエネルギー産生を補助して、脂肪酸の代謝を促進させます。肩甲骨や首、わきの下にある褐色脂肪細胞を活性化して熱エネルギーを発生させるとともに、脂肪を分解する酵素のリパーゼを活性化させます。抗酸化作用があり、悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロール(低比重リポたんぱく)の酸化を防ぐ作用があります。LDLコレステロールは酸化すると動脈硬化を進行させる変性(酸化)LDLコレステロールになることが指摘されています。加齢によって生成量が減少するので、サプリメントや食品で摂取する必要があります。食品では、羊肉(ラム肉やマトン)、豚肉に多く含まれます。肉類の摂取が多い欧米人などでは体内に多く蓄積されているため、サプリメントで摂取しても効果が得にくいものの、日本人は蓄積量が少ないためサプリメントの効果が表れやすくなっています。たんぱく質の中に含まれる成分であることから、たんぱく質が多い食品と摂ることで吸収率が高まります。
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