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歩くのは左右の手足を同じように動かすことが基本となります。足は足首から先を指し、脚は股間の付け根から下を指していますが、脚は左右のバランスが取れていても、左右の足が同じようになっていないことがあります。

その足の状態は、歩いている人の後ろ側を歩くことで確認できます。

歩くことは踵(かかと)から足底、拇趾(親指)に向かってスムーズな体重移動をすることが基本となります。踵から母趾のラインは真っ直ぐ前に向かっているのが理想です。しかし、足先が開いている外股になっていたり、逆に足先が閉じている内股になっていることもあります。

その角度も違っていて、左右が対称になっていない歩き方をしている人が少なくありません。左右対称で、できれば真っ直ぐに前を向いているのが最も運動効率がよく、脚の運動エネルギーが足底に効率よく伝えられます。

足裏の構造と機能は、人類が歩き続けることで現在の形となっていきました。その構造と機能を活かした歩き方をすることが、最も安全で健康的な歩き方となります。

足裏で、初めに接地する踵は肉厚で、衝撃を吸収して着地をスムーズにする役割を果たしています。土踏まずは足裏が着地するときの衝撃を和らげるために縦のアーチ状になっています。

拇指(親指)と第五指(小指)は全身の左右のバランスを取る役割をしています。拇指と第五指は、身体の前後左右の傾きをキャッチして、正常な姿勢に保つようにコントロールするために、その情報を脳に伝える働きをしています。また、この間には横のアーチがあり、キックや強い着地においてはショックを弱めるクッションの役目をしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

歯科健診をきっかけとした口腔の健康が全身の健康に影響を与えることについては多くの企業が実施した結果を発表していることですが、歯科衛生に関わる企業は自社だけの成果に終わらず、外部にも発信し、協力を進めています。

その一つであるライオン株式会社は、株式会社日立製作所の日立健康管理センタと協働で、企業における歯科健診の導入と従業員の口腔・全身の健康に及ぼす影響について調査研究を行っています。

人間ドックと歯科健診をともに受診した日立グループの従業員(7763名)を対象に、問診データからオーラルケア行動と生産性との関連について解析されました。

オーラルケア行動に関する問診は、1日の歯みがき回数、フロス使用率、歯科通院率などで、このほかに唾液検査と口腔内カメラによる撮影が実施されています。

その結果、オーラルケア行動が増加した従業員は、生産性を評価する指標の一つであるプレゼンティーズム(心身の不調を抱えながら業務を行っている状態)が有意に改善していることがわかり、歯科健診をきっかけとしたオーラルケア行動変容が従業員の生産性に寄与することを発表しています。

歯科健診は、2022年の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針)に、生涯を通じた歯科健診(国民皆歯科健診)の具体的な検討が盛り込まれるなど、歯科健診に注目が集まっています。

しかし、働く人の歯科健診は一部の危険を生じる職場で義務化されているだけで、積極的に歯科健診を取り入れる企業は少ないのが現状です。それは歯科健診を導入した場合の企業側のメリットが認識されていないことが多いからで、具体的な成果をあげた例として、ここで紹介している歯科健診の導入と従業員の口腔・全身の健康に及ぼす影響は高く評価されています。

また、研究の結果、オーラルケア行動(1日の歯みがき回数、フロス使用率、歯科通院率)の実践頻度が増加した従業員では、プレゼンティーズム(心身の不調を抱えながら業務を行っている状態)が有意に改善していました。

歯科健診を導入すると経年的にオーラルケア行動(1日の歯みがき回数、フロス使用率、歯科通院率)が増加することは明らかにされてきました。

それを受けてオーラルケア行動の実践頻度の増加とプレゼンティーズムの関連性を検証するために、オーラルケア行動の実践頻度が増加した群と増加しなかった群(不変群)、減少した群とのプレゼンティーズムの変化が比較解析されました。

その結果、オーラルケア行動が増加した群では、そうでない群と比較して有意にプレゼンティーズムが改善していました。

睡眠や運動などの健康習慣は、プレゼンティーズムとの関連がすでに知られていますが、オーラルケア行動とその他の健康習慣、年齢、性別を考慮した条件でも有意な関連がありました。

そのことから、オーラルケア習慣の改善は、他の健康習慣の改善と同様に、生産性向上に寄与する可能性が示唆されました。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

身体の中で作り出されたエネルギーは、全身を巡るようにイメージされることがありますが、エネルギーは細胞の中で作り出されて、その細胞の中だけで使われています。細胞の中で作り出されるエネルギーは、食事で摂ったエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を細胞の中のミトコンドリアでエネルギー化させる生化学反応によって発生します。

このエネルギーは熱エネルギー、活動エネルギー、神経エネルギーの他に、新たな生化学反応を起こすために使われます。生化学反応は細胞の中で起こる、さまざまな反応で、細胞に必要な成分(タンパク質、酵素、ホルモン、神経伝達物質、代謝促進物質など)を作るために使われます。

例えばホルモンや神経伝達物質を作り出すアミノ酸が含まれる食品(たんぱく源)を摂ったとしても、細胞の中にエネルギーが充分になければ、成分が期待するほど多くは作られず、身体機能も期待どおりには盛んになっていかないということです。

多くのエネルギーが細胞の中で作り出されても、そのエネルギーが他の細胞の電気のように流れていくわけではないので、全身の機能を高めようとしたら、全身の細胞にエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を届けて、それぞれの細胞でエネルギーが盛んに作られるようにしなければなりません。

エネルギーは流れてはいかないものの、神経細胞の情報は神経伝達物質によって隣接している神経細胞にバトンタッチされていきます。また、ホルモンは細胞から分泌されて他の細胞に伝えられていきます。

また、エネルギーは流れていかないとしても、作り出された神経伝達物質やホルモンなどは流れていくので、それによって離れた細胞を働かせることができるという仕組みになっているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

広く健康に関わる記念日について紹介します。

9月11日 明治がアミノ酸のうち9種類が必須アミノ酸、11種類が非必須アミノ酸であることから「たんぱく質の日」と制定。毎月11日は「めんの日」(全国製麺協同組合連合会)、「ロールちゃんの日」(山崎製パン)、「ダブルソフトの日」(山崎製パン)。

9月12日 洋菓子のサンエール(広島市)が1966年9月12日に広島県の県木がモミジに決定したことにちなんで「秋のメープルもみじの日」と制定。毎月12日は「育児の日」神戸新聞社)。

9月13日 毎月13日は「一汁一菜の日」(一汁一菜ぷらす・みらいご飯)、「お父さんの日」(ヤクルト本社)、「登山の日」(ICI石井スポーツ)。

9月14日 ニュージーランド産のキウイを輸入販売するゼスプリがグリーンキウイフルーツを感謝と健康を気づかう気持ちを込めて贈る日として「グリーンデー」と制定。ホイッスル三好(東京都杉並区)がスーラータンメンの生みの親の三好比呂己代表の母親の三好コト子の誕生日にちなんで「揚州商人スーラータンメンの日」と制定。ホワイトデー(3月14日)から半年後は「コスモスの日」で、愛情、真心、調和などの花言葉のコスモスの花を添えたプレゼントをお互いに贈る日。プレジデント社が、く(9)い(1)し(4)んぼうの語呂合わせで「食いしん坊の日」と制定。毎月14日は「丸大燻製屋・ジューシーの日」(丸大食品)。

9月15日 日本ひじき協議会が旧敬老の日を「ひじきの日」と制定。敬老の日は9月20日になったが、健康で長生きを願って、ひじきを食べてもらう日としてPRイベントを実施。フジパンが1975年9月15日に食パンのミミを落として中身をはさんで圧縮したスナックサンドを初めて販売したことにちなんで「スナックサンドの日」と制定。石狩鍋復活プロジェクトあき味の会が石狩で鮭が捕れる時期で、く(9)い(1)ご(5)ろの語呂合わせで「石狩鍋記念日」と制定。日本アクティブコミュニティ協会がレク(09)リエーションかいご(15)しの語呂合わせで「レクリエーション介護士の日」と制定。

9月16日 ブラジルに移住した日本移民がアサイーの栽培に尽力したことから、日本移民が到着した1929年9月16日にちなんで「アサイーの日」と制定。十勝スロウフード(北海道清水町)が牛(9)とろ(16)の語呂合わせで「牛とろの日」と制定。毎月16日は「十六茶の日」(アサヒ飲料)、「トロの日」(カッパ・クリエイト)。

9月17日 日本イタリア料理協会がイタリア語で料理を意味するクチーナを917と書き換えて、「イタリア料理の日」と制定。日本心・血管病予防会が敬老の日の前日を「日本心・血管病予防デー」と制定。毎月17日は「減塩の日」(日本高血圧学会)、「いなりの日」(みすずコーポレーション)。

9月18日 日本かいわれ協会が、かいわれ大根のPRを始めた9月と、1と8を組み合わせるとかいわれ大根の姿に似ていることから「かいわれ大根の日」と制定。毎味水産(愛知県西尾市)が敬老の日に海老を食べる食文化を提案するために「海老の日」と制定。毎月18日は「防犯の日」(セコム)。

9月19日 積水ハウスが育児休業を促進するために育児(19)と休(9)の語呂合わせで「育休を考える日」と制定。JAあいち経済連が、いちじくの出回り時期(7〜10月)で、いち(1)じく(9)の語呂合わせで「愛知のいちじくの日」と制定。毎月19日は「食育の日」(食育推進会議)、「いいきゅうりの日」(いいきゅうりの日プロジェクト)、「松阪牛の日」(やまとダイニング)、「熟カレーの日」(江崎グリコ)、「シュークリームの日」(モンテール)、「クレープの日」(モンテール)。

9月20日 子どもの成長啓発デー実行委員会が国際組織の設立された2013年9月20日にちなんで「子どもの成長啓発デー」と制定。毎月20日は「シチューライスの日」(ハウス食品)、「発芽野菜の日」(村上農園)。

健康づくりの基本である食事と運動は、エネルギー量のバランスが言われることが多くなっています。食事で摂るエネルギー量と運動で消費されるエネルギー量のバランスを取ることで、適正な体重、適正な体脂肪を保つことが指摘されます。

これは食事の摂取エネルギー量と運動の消費エネルギー量を比較(プラスマイナス)することを指していますが、消費エネルギーは運動に使われるエネルギー量だけで決まってくるものではありません。

食事と運動のタイミングによってエネルギー代謝が異なり、体脂肪の蓄積・減少にも栄養を与えます。タイミングというのは、食事と運動の、どちらを先にするかということです。

食事前の空腹時に運動をすると、エネルギー源である血液中のブドウ糖(血糖)が不足していることから筋肉に蓄積されているグリコーゲンが分解されて、ブドウ糖が血液中に放出されます。グリコーゲンはブドウ糖が鎖状に結びついた蓄積型のエネルギー源で、筋肉には多く蓄積されています。

食事をすると、肝臓ではブドウ糖を結合させてグリコーゲンを合成させますが、運動によって多くのグリコーゲンが分解された後には、肝臓で合成されるグリコーゲンが増えます。このグリコーゲンは筋肉に取り込まれていきます。

グリコーゲンが増えると、その分だけブドウ糖が減って、血液中のブドウ糖が少なめになります。血液中のブドウ糖が増えると、これを全身の細胞に取り込むために必要なホルモンであるインスリンが膵臓から分泌されます。血液中のブドウ糖が少なめになると、インスリンの量も減るようになります。

インスリンには肝臓での脂肪の合成を促進させる働きもあるので、インスリンが多くなるほど脂肪合成が進み、この脂肪が脂肪細胞の中に体脂肪として蓄積されていきます。空腹時の運動は筋肉を増やし、体脂肪を減らす効果があることから、健康デザインによる健康増進のために活用をしています。

食後の運動は、体脂肪を適度に増やすものの、筋肉が動くことによってブドウ糖が使われ、体脂肪の合成を抑える効果もあります。空腹時(食事前)の運動に比べると効果は低いかもしれませんが、食事前に運動ができない人には、こちらの方法もすすめられています。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

身体年齢が実年齢に比べて進んでいる状態、つまり実年齢よりも身体が老化している状態として目立っているのは下半身の筋力の低下です。全身の筋肉のうち平均的には下半身(ヘソから下側)に70%ほどがついています。

下半身の筋力低下は老化の指標であり、下半身の筋肉が減ってくると、初めの状態としては歩く速度が遅くなります。家族や友人などと歩いても、自分だけが遅れてしまう、他の人が早歩きをしたときにはついていけなくなるということが起こります。

高齢者の運動不足を指摘するときに、よく言われるのは「歩かないと歩けなくなる」ということです。“歩けなくなったから歩かなくなった”ではなく、“歩かなくなったから歩けなくなった”ということで、少しでも歩くようにすることがすすめられます。

このことは歩く速度についても同じことで、早く歩いていないと早く歩けなくなっていきます。歩くだけであったら、どんなに時間がかかっても歩くようにすればよくて、足腰に負荷がかかるような歩き方をしなくてもよいし、誰かに寄りかかって歩いてもよいことになります。

早く歩くためには、身体のバランスをとって、後ろに強く蹴るようにして、前に大きく脚を踏み出して、勢いよく前進していくという歩き方が必要になります。そのためには脚力が必要で、このような歩き方を脚力が衰えてきてからやろうとしても難しいことです。

また、早く歩くことは心肺機能を高めることになるのですが、その機能が低下してきてから早歩きをしようとしても息が苦しくなる、心臓に負担がかかるということで、やりにくくなります。

早く歩くことで筋肉がより動いて多くのエネルギーを作り出す筋代謝力が高まっていきますが、エネルギーを作り出す能力が低下してからは効果が得にくくなります。ずっと早歩きをする必要はなくて、歩いている途中で早歩きを取り入れるということは、ずっと元気に歩き続けたいと願う人には実施してほしいことです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

噛むことと味覚、嗅覚、聴覚、触覚との関わりは理解しやすいかもしれませんが、視覚との関係となるとわかりにくいところがあります。発達障害に多く見られる視覚障害は、光を強く感じて見えにくい、視力に問題がないのに文字が歪んだり、一部の色が刺激的に感じるといったことが起こります。

この視覚過敏は文字が見えにくいことから判別がつきにくくて、理解に時間がかかり、文字を書くことにも時間がかかるということが起こり、学習障害にもつながっていきます。

噛むことは視覚過敏には直接的な影響はなくても、視覚情報に過敏であると目で見たものの記憶が強く残りやすくなります。五感による情報のうち、83%は視覚情報であるとされています。

目で見たものは記憶に残りやすく、その記憶が食の困難さに関わることであった場合には、視覚で得た情報が食べたいという気持ちを妨げたり、噛むことによって記憶が蘇ることにもなります。

食べ物が合わなくて、また発熱などがあって、食べたものを戻したことがあると、食べたものが噛み砕かれ、飲み込みやすくなった状態のものが戻されることから、噛むことが戻したものの状態を思い出させることにもなります。

発達障害がある子どもは、記憶として画像が残りやすく、その画像記憶が消えにくいことがあります。特に視覚過敏の子どもは、戻したもののイメージが強く残りために、ただよく噛むように言ったり、噛むことの大切さを教えるだけでは噛むことへの抵抗感は弱まってくれません。

本人の体験だけでなく、兄弟姉妹や学校などの友達が戻したときの体験も画像記憶として残って、それが噛んで飲み込むことへの抵抗感を強めることにもあるので、その点も注意して咀嚼について考える必要があります。

健康の指標とされることがある“標準体重”は標準的な体重ではありません。“標準体重”は身長から割り出したもので、「身長(m)×身長(m)×22」で求められます。170cmの人は「1.7m×1.7m×22」で63.58kgとなります。

22は、日本人を対象にした健康度の調査で最も健康とされる範囲にあった人の身長と体重の割合です。170cm(1.7m)で体重が65kgの人の場合には約22.5となります。こういって求められる数字はBMI(Body Mass Index:体格指数)と呼ばれています。

これによって求められた“標準体重”をもとにして、性別、年齢、生活の強度の指数をかけて、1日に飲食によって摂取すべきエネルギー量が計算されます。その計算のための標準の体重ということで“標準体重”と呼ばれているのです。

計算によって得られた“標準体重”と実際の体重を比較したときに、最も健康度が高い体重が確認されていますが。それは標準体重よりも5%体重が多い人です。先ほどの170cmの人を例とすると、66.759kgとなります。

見た目や美容面では、ちょっと多めの体重となるかもしれませんが、そのほうが免疫力が高く、疾患のリスクも低いことが確認されています。

体重が多すぎる人は、BMIで得られた体重を目標に減量していくことになりますが、急に体脂肪を減らしすぎると、不具合が起こることになります。不具合というのは、一つには免疫の低下で、急に体脂肪を減らすと感染症などに対抗する免疫細胞の活性が低下します。

終戦直後の日本人は体脂肪が少なかったことから、死亡原因の第1位は結核でした。そこから10年ほどで結核が急激に減っていきましたが、これは体脂肪と免疫の関係を如実に表しています。

目指すべき体重減少の第一目標は5%とされます。5%ほどの体重減では体脂肪の減少にブレーキがかかったり、リバウンドすることは少ないのですが、短期間に5%以上の体重を減らすと、急に減りにくくなるということが起こります。

5%の体重減が達成できたら、食事を大きく減らす、運動を大きく増やすということは休みとして、しばらく落ち着いてきたところで、また5%の体重減を目指すという方法が健康的である、無駄のない方法としてすすめられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

私の父母は、終戦後には小学生で、戦前教育と戦後教育の切り替えを体験してきた世代なので、教科書が急に変わったことについて、機会があるごとに聞いていました。冠婚葬祭のタイミングでも、親戚縁者から教科書の変化について、さまざまな体験談を聞かさせてきました。

終戦後の初登校の日に書道の道具を持ってくるように言われ、翌日の初授業のときに、教科書の中で戦前の“間違っていた”ところを筆で墨を塗って消したということです。その“黒塗り”の教科書は新たな教科書に変わるまで使っていたとのこと。

黒塗りだらけの文面では、何が書かれているかわからない、というのは今のお役所の公開文書のような状態で、1年近くは国語や社会などは教科書なしに学ぶというか、学べなかったという話も多くの人から聞きました。

戦前の教科書で覚えた難しい漢字は、新たに新しい教科書になって簡単な漢字が使われるようになり、教科としてはなくなったのですが、これを残しておこうという動きはありました。父の実家の米屋も母の実家の寺も古い文献が多く残っていて、私が幼いときに親元を離れて暮らした寺では、今では珍しい漢字も随分と目にしてきました。

いわゆる旧字体で、小学校に入ってからは新字体しか教えてもらえなかったので、旧字体が載っている本などを探し出して、祖父母に願って新字体との違いを教えてもらっていました。

新字体は「体」が普通のことで、「からだ」と聞いたら他に「身体」が思い浮かべられるだけですが、旧字体は「躰」「軀」「體」と複数があります。旧字体のうち常用漢字は「體」で、他の2つは俗字とされています。

俗字といっての意味合いの違いがあり、「軀」(略字は躯)は骨組みや“からだつき”を指しています。「躰」は姿や様子を指しています。旧字体の常用漢字の「體」は全身を表す漢字です。各部分が連なりあってまとまりを成した人体という意味合いがあります。

7画の体と比べると體は23画もあって、覚えやすく書きやすいという教える側の考えもわかるのですが、「体」の元々は劣る、荒いという意味があって、これをもって日本人の身体は欧米人より劣っていることを広めるために使われた、と指摘する人もいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

入浴の後に食事をすることで、体内で合成される脂肪の量を変えることができます。そのために重要になるのは入浴温度です。入浴温度によって自律神経の交感神経と副交感神経の切り替えが起こります。

高めの温度(42℃以上)では交感神経の働きが高まり、胃液とインスリンの分泌が抑えられるので脂肪合成が抑えられます。高めの温度での入浴の後に食事をすると、胃液が減って脂肪の分解が低下するために吸収量が減ります。また、インスリンの分泌量が減ると、肝臓で合成される脂肪が減ります。

逆に、低めの温度(38℃以下)では副交感神経の働きが高まり、胃液とインスリンの分泌が亢進するので脂肪合成が進んでいきます。このような理由から、エネルギー代謝を高めるためには高めの温度での入浴の後に食事をするのがよいことになります。

夕方以降の時間帯は副交感神経の働きが盛んになり、脂肪合成が進んでいくので、効果が出やすいタイミングは夕食の前の入浴となります。

この働きを促進するために使われるサプリメントはL‐カルニチンです。L‐カルニチンは全身の細胞でエネルギー産生を行っているミトコンドリアに取り込ませるために必要な代謝促進成分です。

L‐カルニチンによって脂肪がミトコンドリアに多く取り込まれると、脂肪の分解が進んで、脂肪酸が多く作られます。そのために必要になるのは水溶性ビタミンのビオチンです。

この脂肪酸を効果的にエネルギー化させるためには、高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化させる必要があり、そのときにはビタミンB₂、ナイアシン、パントテン酸が必要になります。