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健康食品は有効成分の種類や配合量が注目されます。有効性のデータが示されて販売される機能性表示食品の場合には、どのような機能性なのかが表示されています。機能性があって、配合量が多ければ有効性が高いと判断する人が多いということですが、もう一つ注目して確認しなければならないことがあります。それは、どんな人で得られた結果であるのかということです。

高齢者を対象とした健康食品は、高齢者での結果が示されていると思いたいところですが、機能性表示食品であっても、若い人を対象とした結果だということがあります。健康食品は年齢を限定しているわけではないので、若い人を対象としたものを高齢者が利用するのは勝手です。

どんな人で、どんな条件のもとに得られた結果なのかは、機能性表示食品については消費者庁の専門サイトに掲載されています。これを見れば一目瞭然ですが、高い健康食品を購入しようとしているのに、確認していないという人も少なくありません。

機能性表示食品では試験が実施できる人が限られています。成人であり、しかも健康な人が条件となっています。子どもも高齢者も試験対象ではありません。また、妊娠可能な女性は、素材による健康被害が懸念されることから、やはり試験は行われていません。妊娠可能な時期は生理期間なので相当に長くなっています。

条件のほうは、ただ摂取していただけなのか、運動や食事内容に配慮していたのか、そのことも機能性表示食品では専門サイトに掲載されています。高齢者は代謝が低下しているので、成人で得られた結果が、そのまま得られるとは限りません。自分と同じような人の結果で、自分も同じような結果が得られると期待されるのか、そのことも重要な確認事項といえます。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

生活習慣病の中でも血管を老化させる要因となる高血圧、糖尿病、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LDLコレステロール血症)は、神経細胞に送られる血液が減ることから、神経伝達が低下することが指摘されています。神経細胞に特に影響を与えるのは酸素不足であるので、高血圧、糖尿病、脂質異常症は、どれも血流低下を起こすことになります。

中でも影響が大きいのは糖尿病です。糖尿病は細くてもろい細小血管と呼ばれる毛細血管が酸素不足から徐々に傷んでいく疾患です。血管は最も太い大動脈は3cmほどと500円玉ほどの太さがありますが、全身で最も多い通常の血管は0.5mmほどで、これはシャープペンの芯の太さに相当します。

毛細血管は8μm(マイクロメートル)で、1μmは1000分の1mmです。これは髪の毛の太さ(0.08mm)の10分の1の太さで、例えるなら蜘蛛の糸です。そんなにも細い毛細血管が密集しているのは眼の網膜、腎臓の糸球体、神経細胞で、糖尿病が進行して合併症が起こりやすい部位となっています。

神経細胞の働きが低下すると傷ができても気づかなくなり、画鋲を踏んでも痛みを感じないという人もいます。これが神経細胞の働きの低下で、よく例として出されることですが、神経伝達が低下すると刺激が伝わりにくくなり、身体のバランスを察知して正常な位置や状態に整える能力も低下していきます。

筋肉の量が保たれていても、神経伝達の低下でバランスが取れなくなると、さまざまな動きがスムーズにいかなくなり、身体年齢測定の指標となる閉眼片足立ちも長くできなくなります。糖尿病は身体年齢を実年齢よりも高める大きな要因になっているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

臨機応変というのは、何が起こるかわからない時代には最も適した対応法を表す言葉だと思うのですが、この意味を勘違いして、適した対応ができなかったという例はコロナ禍の厳しい経済状況の中で見られたことです。

臨機応変は、機(事態)に臨んで変化に応じて適当な対処をすることを意味しています。型通りの対応ではなく、前例に合わせるだけでなく、時と場合に合わせた柔軟な対応をすることです。

コロナ禍に限らず、想定をしていなかったことや、いつ収まるかわからない状態に直面したときには、生き残りのために何でもやらなければならなかったはずですが、「前例がないからやらない」とか「やっても困難な状況では成果が期待できない」などといって後手後手になった例も数多く見てきました。

危機的な状況を乗り切るために、「臨機応変に行く」と社員に打ち出した経営者もいました。できることは何でもやってみるという発言に、心強さも感じて頑張ったのに、うまくいかなかったと嘆いて、その会社を辞めた方から話を聞く機会がありました。

臨機応変と言いながらも、打ち出した手が、どれもうまくいかず、もう少し頑張ればよいのにと周りが感じているときに、途中で諦めて新たな方法を始めるといった具合です。これを経営者は臨機応変の対処と思っていたようですが、会社を去った人に言わせると「行き当たりばったり」でしかなかったということでした。

その場の成り行きに任せて無計画に行動を起こすのが行き当たりばったりです。行動を起こすことはよいとしても無計画であってはいけないのであって、本人は計画があると思っていても、会社の強みや実績、周囲の評価など、どんな状況になったとしても変わらないことを重視しない行動は、一時的にはよい結果であったとしても継続しにくいものです。

その経営者は決断力があると業界でも評判だった方だったのですが、“平時の将”でしかなく、“有事の将”ではなかったようです。

まだ何が起こるかわからない時代には、トラブルにもストレスにも強い“有事の将”が求められるし、それをリーダーは目指して行動を起こすべきだと強く感じています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

広告宣伝に用いる文書(新聞広告、ネット広告、チラシ、説明資料など)は、間違いがあってはいけないので、しっかりと確認してから人の目に触れるようにしているはずです。ところが、ミスをしてしまうことがあり、それを修正して仕切り直しをすれば、何事もなかったようにスルーできるというわけにはいきません。

文字は、まったく間違えてはいなかったのに、矢印の向きを間違ったために、表示の規制に引っかかって、取り締られた例があります。それは膝軟骨の改善に使われるグルコサミンとコンドロイチンを素材として使った健康食品の広告で、健康な状態の関節の図を示して、これが悪化すると軟骨がすり減った状態になると示すつもりだったといいます。

すり減った状態から健康な状態になるということを示したら、改善されることを説明したことになり、これは医薬品的な効能効果を表示したことになって取り締まりの対象となります。そのことをわかっていたので、「健康な状態→悪化した状態」を示して、その逆のことを消費者に察知してもらいたいという期待もあったようです。

ところが、世に出た広告では、「健康な状態←悪化した状態」と矢印の向きが逆になっていました。これでは注意していたはずの医薬品的な効能効果を堂々と出してしまうことになりました。

矢印の向きを間違っただけ、完全な校正ミスであると主張しても規制する側には通用しません。そもそも校正ミスをするような会社、ミスを指摘されるまで気づかないような会社は、しっかりとしていないので、注意深く観察しよう、注意を与えて正しく表示できるように指導しようということで、取り締まりされることがあります。

規制側としては、親切のつもりで厳しくチェックすることもあるのですが、そのような“親切な対応”がされないように、広告表示は徹底的にチェックすることが重要であるという話をするときに例として使うようにしています。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

よく噛んで唾液を多く分泌させることは、血糖値を上昇させる、太る原因になる、というように言われることがあります。唾液に含まれる消化酵素のアミラーゼは、糖質の澱粉(でんぷん)を分解して麦芽糖に変化させます。麦芽糖は小腸壁にある消化酵素のマルターゼによってブドウ糖に分解されて吸収されます。

澱粉はブドウ糖が10個以上結びついたもので、麦芽糖はブドウ糖が2個結びついた構造をしています。澱粉はα–グルコシダーゼという分解酵素によってブドウ糖に分解する作用があります。

ブドウ糖は血糖値を上昇させるのは、よく知られていることです。血糖は血液中のブドウ糖のことで、血糖値はブドウ糖の量を示した値です。ブドウ糖が多く吸収されると血糖値が上昇するわけですが、よく噛んだからといって血糖値が急上昇するようなことはありません。

あまり噛まなかったことで唾液の分泌量が少ないとしても、α–グルコシダーゼが働くので、血糖値は上昇していきます。噛まないことで血糖値の上昇を抑えることはできないということです。

むしろ噛む回数を増やすと血糖値の上昇を抑制することが判明しています。よく噛むと脳の視床下部からヒスタミンが分泌され、満腹中枢に働きかけ、食欲が抑制されます。血糖値の急上昇は満腹中枢の働きが弱いために、食べ過ぎてしまうことが原因です。

ヒスタミンには、自律神経の交感神経の働きを盛んにする作用があります。交感神経系が働くとエネルギー源として蓄えられていた内臓脂肪の中の中性脂肪が脂肪酸に分解されます。その脂肪酸をエネルギー化させるのは細胞のミトコンドリアで、ミトコンドリアでのエネルギー代謝を促進する作用もヒスタミンにはあります。
〔健康ジャーナリスト/日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

個人に適した健康づくりは、すでにある数多くの健康法の中から選択して、それを組み合わせてカスタマイズする手法が取られます。組み合わせの基本となるのは食事、運動、休養ですが、その中の運動として初めにすすめられるのはウォーキングです。

ウォーキングは有酸素運動であるので、無酸素運動が必要な人には別の運動(筋トレ、ランニングなど)が組み合わせの運動として提案されるのが一般的な方法です。これはウォーキングだけでは無酸素運動にならないと考えられているからですが、無酸素運動と同様の効果を得ることは可能です。

ウォーキングは歩くことであるので、走るランニングのような無酸素運動ではありません。しかし、それはウォーキングを単独で実施するからであって、同じ歩くことの範囲の運動であっても負荷をかけることで無酸素領域の運動にすることができます。

無酸素領域の運動というのは、走ってはいないものの必死になって歩いているような状態のことで、走っているのに近い酸素の取り入れと筋肉への強い負荷がかかります。そのため、運動をし慣れていない人にとっては長く続けられることではありません。

そこで無酸素領域の速歩のウォーキングから、スピードを緩めた通常のウォーキングに切り替えますが、これでは無酸素領域の運動の効果は短時間のうちに終わってしまいます。そこで有酸素運動になったら、次には普通歩行から無酸素領域の速歩を実施します。

この普通歩行と速歩を交互に実施する方法はインターバルウォーキングと呼ばれます。これは無酸素運動の筋トレと有酸素運動のジョギングを交互に繰り返すサーキットトレーニングのウォーキング版とされるものです。

この効果は日常的に運動をしていない人や、高齢者のほうが効果が現れやすく、筋肉を増やす効果もあります。具体的な歩き方は、個人によって違ってくるので、運動の機会に個別にアドバイスすることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康維持のためにはバランスのよい食事をすることがすすめられます。バランスのよい食事と言われても、具体的に何をすればよいのかがわからないという人も少なくありません。バランスのよい食事は、たんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)が、それぞれ理想的な摂取割合になっていることを指しています。

たんぱく質、脂質、糖質はエネルギー源で、これ以外の食事で摂取する成分は、エネルギーとすることはできません。このエネルギーを構成する三大栄養素(エネルギー源)のバランスはPFCバランスと呼ばれます。

PFCはP(たんぱく質:protein)、F(脂質:fat)、C(糖質:carbohydrate)を並べたものです。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)には成人の理想的な摂取バランスが示されていて、P(たんぱく質)13~20%、F(脂質)20~30%、C(糖質)60~70%の範囲とされています。

エネルギーの単位はkcal(キロカロリー)で、食品のエネルギー量の合計は三大栄養素を摂取した合計ともなっています。しかし、食品の摂取割合は重量(g)で表されることが多く、重量からエネルギー量は把握しにくいところがあります。

エネルギー量はたんぱく質は1gが約4kcalとなっています。脂質は1gが約9kcal、糖質は1gが約4kcalです。わかりやすくするために、三大栄養素をエネルギー量(kcal)に換算して、3種類の比率をパーセントにしたものがPFCバランスとなります。

PFCバランスは、重量ではなく、エネルギー量のバランスとなっているので、脂肪は少なめにするということが基本となります。

エネルギー量から1日の理想的な栄養バランスを食品に分類すると、1日に摂取するエネルギー量のうち50%が主食、25%が主菜、25%が副菜となります。

エネルギーのバランスを取るためには、エネルギー量を知らなければなりません。これについては次回以降に100kcal単位の分量を示して明らかにしていきます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

“人の器”の器は入れ物としての容器ということではなくて、能力の大きさや器量を意味しています。「器が大きい」というと他の人なら怒ってしまうようなことを笑って許すという大らかな態度を差して使われることが多いのですが、脳の処理能力の器が小さいと取り入れられる情報量が少なくなります。そして、なんとか脳に入れたとしても充分に処理ができずに限界に達してしまい、そこから先はフリーズすることにもなります。

「人脈というのは限界がないので、いくらあってもよい」ということを言われたのは今から50年も前のことでした。人脈は金脈にもつながり、これを悪のように広めたのは文芸春秋の「田中角栄研究−−その金脈と人脈」(1974年)でしたが、「人脈=金脈」ということは、新潟県の柏崎高校で学んでいるときから、地元の人がよく口にしていました。

高校時代に地元選出の国会議員が総理大臣になったということで大盛り上がりをして、その支援者の口利きで上京したときには田中邸に連れていってもらいました。これが私の人脈の始まりでした。

その後の関わりの話は別の機会に譲るとして、そのときから人脈は引き寄せられるだけ引き寄せてきました。それと同時に飛び込んでくる金脈もあったものの、6年前に岡山に移住してから急に離れていったようです。

それでも人脈は金脈につながるという考えは捨て切れなかったのですが、年齢を重ねるにつれて処理能力としての器が小さくなっていくことを感じるようになっていました。このままでは脳に入らないと危険を感じたときに心に飛び込んできたのが『万人幸福の栞』十二の「得るは捨つるにあり」と、講和で印象に残った「呼吸は先に吐かないと空気は入ってこない」という言葉でした。

人脈とつながっていたときに経験したこと、学んだことは心身の芯に残っています。人脈が大事なのではなくて、経験と学習したことが重要であり、これを活かさなければ“宝”が“ゴミ”になりかねません。

岡山市南倫理法人会の会員にさせていただき、そこ学んだ倫理を実践する場を与えられたと感じたことから、“器”の容量を広げるために、近づいてくる不要な人脈を“断つ”、不要となる人脈を“捨てる”、過去の人脈の執着から“離れる”ということを決意しました。

このことを「人脈の断捨離」として覚悟するために、この場で宣言をさせてもらいました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

個人に適した健康づくりを提案していく健康デザインは、食事、運動、休養を基本としてパーツを組み合わせていくものですが、年齢や身体の状態、要望を加味してカスタマイズしても、それで提案が終わりということではありません。
(健康デザインについては5月31日のコラムで書かせてもらいました)

実際に実践してみて、効果がありそうだと感じてもらうだけでは充分とはいえず、健康づくりの成果を実感してもらわないことには継続してもらえません。継続できる方法でなければ、私たちの“小さな親切心”は“大きなお世話”と切り返されてしまいかねないからです。
(過去にも、そんな反応は何度も経験しました)

健康デザインの成果を実感してもらうためには、運動をしても息切れしなくなった、筋肉がついてきた、血糖値が下がってきたというようなことだけではなくて、身体の中からエネルギーが湧いてきて元気になったという結果が重要になります。

健康デザインは単に健康パーツを組み合わせるだけでなく、大きな目的があります。それは全身の細胞の中で作り出されるエネルギーの量を増やすことが一つです。多くのエネルギーを作り出すにはエネルギー源(糖質、脂質)を身体活動によって代謝(一般には燃焼と言われています)を高めることが必要です。

そして、作り出されたエネルギーを使って、細胞の中で必要なものを作り出す能力を高めていきます。必要なものというのは、身体を構成する成分や細胞を働かせるための酵素、ホルモン、神経伝達物質、代謝促進成分などです。こういった成分が多く作られることによって、細胞レベルから健康になっていくことができます。

これが日本メディカルダイエット支援機構として長年研究しているエネルギー代謝科学で、代謝を高めるために必要な成分についても健康デザインの実践のときに伝えています。中でも重要な成分は、私たちが20年以上にわたって研究してきた代謝促進成分のL–カルニチンです。

体内で合成するための栄養素がありますが、年齢を重ねると、どうしても合成されにくくなることから、補助食品として摂取する方法も紹介しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

防災対策は、構造的な問題(ダムや堤防など)の改善による災害防止から個人できる避難用品や生活用品の備蓄まで、さまざまなことがあげられていますが、最も重要な防災対策は健康と体力だと考えています。

健康であり、充分な体力があれば、いざというときに避難することができて、避難先でも安全に過ごすことができるようになります。また、避難所などで他の人のために活動することができるかどうかも健康と体力が関わってきます。

こういったことを考えて、健康でいよう、体力をつけようと呼びかけ、健康教室、運動教室への参加を求めても、なかなか効果が上がらないのが現状です。防災用品は販売が大きく伸びるのは、災害があった後や防災関連の記念日の前後です。防災用品が売れるということは、防災への関心が高まっているということです。そういったタイミングだけではなくて、防災を意識する機会が多いほど防災意識が高まることが期待されるだけに、参加しやすい防災のイベントが増えるのは良いことです。

その一つとして防災マルシェがあげられますが、ただ意識を高める機会になるだけでなく、その機会に健康度と体力を確認するための場となるようなイベントをすることも考えられます。健康度を確認するためには、それが測定できる簡易検査装置があり、結果に対してアドバイスできる人がいれば、もっと良いことです。

体力の向上は訓練というよりも、楽しみながら実践して、それを日常的にも続けられるようなイベント(運動会やフィールドアスレチック)、レクリエーションスポーツなどであることが望まれます。

さらに避難を想定したウォーキング(少なくとも避難所までは歩ける)、足腰の問題がある人でも続けられるポールウォーキングなどの体験もできる機会も、協力者がいるなら実施したいところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕