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体内年齢は体組成計を使って測定した代謝能力を年齢として表示するもので、その中心となっているのは筋肉量です。筋肉はエネルギー代謝が多く、筋肉量は20歳をピークにして年齢を重ねるほど減少していきます。筋肉の割合が高いほど年齢的に若いという想定のもとに年齢を計算しています。

このことは体組成計を開発した会社の会長から直接聞きました。筋肉量は若さの証明ではあるものの、筋肉と体脂肪、骨などの量から筋肉の割合を割り出しているので、筋肉の量が少なくても体脂肪の量が少ないと筋肉の割合が多いことになり、年齢が実年齢よりも若く表示されることを教えてもらいました。

健康を保つためには、筋肉は一定の量が必要ですが、減ってきたとしても、それで身体を支える能力やバランス能力が低下するわけではありません。逆にいうと、筋肉量が多く、代謝能力が高くても、筋肉を上手に使うことやバランス能力が低いこともあります。

それを考慮して、筋肉の割合とバランス能力などを測定するのがパーソナルスコアで、そのスコアを年齢に変換したのが“身体年齢”です。

身体年齢を測定することで、実年齢との差、つまり実年齢よりも若いのか、それとも年齢が進んでいるのかを知ることができるわけですが、これだけでは正確な身体年齢を割り出されるわけではありません。

身体年齢測定では、食生活チェック表を用いて、現状の食生活の内容を確認しています。これは身体年齢が実年齢よりも高い表示された人が、実年齢に近づけるため、より若い状態にするための食事面でのアドバイスをすることが目的の第一義です。

それと同時に、食生活チェック表では現状の食事が生活習慣病に与えるリスクを知るために、生活習慣病の有無、予備群の状態であるかもチェックしてもらっています。これらのデータを加えることで、より実際の身体の状態を把握して、適した改善アドバイスができるようにすることも目的としています。

そのため、身体年齢測定では、日本メディカルダイエット支援機構オリジナルの食生活チェック表を用いた調査もセットで実施しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康づくりを視野に置いたカスタムメイド(custom made)とカスタマイズ(customize)について前回、他の用語についても解説的なところから書きましたが、それに続いて、健康づくりの実践のための考え方について、また用語解説からスタートします。

前回の例は服装のような感じでしたが、これは20年間、東京・原宿のど真ん中で暮らしてきて、日常的に耳にしてきたことが影響しているようです。今回の例は住宅から始まります。岡山に移住してから住まいには不便さを感じる毎日で、その発想から健康づくりにつなげて考えてきました。

カスタムメイドはモデルに合わせて製造することを指していて、家でいえば注文住宅です。それぞれの希望に合わせて作っているようでも、実際は既成の材料を使って、その中から希望に合うように選択して組み合わせていることが多くなっています。

これに対してカスタマイズは、新たに作り出す意味があるといっても、何もないところから作り上げているわけではなくて、木を切り出すのでも、レンガを一つずつ作っているわけでもありません。特殊なように見えても、既製品の中から選んでいます。

何が違っているのかというと発想です。カスタマイズは住宅ではリフォームやリノベーションと呼ばれることが多く、建物の内部構造を活かすのか、壁をなくしたり、玄関や階段の位置などを変えるようなことがあっても、これは改修の範囲です。

カスタマイズはイノベーション(innovation)と呼ばれることもあります。イノベーションは新機軸と呼ばれることもあり、新たな発想、新たな活用法、新たな結合によって、これまでにないものを生み出すことを指しています。

目先のことだけでなく、社会を変え、組織を成長させ、個人の自由を拡大するのが大きな目標であって、ここまでくると住宅の話から完全にはみ出しています。将来を見据えて地域の健康づくりを考えるには、カスタマイズを超えたイノベーションの発想でないと対応できないと認識しています。

まったく新たなものを作り出すのではなく、すでに地域には住民の意思や意向に合わせて作り上げられてきた“パーツ”は存在しています。そのパーツを新たな発想で組み合わせて、新たな形にしていくということで、私たちが進めてきた健康づくりのメディカルダイエットも、そのような発想で、食事、運動、休養の組み合わせの新展開を目指した活動となっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

発達障害がある子どもは、その状態だけでは発達障害児とはなりません。これは発達障害者支援法に書かれていることで、発達障害があって、社会的障壁があることによって生活に困難さが生じる状況がある場合に発達障害児となるというのが法律的な解釈です。

発達障害があることが前提となっているわけですが、発達障害は身体の障害のように判定しやすいものではありません。自閉症スペクトラム障害は、スペクトラムが連続体・分布範囲を示すことからわかるように、区別がつきにくい状態となっています。100%の状態もあれば10%の状態もあり、10%や20%の状態は定型発達(発達障害でない)の子どもでも該当するということは普通にあることです。

3つの項目のうち、どれかが基準ラインを超えていないと診断されないわけで、3つとも診断基準ギリギリであっても自閉症スペクトラム障害ではなく、グレーゾーンとされます。しかし、診断基準に近いということは社会生活に困難さが生じている可能性が高いのに、診断されないというのが現状です。

発達障害と診断された場合には、児童発達支援施設で改善のための支援を助けることができます。感覚統合療法では、運動によって多くの感覚を脳で整理する(感覚統合がうまくいく)能力を高めることで、脳幹の機能を高めることが目指されています。

脳の機能は成人に向かうにつれて上昇していきます。この機能の向上を進めるためには、神経伝達物質が重要で、その神経伝達物質は必須アミノ酸を材料として体内で作られています。材料が足りていても、体内で合成するためのビタミン、ミネラルが不足していたら神経伝達物質は充分に作られなくなります。

神経伝達物質を増やすための栄養摂取だけで改善ができるわけではないとしても、改善のための支援の効果を高めるためには栄養摂取は基本中の基本となることは間違いありません。この発達障害の改善に必要な栄養摂取を研究することは“発達栄養”と名づけられています。

同じ歩くことであっても、健康効果が一つではなく、複数になれば、これは嬉しいことであり、ウォーキングの可能性を拡げてくれます。ウォーキングの効果といえば、一般には有酸素運動があげられます。ウォーキングは代表的な有酸素運動、という表現もされています。

有酸素運動だけでなく、歩行速度を高めると無酸素領域の運動にもなります。歩いているだけでは、どんなに速度を速めても無酸素運動にはならないとしても、ほぼ無酸素状態という運動に近づけることができます。この無酸素領域の運動は、酸素を多く取り込んで、筋肉にも多くの酸素を送り込み、脂肪代謝を高める効果も認められています。

このような“一石二鳥”の効果が得られるのが、2種類の歩き方を採用するツイン・ウォークの特徴です。一石二鳥に対して“二兎を追う者は一途をも得ず”という対語がありますが、ツイン・ウォークに関しては、歩くという行動であるので少なくとも効果がないということはなくて、二兎どころか“一兎を追う者は三兎を得る”という結果も期待できます。

三兎目のメリットは、例えば年齢に合わせた方法による効果です。有酸素運動と無酸素領域運動を交互に繰り返すインターバル式のウォーキングは、脂肪代謝の効果は優れていても、筋肉を強化するところまでは行かないとされていました。

ところが、高齢者の場合にはインターバル式のウォーキングで筋肉が強化されることがわかってきました。運動によって筋肉が増えるときには、負担がかかって傷ついた筋肉の周りにサテライト(衛星)細胞ができて、これがタンパク質を集めて、筋肉に取り込まれていきます。高齢者は速歩を続けることで筋肉が傷つきやすいのが一つ目の理由です。

もう一つはサテライト細胞が活発に働くときにはAMPキナーゼという酵素が必要で、この酵素は運動によって多くのエネルギーが必要になったときに発生します。高齢者の場合には速歩であっても長く続くと身体の負荷が大きくなり、エネルギーが多く必要になって、AMPキナーゼの発生量が多くなるからです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

年齢を重ねていくと免疫が低下していきます。一般には免疫力と呼ばれていますが、これは免疫の能力のことで、免疫は身体にとっての敵(自己)と味方(非自己)を判別して、敵だけを攻撃することを指しています。

人間は亡くなったときから腐敗が始まります。生きている人間が腐ることがないのは、免疫が働いて、腐敗させる細菌やウイルスなどに対抗しているからです。免疫は健康維持のためには欠かせない能力となっています。

免疫は20歳代をピークにして、40歳代では50%、50歳代では40%、60歳代では30%、70歳代では20%にも低下します。80歳代では10%にも低下するとされていますが、70歳で10%に低下するとの説もあります。

免疫を司っているのは免疫細胞(白血球、リンパ球)ですが、その量は加齢によって大きく減少することはありません。免疫細胞は骨髄で作られ、胸腺で活性化しています。胸腺の能力は40歳を過ぎると大きく低下するため、骨髄で作られた免疫細胞の数は変化なくても、免疫細胞の能力が低下していくことになります。

免疫細胞の活性が低下するのは、免疫細胞の非自己を判断する能力が低下するからです。外敵を判断する能力が低下すると、本来なら攻撃して排除できたはずの外敵が強く働き続けることになります。

また、高齢になるとリンパ球のT細胞(外敵を攻撃する免疫細胞)、B細胞(外敵を攻撃する抗体を作る免疫細胞)の活性が低下します。さらに、炎症反応の制御が低下して、炎症が治りにくくなっていくのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

高血圧の話をする前に、「糖尿病の改善は簡単だ」と言われているということについて紹介します。このようなことを言っているのは循環器治療の専門医で、糖尿病は血液検査で簡単に診断され、その原因は血糖(血液中のブドウ糖)が多くなることで、治療も血糖値を下げればよいというシンプルな病気だからです。

それなのに糖尿病患者と血糖値が高すぎる糖尿病予備群を合わせると国民の20%にもなっているのは、血糖値を下げる方法が続かないからです。疾病によっては治療薬を使うだけでよいというものもありますが、糖尿病は食事療法をして、それで血糖値が下がらなければ運動療法もして、それでも血糖値が下がらなければ治療薬(血糖降下剤)を使うという特殊な病気だからです。

何に対して簡単だと言っているのかというと、それは高血圧症です。高血圧は血圧が高くなった状態で、治療が必要になるほど血圧が高くなった状態が高血圧症です。血圧が大きく上昇する原因は10項目以上もあげられています。

よく血圧が高い人に指導される塩分摂取の制限は、ナトリウムによって血圧が上昇するという1つの原因に対する改善法でしかありません。しかも、ナトリウム感受性がある人だけで、その遺伝子を持つ人は20%ほどでしかありません。

多くの原因のうち、どれが該当するのかわからないことがあり、いろいろと試してみるしかないという状況ですが、どの状態であっても共通していることがあります。それは血圧に関係する臓器や器官を構成する細胞の機能が低下していることです。

ナトリウム感受性が強い人であっても、他の血圧の上昇を抑える細胞が正常に働いていれば大きな上昇、急な上昇を抑えることができます。その正常に働きのためには、細胞の中で作り出されるエネルギーが重要になります。

エネルギー産生には、代謝促進成分(L‐カルニチン、コエンザイムQ10、α‐リポ酸)、すべての水溶性のビタミンB群が必要で、これらが不足すると血圧のコントロールも効きにくくなってしまうということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

5 景品表示法上問題となるおそれのある主な表示の類型として、留意すべき事項に鑑み、機能性表示食品の広告その他の表示について、表示内容別に景品表示法上の問題となるおそれのある主な表示の類型が整理して示されています。

(1)届け出された機能性の範囲を逸脱した表示
機能性表示食品について、届け出された機能性の範囲を逸脱する表示をする場合は、その表示は景品表示法上の問題となるおそれがあります。

(2)特定保健用食品と誤認される表示
機能性表示食品は、特定保健用食品とは異なり、表示される機能性や安全性について国が審査を行った上で消費者庁長官が個別に許可をしたものではありません。そのため、機能性表示食品を特定保健用食品と誤認させる蓋然性がある表示は、景品表示法上の問題となる恐れがあります。

(3)国の評価、許可等を受けたものと誤認される表示
機能性表示食品は、表示される機能性について国が審査を行った上で許可等を与えたものではありません。したがって、国による評価、許可等を受けたものと誤認される蓋然性がある表示は、景品表示法上の問題となるおそれがあります。

(4)表示の裏付けとなる科学的根拠が合理性を欠いている場合
機能性表示食品は、表示される機能性について国が審査を行った上で消費者庁長官が個別に許可をしたものではないため、表示の裏付けとなる科学的根拠が合理性を欠くと認められる場合には、その表示は景品表示法上の問題となりますが、その判断に当たっては指針と他の情報を総合的に勘案することとされています。

広く健康に関わる記念日について紹介します。

6月11日 チョーヤ梅酒が入梅の日を「梅酒の日」と制定。毎月11日は「めんの日」(全国製麺協同組合連合会)、「ロールちゃんの日」(山崎製パン)、「ダブルソフトの日」(山崎製パン)。

6月12日 中村屋が1927年6月12日の純印度式カリーの発売日にちなんで「恋と革命のインドカリーの日」と制定。日本食研ホールディングス(愛媛県今治市)が1989年6月12日の晩餐館焼肉のたれの発売日にちなんで「晩餐館焼肉のたれの日」と制定。毎月12日は「育児の日」(神戸新聞社)。

6月13日 高知県農業協同組合が6月がみょうがの旬で、いい(1)みょうが(3)の語呂合わせで「いいみょうがの日」と制定。毎月13日は「一汁一菜の日」(一汁一菜ぷらす・みらいご飯)、「お父さんの日」(ヤクルト本社)、「登山の日」(ICI石井スポーツ)。

6月14日 日本認知症予防学会がアルツハイマー病を発見したアロイス・アルツハイマー博士の誕生日の1864年6月14日にちなんで「認知症予防の日」と制定。エスワイフード(愛知県名古屋市)が世界の山ちゃんの創業記念日の1981年6月14日にちなんで「手羽先記念日」と制定。毎月14日は「丸大燻製屋・ジューシーの日」(丸大食品)。

6月15日 永谷園が奈良時代から神様に生姜の感謝を捧げるのが6月15日であったことから「生姜の日」と制定。オウムやインコと愛情を持って接することをすすめるTSUBASA(埼玉県新座市)が供養と鳥の幸せを願う日としてオウム(06)インコ(15)の語呂合わせで「オウムとインコの日」と制定。POSTURE WALKING協会がポスチャースタイリストのKIMIKOがTHE POSTUREを設立した2006年6月15日にちなんで「ポスチャーウォーキングの日」と制定。

6月16日 日本和菓子協会が848年6月16日に天皇が16個の菓子や餅を神前に供えて厄除けと健康招福を祈ったとされる故事にちなんで「和菓子の日」と制定。はくばく(山梨県中央市)が麦(6)とろ(16)の語呂合わせで「麦とろの日」と制定。マザーフーズ(大阪府大阪市)が6が手羽元の形に似ていることとトロ(16)の語呂合わせで「手羽トロの日」と制定。堂島ロールを販売するモンシェール(大阪府大阪市)が6が一巻きロールの形をあらわし、いいロール(16)の語呂合わせで「堂島ロールの日」と制定。毎月16日は「十六茶の日」(アサヒ飲料)、「トロの日」(カッパ・クリエイト)。

6月17日 毎月17日は「減塩の日」(日本高血圧学会)、「いなりの日」(みすずコーポレーション)、「国産なす消費拡大の日」(冬春なす主産県協議会)。

6月18日 毎月18日は「おにぎりの日」(中能登町)、「防犯の日」(セコム)。

6月19日 にっぱん(東京都千代田区)が立喰い寿司の魚がし日本一の1号店が開店した1989年6月19日にちなんで「魚がし日本一・立喰い寿司の日」と制定。うなぎ屋たむろ(岐阜県各務原市)が父の日にうなぎの蒲焼を贈る人が多いことから「父の日はうなぎの日」と制定。毎月19日は「食育の日」(食育推進会議)、「いいきゅうりの日」(いいきゅうりの日プロジェクト)、「松阪牛の日」(やまとダイニング)、「熟カレーの日」(江崎グリコ)、「シュークリームの日」(モンテール)、「クレープの日」(モンテール)。

6月20日 日本健康住宅協会がカビをはじめとして健康被害が懸念される梅雨の時期から「健康住宅の日」と制定。毎月20日は「シチューライスの日」(ハウス食品)、「発芽野菜の日」(村上農園)。

今回のテーマは“平均年齢”で、“平均寿命”ではありません。平均寿命については、これまでにも紹介してきましたが、平均年齢は全国民の年齢をプラスして、これを人口で割った平均点のような数値です。

平均寿命は日本人は男女平均では世界1位ですが、平均年齢のほうは2位です。平均年齢の1位はモナコで54.4歳、それに次ぐ日本は48.6歳と随分と差があります。モナコは世界からセレブが集まっている都市国家で、人口も4万人弱です。裕福な都市が国になっているようなところなので、高齢者が多いために平均年齢が特に高くなっています。

世界の平均年齢は30.9歳です。それと比べての日本は平均年齢が高く、他の目立った国と比べてみると、ドイツが47.8歳、フランスが41.4歳、アメリカが38.1歳、中国が37.4歳、インドが28.1歳となっています。

2023年の人口はインドは約14億2860万人、中国は約14億2570万人とインドが中国を抜いて世界1位になりました。世界人口80億人の35%以上がアジアの2か国で占めているのです。

同じくらいの人口であるのに2か国の平均年齢が大きく違っているのは、中国のほうが高齢化率が高く、人口増加率も大きく違っているからです。インドの人口増加率は0.95で、中国は0.29です。これは前年と比較した人口で、人口増加率が低いということは、出生率が下がっている割には人口の減りが少ない、もしくは減っているということで、その結果として平均寿命が延びる結果となります。

日本の人口増加率はマイナス0.37と最下位です。2023年には日本の人口は前年に比べて約26万人も減少しました。人口減少が言われているロシアでもマイナス0.07でしかありません。

平均年齢が高く、人口増加率は世界最下位のマイナスということは、これからも超高齢社会が進み、高齢者であっても元気であると同時に、高齢者が社会参加することが強く求められる状況だということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

応用行動分析は、行動を通じて他者を理解するための方法で、個人の行動は環境との相互作用によって生じるとの考えに基づいています。行動そのものに着目するのではなく、行動の機能(意味、理由など)に着目して、問題解決を図ることが特徴となっています。

応用行動分析では、増やしたい行動(指導目標)や減らしたい行動(問題行動)について、行動随伴性を分析することによって、問題行動が生じる理由、指導が進まない原因、問題行動を減らして指導目標を達成する方法について具体的な方法を確認することができるようになっています。

問題行動の前に、どのような状況(Antecedent)があり、どのような行動(Behavior)が起こり、どのような結果(Consequence)になったのかという流れで考えます。

このABCについては「先行刺激(Antecedent)→行動(Behavior)→後続刺激(Consequence)」が支援の基本となっています。先行刺激は「原因を分析するだけでなく、適切な行動が出やすい環境を作る」、行動は「苦手なところを確認して補うのではなく、得意とするところを見出し、そこに焦点を当てて支援する」、後続刺激は「適切な行動が少しでも現れたら、賞賛することで達成感を持たせる」という説明がされています。

この一連の流れは行動随伴性と呼ばれていて、その分析は、強化の随伴性と弱化の随伴性に大きく分けられます。

*強化の随伴性
行動随伴性は、行動の後によいことが起こること、行動の後に悪いことがなくなることによって、その行動が増えることを指しています。行動の結果によって行動が増えることは強化の随伴性と呼ばれます。

*弱化の随伴性
行動の後に悪いことが起こったり、行動の後によいことがなくなることを指しています。その行動が減ることは弱化の随伴性と呼ばれます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕