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この連載コラムの10回目に「1歩の経済的価値」との題で、何人が何歩を歩くと、どれだけ医療費が削減できるのかについて実例を紹介しました。1歩の経済的価値を知って、多くの自治体が実施して、成果が発表されてきましたが、徐々に効果が現れにくくなっていくのは、ほとんどの自治体で見られたことです。

結果がよければ、もっと歩く歩数(距離と時間)を増やそうと考えるところですが、ただ歩数を増やせば、好結果が拡大していくとは限りません。このことは、ウォーキングによる健康づくりと医療費削減がモデル地域で始められたときから言われてきたことです。

たまたま実施している協議会の学術メンバーの4人と以前からの知り合いで、取りまとめをした大学教授とも交流があったことから、実施プランの段階で話をしてきました。モデルケースで検討課題となったのは、呼びかけに応じて参加するのは、普段から歩いている人、健康を気遣っている人であって、最も参加してほしい運動習慣がない人、健康への関心が低い人の参加率が低いことでした。

また、積極的なウォーカーは継続してくれるのに対して、あまり積極的でない人は継続率が低くて、地域の健康度を高めるためにモチベーションを高める方法が重要とされました。その高める方法は歩いた歩数、健康維持に必要なイベントなどへの参加をポイント化して、それが商品や金券になるという利益の付与でした。

これだけでは参加してほしい人が積極的になるためには不足していることがあり、それを新たな仕組みとして作ることが重要です。それは金銭的なメリットではなく、地域での活躍につながる評価や名誉に関わるメリットです。
(このことについては徐々に紹介していきます)
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

東京にいたときのこと、時代考証を仕事とする人と何度か仕事をしていました。その当時は作家団体の理事を務めていて、“江戸を歩く”という趣味活動をしている作家や編集者もいれば、時代小説の作家と時代考証家の集まりもあって、よく参加していました。当時の私は“酒のペンクラブ”の会員でもあって、江戸時代から続く飲み屋、その伝統を受け継いでいる飲み屋にも詳しかったので、よく集まりに呼ばれていました。

そのときに交わした話で、特に記憶として鮮明に残っているのは、時代考証(歴史考証とも)のとおりにしたくても、読者や一般の方々の印象と違っている事実を、どのように扱うかという議論でした。

時代考証の専門家といっても、江戸時代に生きていたわけではないので、自分自身の経験で語ることはできません。そこで参考文献をもとにして考察しているわけですが、その参考文献となっているのは当時の文書や浮世絵です。そこで江戸時代の実際のところを知ると、テレビの時代劇を見るたびに違和感を感じて、イライラすることもあり、事実を知らなければよかったという気持ちにもさせられます。

特にイライラさせられるのは、馬の大きさです。時代劇に出てくる馬は、当時の大きさの馬ではなくてサラブレッドです。サラブレッドは明治時代になって持ち込まれたもので、それまでは在来馬で、木曽馬などの小柄の馬種でした。

江戸時代の馬の体高(肩の高さ)は120cmほどで、高いものでも140cmでした。サラブレッドは160〜170cmなので、40〜50cmもの差があります。サラブレッドに乗ってみると、その高さに戸惑います(実際に乗ってみたことがあります)。体高が120cmというとポニーよりも小さなサイズです(ポニーの体高は147cm以下)。

体高が違うと、馬にまつわるシーンも随分と違ってきて、それだけでも時代劇の印象が大きく違ってきます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

広く健康に関わる記念日について紹介します。

6月1日 日本冷凍事業協会が陰暦の6月1日が江戸時代の氷室の日であったことから「氷の日」と制定。日本チューインガム協会が6月1日は歯固めの日として硬いものを食べて健康増進を図る風習があることから「チューインガムの日」と制定。全国鮎養殖漁業組合連合会が鮎の旬が6月であることから「鮎の日」と制定。Jミルクが国連食糧農業機構の世界牛乳の日に合わせて「牛乳の日」と制定。SomethingNEW(東京都港区)が6をロール、1をアルファベットのIに見立ててアイスと読んで「ロールアイスクリームの日」と制定。梅研究会(大阪府大阪市)が梅の実のシーズンの6月の初めの日を「梅肉エキスの日」と制定。
毎月1日は「あずきの日」(井村屋グループ)、「釜飯の日」(前田家)、「Myハミガキの日」(ライオン)。

6月2日 日本シュリンク包装卵協会がオム(06)レツ(02)の語呂合わせで「オムレツの日」と制定。平松食品(愛知県豊川市)が佃煮誕生のきっかけとなったとされる本能寺の変(1582年6月2日)に由来するとともに、甘露煮の露(6)煮(2)の語呂合わせで「甘露煮の日」と制定。(本能寺の変を知った徳川家康が岡崎に逃げる途中で小魚を煮たものを食べたと伝えられる)

6月3日 国連デーの一つの「世界自転車デー」。毎月3日は「くるみパンの日」(カリフォルニアくるみ協会)、「みたらしだんごの日」(山崎製パン)。

6月4日 日本歯科医師会が虫(64)の語呂合わせで「虫歯予防デー」と制定。大源製薬(兵庫県尼崎市)が水虫が急増する梅雨入り前の時期で、む(6)し(4)の語呂合わせで「水虫治療の日」と制定。日糧製パンが蒸し(64)パンの語呂合わせで「蒸しパンの日」と制定。マルヤナギ小倉屋(兵庫県神戸市)が6月が食育月間で、む(6)し(4)の語呂合わせで「蒸し豆の日」と制定。毎月4日は「みたらしだんごの日」(山崎製パン)。

6月5日 国連人間環境会議の世界環境デーに合わせて「環境の日」と制定。ロコモティブ・シンドローム予防推進委員会が6と5でロコモ、老後と読む語呂合わせで「ロコモ予防の日」と制定。神戸市老人福祉施設連盟が、ろう(6)ご(5)の語呂合わせで「ろうごの日」と制定。六甲バター(兵庫県神戸市)が6を六甲、毎日1個はベビーチーズを食べてほしいとのことから6月の第一日曜日を「ベビーチーズの日」と制定。毎月5日は「みたらしだんごの日」(山崎製パン)。

6月6日 岩下食品(栃木県栃木市)が6月はらっきょうの旬で、漢字の六は根菜のらっきょうが土の中で成長するのをイメージさせ、数字の6がらっきょうの形に似ていることから「らっきょうの日」と制定。全国農業組合連合会山形県本部が6月がさくらんぼの収穫の最盛期で、6がさくらんぼのシルエットに見えることから「山形さくらんぼの日」と制定。大麦工房ロア(栃木県足利市)が麦秋の季節の6月と大麦をO(オー)6(麦)と読むことから「大麦の日」と制定。紀州梅の会が室町時代の天文14年4月17日(現在の6月6日)に京都の賀茂神社の例祭で梅が献上された故事から「梅の日」と制定。丸美屋食品工業が麻婆豆腐の素の発売日で、6が麻婆豆腐を食べるレンゲをイメージさせること、6+6=12(とうふ)で「麻婆豆腐の素の日」と制定。アイケイ(愛知県名古屋市)がロー(6)カロ(6)リーの語呂合わせと、無理(6)をしない無駄(6)にカロリーを摂取しないの意味を込めて「ローカロリーな食生活の日」と制定。日本補聴器工業会が6が補聴器を耳の装着している姿に似ていることから左右の耳の66で「補聴器の日」と制定。6月6日はロールケーキの日実行委員会(福岡県北九州市)がロ(6)ールケーキの語呂とロールケーキの形が6の字が巻いているように見えることから「ロールケーキの日」と制定。毎月6日は「メロンの日」(全国メロンサミットinほこた開催実行委員会)、「手巻きロールケーキの日」(モンテール)、「手巻きロールの日」(モンテール)。

6月7日 緑内障フレンド・ネットワークが緑(6)内(7)の語呂合わせで「緑内障を考える日」と制定。むち打ち治療協会が、む(6)ち打ちをな(7)おそうの語呂合わせで「むち打ち治療の日」と制定。毎月7日は「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)。

6月8日 ガパオ食堂のベース(東京都渋谷区)が設立日の2007年6月8日にちなんで「ガパオの日」と制定。スーパーホテル(大阪府大阪市)が地球環境と健康を意識した行動様式のLohasの取り組みを知ってもらうためにロ(6)ハ(8)スの語呂合わせで「ロハスの日」と制定。毎月8日は「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)、「歯ブラシ交換デー」(ライオン)、「にわとりの日」(トリゼンフーズ)、「ホールケーキの日」(一柳)。

6月9日 ゼネラル・オイスター(東京都中央区)が岩=ロック(69)の語呂合わせで「岩牡蠣の日」と制定。小久保製氷冷蔵(千葉県八千代市)がロック(69)の語呂合わせで「ロックアイスの日」と制定。毎月9日は「クレープの日」(モンテール)。

6月10日 ポッカサッポロフード&ビバレッジがリボンシトロンの前身のシトロンの発売日の1909年6月10日にちなんで「リボンシトロンの日」と制定。伊豆ところてん倶楽部が、ところ(6)てん(10)の語呂合わせで「ところてんの日」と制定。ローストビーフの通販たわら屋(静岡県菊川市)がロー(6)スト(10)の語呂合わせで「ローストビーフの日」と制定。森永製菓が1913年6月10日にミルクキャラメルが初めて販売されたことにちなんで「ミルクキャラメルの日」と制定。伊藤園が無(6)糖(10)の語呂合わせで「無糖茶飲料の日」と制定。ちから(広島県広島市)が、うどんと和菓子を一緒に食べる食文化の普及を目的に、うどんと和菓子の店として同社が創業した1935年6月10日にちなんで「うどんと和菓子をいっしょに食べる日」と制定。ドールがスム(6)ージー(10)の語呂合わせで「Doleスムージーの日」と制定。オタフクソースが食育基本法が成立した2005年6月10日にちなんで「てっぱん団らんの日」と制定。日本眼科啓発学会が6歳までに視力0.1に成長するのが大事ということで「こどもの目の日」と制定。ロート製薬がロ(6)ート(10)の語呂合わせで「ロートの日」と制定。毎月10日は「糖化の日」(AGE測定推進協会)、「パンケーキの日」(日本ハム)、「コッペパンの日」(全日本丸十パン商工業協同組合)、「アメリカンフライドポテトの日」(米国ポテト協会)。

健康食品の販売傾向の推移を見ていくと、新たな素材を使ったものが注目され、販売数も増えやすい傾向があります。新商品の販売実績のデータを見ても、同様の傾向があり、従来の商品ではなく、新たな商品、新たな素材を使った商品、有効性が言われている素材を使った商品、そして機能性表示食品が売れ筋商品となっています。

効能効果を期待させるような表示をしていて、実際には期待したような結果が得られなかった人には、同じ素材を使った健康食品は訴求力が落ちるところがあります。

店舗で販売される商品の場合には、既存の商品に対して同じ素材を使った商品が持ち込まれたときには販売しにくいということがあり、採用されにくいのは当然のことです。

店舗での販売でも通信販売でも、購入する人は自分の目的に沿った効能効果が期待されるものを選びます。健康食品のパッケージにも広告にも店頭の表示でも、医薬品的な効能効果を述べることは規制されているものの、従来から効能効果が知られてきた素材を使った商品と並べられて販売されていれば、それと同様の効果があることは容易に想像がつきます。

その中でも、新たな素材が使われた商品は注目度が高くなっています。人気の素材もあって、それを従来の素材に加えたものがありますが、その素材が配合量のトップでもなく、商品としての一押し素材でもなく、ただ加えただけということも実際には見られます。

バラエキスが女性に人気になったときに、ニオイ消し効果もあることから腸内環境を整えることを目的とした商品に使われていたのはわからないでもなかったのですが、なぜか膝関節への効果が目的とされた商品に使われていたときには強い違和感を感じました。

効果があることが知られている素材を使っていても、長く販売されてきたものは、どうしても販売の勢いが落ちてしまいがちです。そこで効果がある素材に、その効果を高めることが期待される新たな素材を加えるというのが、よくある方法といえます。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

カルシウムの必要量は年齢によって異なっています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、1日の推奨量は男性では18〜29歳で800mg、30〜74歳で750mg、75歳以上で700mg、女性では18〜74歳で650mg、75歳以上で600mgとなっています。

この摂取量は吸収率が関係しています。18〜74歳の女性は650mgとされていますが、この年代は1日に190〜200mgのカルシウムが必要になります。カルシウムの吸収率は約30%であるので、その逆算から650mgと計算されています。

男女ともに、どの年齢においても同じように計算されていますが、高齢者の場合には、これだけでは不足します。というのは、カルシウムが吸収されるためには条件があって、年齢を重ねると条件が悪くなってくるからです。

その条件というのは、カルシウムはイオン化してから吸収されることです。胃液が多く分泌されることでイオン化が進んでいきますが、年齢を重ねると胃液の分泌量が減っていきます。胃液の分泌量は個人差が大きいものの、加齢による減少は共通しています。

高齢になると食欲があっても多くの量が食べられなくなるのは、胃液の分泌量が減っていくからで、その変化に合わせるようにカルシウムの吸収率も低下していきます。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(令和元年)の結果によると、男性では50〜59歳で471mg、60〜69歳で533mg、女性では50〜59歳で472mg、60〜69歳で539mgとなっています。

50〜59歳の充足率は男性では約63%、女性では約73%、60〜69歳は男性では約71%、女性では約83%となっています。若い年齢層よりも充足率は高くなっているものの、17〜37%が不足しています。胃液の分泌量による吸収率の低下を考えると、まだまだ多くのカルシウムを摂取する必要があることがわかります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

細胞の中のミトコンドリアはエネルギー産生の小器官で、一つずつは小さな存在ですが、数が多くて、細胞によって差は大きいものの、200〜2000個ものミトコンドリアが存在しています。全身の細胞のミトコンドリアの重量を合わせると、全体重の10%にもなります。それくらい重要な器官であり、エネルギーが多く作り出されないと正常な働きができないことになります。

ミトコンドリアでエネルギーを作り出すのはTCA回路というエンジンなような働きをする部分で、三大エネルギー源(ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸)はTCA回路で使われる高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化します。

そして、アセチルCoAがTCA回路の中で9段階を経て別々の酸になり、一周してくるとATP(アデノシン三リン酸)は発生します。これはエネルギー代謝として、一般に説明されているメカニズムです。

ATPが発生するというと、何もなかったところからATPが作り出されるようにイメージする人もいるかと思いますが、ATPはアデノシンにリン酸が3つ結びついた形をしていて、その一歩手前ではリン酸が2つ結びついたADP(アデノシン二リン酸)となっています。

TCA回路では複雑な変化をしながらリン酸を1つ増やしているだけということも言えるわけですが、ATPからADPになるとき、つまりリン酸が1つ離れるときにエネルギーが発生しています。

ATPはエネルギーではなくて、あくまでエネルギー物質というエネルギーを含んでいる物質でしかありません。ATPからADPになるときには酵素が必要で、その酵素を働かせるためには補酵素のコエンザイムQ10が必要になります。

サプリメント成分でもあるコエンザイムQ10はダイエット成分としても知られていますが、実際には全身の細胞でエネルギー産生の最終段階で必要になる代謝促進成分だったのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

骨密度の低下というと高齢者に特有の状態と思われがちですが、それは骨粗鬆症の状態のことであって、骨密度の低下は40代半ばを過ぎると始まっています。骨密度のピークは20歳前後とされています。そこから40代半ばまでは横ばい状態ですが、それを過ぎると低下が進むようになります。

骨密度はカルシウムの摂取と吸収に関わっていて、男性と女性を比較すると男性のほうが骨密度は高くなっています。これは活動量や骨への負荷の強さが関係しています。女性は男性よりも低い状態で徐々に低下していきますが、閉経になると急激に低下するようになります。

女性の骨へのカルシウムの吸収には女性ホルモンのエストロゲンが関わっています。エストロゲンは骨へのカルシウムの吸収を進めるとともに、骨からのカルシウムの溶け出しを抑制する作用があります。

閉経になって骨密度が急激に低下するのは、エストロゲンの分泌が低下することによって閉経が起こり、エストロゲンの骨への影響が強くなっていくからです。

カルシウムは不足しやすいカルシウムで、特に女性は摂取量が少なくなっています。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、女性は推奨される摂取量の550mgに対して30代、40代は30%ほども不足しています。男性は女性よりも不足率は低いといっても、年齢によっては20%ほども不足しています。

カルシウムの摂取というと牛乳が思い浮かべられますが、牛乳にはリンも含まれています。カルシウムとリンが結びつくとリン酸カルシウムとなって吸収されにくくなるので、期待よりも摂取率が低くなります。

日本人は歴史的に牛乳を飲んでこなかったこともあり、吸収しにくい傾向があります。日本人に向いているのは小魚や海藻とされています。

骨密度を高めるための運動法については、身体年齢測定後に、実年齢との差に合わせて、実践法を紹介していきます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

同じ漢字なのに読み方も意味も違っているのは異音異議語と言います。どちらの読み方をするのかは周囲の文字を見ればわかるはずですが、そこに気づかず、頓珍漢(とんちんかん)な状況になってしまうこともあります。

“大人気”と書いたら、「だいにんき」と読むことが多いかと思いますが、「おとなげ」とも読みます。前者(だいにんき)は、たいへん評判がよくて、好まれる状態を指しています。後者(おとなげ)のほうは、大人らしい自制や分別を意味しています。

大人気(おとなげ)は、一般には“大人気ない”という使い方をされています。この意味で「大人気ない発言」と書いたのに、これを渡した司会者から「“だいにんき”ない」と読まれてしまって、会場が一瞬シーンとしたことがありました。

大人気(だいにんき)と来れば、その後には“ある”と続くだろうと思っているところに、いきなり“ない”と言われたら、状況が把握できない人が出てくるのは当たり前のことです。

途中で大人気(だいにんき)ではなくて、大人気(おとなげ)の読み間違いであることに気づいた人がいて、ざわつきも起こったので、これを受けて講演の初め(落語で言えば枕話)に、大人気と結びつけた健康の話題から入りました。

私たちの健康分野の話は人気があるのに、これが大人気にならず、その理由を他人のせいにするような大人気(おとなげ)ない行動をしてはいけない、という話です。単なる譬(たと)え話ではなくて、実際にいた経営者の例をあげて(匿名にしましたが)話をしたところ、“他人の不幸は蜜の味”という感覚なのか、もの凄く会場受けしたことを覚えています。

司会者の間違いを講演のネタにしたことに、関係者からは「大人気(おとなげ)ない態度」と言われました。大人気ない行為でも大人気になればよいのか、それとも人気を抑えても大人気のほうを優先させるのか、そこを決める基準になるのは話を聞いてもらえる聴衆者の受け取り方次第だと感じています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

全身の細胞のエネルギー代謝を高めて、身体年齢を若くするためには、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)の摂取、エネルギー産生を高めるビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)だけではなく、さらに代謝促進成分も必要となります。

代謝促進成分として特に重要とされるのはL‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10です。L‐カルニチンは脂肪酸をエネルギー産生器官のミトコンドリアに取り込むために必要な成分で、α‐リポ酸は脂肪酸やブドウ糖を高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化させるのを促進する成分です。コエンザイムQ10はエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)からエネルギーを作り出す最終段階で使われる成分です。

これらの代謝促進成分は生命維持に必要であることから体内で合成されています。合成されるものの、合成のピークは20歳代前半で、それ以降は加齢につれて減少していきます。加齢による代謝の低下は、代謝促進成分の減少が大きく影響しています。

加齢による減少の程度は成分によって異なりますが、L‐カルニチンを例にすると徐々に減少して、60歳では20歳の60%ほどにも低下します。α‐リポ酸も同じような変化をしていきますが、コエンザイムQ10は部位によって減少度が違っています。

20歳を100%とすると80歳では肝臓は83.0%、腎臓は65.3%、肺は51.7%、心臓は42.9%と差があります。コエンザイムQ10は医薬品の成分としては心不全の治療に使われています。

代謝促進成分は以前は医薬品の成分でしたが、今では食品の成分として許可されています。許可された順番で紹介すると、コエンザイムQ10が2001年、L‐カルニチンが2002年、α‐リポ酸が2004年です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

子どもが早食いをするのは、早く食事を終えて勉強をしたい(これは少ない?)、遊びに行きたいということが理由となっていることもありますが、他に食事を早く済ませたいという感情があって、これは発達障害がある子どもに多く見られます。

その理由として、食事の大切さが理解できていない、ゆっくりと食べる意味がわかっていない、ということがあげられることが多いのですが、食事そのものが楽しくないという理由もあげられます。

食事をすることが苦しいという感覚もあって、これは感覚過敏によって五感(味覚、視覚、嗅覚、聴覚、触覚)が鋭く反応するために、当たり前と感じられがちな食事をしていて起こることが苦しく感じていることがあります。

そんな苦しい状況から、できるだけ早く逃れたいという気持ちがあると、どうしても食べるスピードが早くなってしまいます。その感覚は五感の過敏さから来ているだけでなく、嫌なものを食べさせられること、それを強要される環境から少しでも早く逃れたいという気持ちが、早食いをさせることにもなります。

早食いをしているときには、噛む回数が少なくなり、食べ物を消化しやすい形にしていく咀嚼も少なくなります。その結果として、飲み込んだ後の胃での消化にも、小腸での吸収にも影響が出てきます。そういったことがあるので、しっかり噛んで、ゆっくりと食べることがすすめられるわけです。

早食いをやめさせよう、ゆっくりと食事をさせようとする前に、どうして早食いをしているのか、その理由を考え、その理由に合った対策を取るようにすることが、発達障害の改善を目指す食事では重要になることを伝えています。