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ポールを用いたノルディックスタイルのウォーキングは、上半身も使ってポールを通じて地面に力を伝えながら歩くことから歩行能力を高めると同時に、平坦でない道でも速度を速めたまま歩くことができます。

上り坂では、自分の体重を上方向へと上げていかなければならないことから、通常では歩行速度が遅くなります。ポールを使えば坂道で遅くなる分を補って、勢いよく上っていくことができるようになります。

ノルディックスタイルのウォーキングに用いるポールは、ゴムパッドの角度によって2タイプがあり、スポーツ感覚で実施するノルディックウォーキングでは斜め45度の角度がついていることから前進には向いています。上り坂でも、斜めのパッドを坂に合わせて使うことで、上半身の力を路面に伝えることができます。

ところが、逆に下り坂になると、斜め45度の角度は邪魔な存在となります。下り坂ではブレーキをかけながら下っていくことになるので、ノルディックウォーキングの45度の角度は下り坂で勢いをつけることにもなります。そこで前にポールをつくことになるわけですが、路面の接地面が極端に狭くなるので、危険なことにもあります。そこで斜め45度のポールでは、ポールを使わずに下ることがすすめられます。

これに対して前つきが原則のポールは、ゴムパッドが丸型や円型なので、下り坂でも使いやすくなっています。ただし、前つきのポールのゴムパッドは接地面が狭いので、上り坂でも下り坂でも力を伝えにくくなってしまいます。

そこで考え出されたのが、円盤形のゴムパッドで、しかも柔軟性があって、どの方向で接地しても路面に触れる面積が広いタイプです。これを用いることで、平地への歩きやすく、上り坂にも下り坂にも対応できるようになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康づくりには他人の評価も金銭的なメリットも関係ないという考えがある一方で、継続にはモチベーションが重要ということで、そのための手段として周囲に注目され、褒め称えられることは健康づくりを達成させるためには必要なことだと考えられています。

この注目されて評価を受けることを表す言葉として「脚光を浴びる」と「脚光を集める」という2つが使われることがあります。本来の使われ方は「脚光を浴びる」で、「脚光を集める」は間違いです。

この脚光に続く言葉としては正しい使い方をする人が多くて、文化庁の「国語に関する世論調査」の結果でも、すべての年代で正しい使い方をしている人は、誤用している人よりも多くなっています。

ただ、現在の「目立ってナンボ」という風潮の中では、脚光は浴びるまで待つものではなくて、自ら集めるものという考えの人が増えてきても、ある意味で当たり前のことと言えます。

健康づくりに関連する脚光の話をすると、ウォーキングは医療費を下げる効果があり、1歩当たりの金銭的なメリットも計算されています。1歩の利益、1人当たりの利益は少なくても、自治体の中で1000人が1日あたり1000歩の歩数を増やすと、年間では医療費は数千万円という金額になります。

これこそ脚光を浴びる取り組みだと思うのですが、やることは歩くだけ、住民に呼びかけるだけということで、脚光を集める行動ではないとして、歩く価値を説明しても取り組まない、それどころか検討もしないという自治体も多くて、力説するのを途中でやめたという経験があります。

注目されるから始めるのではなく、行動を起こした結果として注目され、脚光を浴びるのが正しいことだと思うのですが、そうは考えない人も多くいるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

発達障害児の支援に、発達障害児と多くの時間を過ごしてきた保護者の経験は非常に役立つもので、子どもを育て上げた保護者が、今まさに奮闘している保護者のアドバイザー役としてはもってこいの存在といえます。

そのように考えられる一方で、発達障害児が抱えている本当の気持ちは発達障害を経験したことがないと充分に理解ができないという考えもあります。発達障害児は、自分の状態を把握しきれていないところがあり、それを克服した経験を次に続く発達障害児に役立てるというのは、他の経験に比べたら難しいところがあります。

発達障害の状態も、その心身のプレッシャーも千差万別で、あまりに違いがあることから、ピッタリと重なる経験というのは、なかなか見つけにくいところがあります。

成長して大人になり、発達障害について理解をして、どのように対処されればよかったのかと自分のこととして考えられるようになった人、それも親として子育てをした、もしくは子育てをしている親世代は、発達障害児本人と、その保護者を支える人材としてふさわしいと考えられます。

ただ、千差万別の発達障害は、その対応も数多くの方法があり、実際に改善があったことであっても、それが当てはまる対象は少ないことがあります。それにも関わらず、成功体験を他の人にも当てはめようとする人が少なからずいます。

発達障害で“こだわりが強い”というと、自閉症スペクトラム障害に見られる状態と考えられがちですが、注意欠陥・多動性障害でも、こだわりがみられます。一つのことに集中するのではなく、多くのことに気が引かれるので、こだわりがないように思われがちです。しかし、独特のこだわりが多くのものに目を向けさせるというこだわりもあるのです。

自身が発達障害であった保護者の経験を活かすためには、発達障害の多様性について知識として学び、こだわりなく対応できるようにすることが大切と考えます。そのための学びの場も、発達障害の支援を進めるためには必要となってくるのですが、まだまだ学びの機会も少ないのが現状です。
〔発達支援推進協議会 小林正人〕

発達栄養は、発達障害児の食の困難さに対応するための栄養知識を身につける機会として、資格認定方式による講習となっています。発達障害児のためだけの栄養摂取の方法ではなくて、発達障害児にも対応できる栄養摂取の方法としています。

単純に受講者を増やしたいからの言い訳ではなくて、最も困難とされる発達障害児の極端な偏食にも対応できる栄養摂取の方法であれば、誰にでも(子どもだけでなく、成人にも高齢者にも)対応できる栄養の講習となります。

発達栄養を学ぶ方法としては、通常のセミナーでも講習会でも、学校などの授業でもよいわけですが、わざわざ資格認定方式という面倒なことをしているのには理由があります。

一つはモチベーションの問題で、発達障害児の栄養という大変なことに挑戦して、それを伝えていく立場の人を育成するには、自覚して学び、周囲からも認められる立場であることが重要と考えているからです。

もう一つは、発達障害児の食の困難さは、固定された状態ではなくて、発達障害児が千差万別の状態であるのと同じように、食の困難さも千差万別となっています。「千差万別×千差万別」は、いくつになるのか計算をするのも大変なほど、ピッタリと適合した栄養摂取の方法を提供するには大きな努力が必要という覚悟が必要です。

このような状況に対応するには、最新の情報が必要で、常に情報を更新していかなければなりません。資格認定方式は、資格認定者が活躍できるようにサポートをし続けるシステムです。

日本には家元制度という素晴らしい継続のシステムと資格認定方式があります。それを参考にして発達栄養のアドバイザーの養成と情報提供のシステムを構築しました。

この方法によって、ずっとサポートし続けることが可能ですが、サポートするのは大変なことであることは充分に承知しています。承知していますが、わかりやすいものの奥が深い発達栄養学への対応策としては、最良の方法であると認識しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

糖質を減らすと血糖値が上昇することがあります。糖質にはブドウ糖が含まれていて、血液中のブドウ糖が血糖なので、糖質の摂取量が増えるほど糖尿病が進むとの考えで、糖質を制限することが第一というような考え方も広まっています。

しかし、糖尿病はインスリンの不足から全身の細胞にブドウ糖を取り込む能力が低下しているために血糖値が高くなり、余分になったブドウ糖が尿に混ざって排泄されます。これが糖尿病という名前の由来です。

余分なブドウ糖が尿とともに捨てられているのではなくて、本来なら細胞でエネルギーになるべきブドウ糖が血液中に多くなっている状態です。つまり、糖尿病は全身の細胞のエネルギー源不足ということになります。

ただでもブドウ糖を取り込む能力が低くなっている糖尿病の患者に、糖質を極端に減らすようなことをすると、全身の細胞がエネルギー不足になります。細胞の中で作り出されたエネルギーは、その細胞の中でしか使われません。

インスリンを分泌させる膵臓にもブドウ糖は必要です。体内のブドウ糖の多くは肝臓に蓄積されていて、ブドウ糖が不足したときに血液中に放出する働きをしています。膵臓にも肝臓にもエネルギー源となるブドウ糖は必要なのです。

正常な働きをさせるために必要なブドウ糖が不足したら、血糖値を下げるための身体機能が正常に働かなくなります。また、全身の細胞にブドウ糖を取り込むための仕組みを働かせるためにもブドウ糖は必要です。

そのエネルギー代謝の仕組みがわかっていれば、ただブドウ糖を減らせばよい、という考えにはならないはずですが、そういう結果になっていないのは、まだエネルギー代謝を医師などが充分に理解していないことが要因と考えられているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

糖尿病は糖質を多く摂ることが原因と考えられることがあるのですが、実際には糖質だけで血糖値が上昇して、その状態を放置しておくと糖尿病にまで進行するというものではありません。糖質の中で血糖値に関わるのはブドウ糖です。

血糖は血液中のブドウ糖のことで、ブドウ糖が多く含まれる糖質を多く摂ると血糖値が上昇するので、糖質を増やせば糖尿病になり、糖質を減らせば糖尿病にならない、改善できるという考えにつながります。

糖尿病になるのは、ブドウ糖の量に反応して膵臓からインスリンが多く分泌されるからで、膵臓は“働き者”で、ブドウ糖が多い状態では、ずっとインスリンを分泌させます。ブドウ糖は重要なエネルギー源で、ブドウ糖が多く入ってきたときには、これを効率よく全身の細胞に取り込むためにインスリンを出し続けるようになっていきました。

日本人は低栄養の時代が歴史的に長かったことから、インスリンを多く分泌させる必要がなかったことから膵臓は、あまり丈夫な状態ではありません。それなのに今は糖質も脂質も摂りすぎの状態で、これが膵臓に負担をかけています。そして、膵臓が限界に達すると、急にインスリンの分泌量が減り、糖尿病になってしまうのです。

それに対して欧米人やアジアでも北方系(現在の中国人の多くは北方系)の人は、肉類を多く食べ、脂肪も多く摂ってきたので、脂肪を蓄積するためにインスリンを多く分泌させてきました。だから膵臓も丈夫で、インスリン不足から糖尿病になることが少ないのです。

インスリンというと細胞にブドウ糖を取り込む働きが注目されがちですが、インスリンには肝臓で脂肪酸を合成して、これを中性脂肪に変化させて、脂肪細胞に取り込む働きがあります。

糖尿病は、そもそも糖尿病になりやすい体質があり、その人がエネルギー摂取が多すぎることで発症するものです。とは言え、日本人は膵臓が弱いことから、多くが糖尿病になりやすい体質となっています。

これを改善するためには糖質だけを減らすのではなくて、膵臓に負担をかける脂肪の量を減らすことも必要で、全体的にエネルギー摂取量を減らすことが重要になるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康食品はサプリメントと呼ばれることがあります。健康食品は単独の法律がないために定義もされていなくて、そのためにサプリメントとの違いを定義することも難しくなっています。健康食品とサプリメントは、どちらも口から摂って、栄養の機能を得るために使われるものですが、分類的には健康食品の中でも栄養機能食品と分類されるものを指しています。

先にサプリメントの一般的な定義について説明しておくと、アメリカのダイエタリー・サプリメント(Dietary Supplement)を略した言葉です。ダイエタリーは「食事の」という意味で、サプリメントは「補助・補充・補完」を意味しています。

ダイエタリー・サプリメントは通常の食事では不足する栄養素を補うものということで、医薬品的な有効性性を求めて摂取する健康食品とは異なるものです。しかし、アメリカでは、医薬品的な機能性が求められるものもダイエタリー・サプリメントに分類されています。

これに対して日本では、機能性を表示できる健康食品を「保健機能食品」という名称で分類していて、これに該当するのは特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、栄養機能食品の3種類です。このうち栄養機能食品はビタミン(13種類)、ミネラル(6種類)、脂肪酸(1種類)で、不足する栄養素を補うという意味では、サプリメントに該当します。

特定保健用食品と機能性表示食品については、別の機会に説明しますが、簡単に触れておくと特定保健用食品は、商品そのものを摂ってもらって試験をしたもので、有効成分が含まれた本物と有効成分が含まれていない偽物に分けて有効性を調べています。その結果は国による評価を受けています。

これに対して機能性表示食品は、機能性と安全性の科学的根拠を示して、それを消費者庁に届け出ることで表示できるものです。科学的根拠は試験結果だけでなく、論文に掲載された結果を用いることもできます。論文に掲載されていることで、同じ素材が同じだけの量含まれていれば同じ効果があるという考えがされています。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

健康づくりは食事療法にしろ、運動療法にしろ時間をかければよいということではなくて、できるだけ無駄なことは省いて、科学的に効果が確かめられていることに集中して取り組むことが重要だと考えています。

そのために何を省くかと聞いたときに、「○○を割愛した」という返事が返ってくることがあります。

無駄なことを省くことも、割愛することも同じ意味ではないかと考えている人にとっては、何を変なことを書いているのかという思いになるかもしれませんが、割愛には「不必要なものを切り捨てる」という意味はありません。

手放すのは惜しい、切るのは忍びないという気持ちを表すときに使うのが割愛なのですが、大した思いもなくて簡単に切り離すのに割愛という言葉を使われると違和感を感じてしまいます。

文化庁の「国語に関する世論調査」の結果を見ると、本来の「惜しいと思うものを手放す」という意味で使っている人よりも、誤用の「不必要なものを切り捨てる」という意味で使っている人は、どの年齢でも上回っています。特に若い世代では誤用の割合が高くなっています。

健康づくりに取り組んでいるグループのリーダーが、全体の活動のバランスを考えて、これまで一緒に活動してきた人を泣く泣く切るということであれば、これは「割愛」の意味がわかっているわけで、よほどの覚悟があったのだろうと推測することもできます。

ところが、「不必要なものを切り捨てる」という誤った意味で使っている人は、自分に刃向かった、言うことを素直に聞かなかったという理由だけで、その人なりの割愛の意味の理解のもとに行動を起こしてくることがあります。

そのようなことがないように、言葉の意味の間違いを諭すだけでなく、安易な行動を諭すときにも言っておきたいことです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

エネルギー代謝の研究は、全身の細胞の中で多くのエネルギーを作り出し、それを健康の維持に効果的に使ってもらおうという考えで進めています。発達障害児の極端な偏食にも対応するためにサプリメントの使用を前提に質問をされる保護者の方がいるのですが、「その前にすることがある」と話をさせてもらっています。

これはよく言われる「食事での改善に取り組むことが大切でサプリメントなどは二の次」ということではなくて、有効な成分が摂取できるサプリメントを使用すれば他に何もしなくても好結果が得られるわけではないことを伝えようとしているのです。

エネルギー代謝はエネルギー源を細胞のミトコンドリア(エネルギー産生の器官)に多く取り込めば高まっていくことは明らかにされていて、そのための代謝促進成分としてL‐カルニチンが有効であることも確認されています。L‐カルニチンの実践研究は20年にも及んでいます。

しかし、エネルギー代謝のためにはエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)が高エネルギー化合物のアセチルCoAに効率よく変化させるための、すべての水溶性ビタミンが必要になります。

アセチルCoAが取り込まれてエネルギーを産生するミトコンドリアのTCA回路でも水溶性ビタミンの4種類のビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)が必要です。これらが1種類でも不足するとエネルギー代謝は大きく低下してしまいます。

これだけのことを考えても食事は大切で、これをサプリメントだけで補うとすると多くの種類が必要になってきます。

エネルギー源が摂ればよいわけではなくて、身体活動も必要です。全身の細胞でエネルギー代謝を高めるためには、全身運動となる有酸素運動か、全身を動かすような日常活動が必要になってくるのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

定番の方法は「王道」と言われることがあります。王道は「定番」の意味で使われることが多いのですが、実際には「楽な方法」を意味しています。誤った使い方をしている人が多く、本来の意味を知っている人は少数派です。

これは従来には行くのが困難だったところに、王様が道を作らせたことによって、楽に早くつけることになったという故事から誕生した言葉で、「安易な方法」というのが本来の意味です。

発達障害児には極端な偏食がみられることが多く、それを改善するための方法として定番のような王道があればよいものの、誤った意味の王道(楽な方法)が選ばれることがあります。

極端な偏食という食事の困難さを解決する方法として、不足する栄養素を確認して、それを他の食べられる食材に置き換える、多くの栄養素が含まれる食品を取り入れるということを選択するべきです。

ところが、これまでの料理を変えたくない、時間をかけたくないということもあって、王道(本来の意)として、サプリメントを使おうと考える保護者も少なくありません。不足するものをサプリメントで補うことができたなら、それで食事の工夫はいらないというように考えているのかもしれませんが、食事は栄養素を補給すればよいというものではありません。

その理由については、これまでのシリーズの中で再三触れてきましたが、食材や料理に季節感を感じて、噛んで味わって食べることの健康効果、食べることを通じて文化性を身につけるといった重要なことを忘れてしまってはいけないのです。

簡単にサプリメントが使えないとなると、食材の工夫、料理の工夫、食べるための工夫、それに心理的な面まで工夫しなければならなくなるのですが、その人の一生涯の健康と感性などを作るのが食事であるだけに、工夫の基本となる栄養知識を、しっかりと身につけることが必要で、それを支えるアドバイザーの育成が急がれます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕