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健康食品に関わることになったのは、健康食品を「敵だ」と考えている臨床栄養(端的にいうと入院患者の病院給食と通院患者の食事指導)の世界にいたことでした。敵視しているのは、患者に対して食事・栄養指導をしても、健康食品を摂っているからといって指導どおりにしない患者がいて、健康食品の人気が高まるにつれて言うことをきかない患者が増えてきたからです。

そんな状況の中、厚生労働省が健康食品の情報を正しく伝える専門家を養成することを提案して、その審議の委員会が開かれることになりました。そのメンバーは健康食品業界の代表や医師、薬剤師、栄養士などでした。

そこに当時は病院栄養士が主宰する民間の研究所のメンバーも含まれ、その研究員であったことからサポート役として参加しました。しかし、健康食品を敵視する雰囲気の中で、元のメンバーが降りたことから取り残された形で参加することになりました。

審議の結果として出された通知(2002年)は当時の名称が異なるのですが、途中で「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的な考え方」となって今も、これに基づいた養成が行われています。

これに従った形で複数の団体から資格認定者が輩出されました。その一つのNRが国立健康・栄養研究所の認定として始まり、その関係者が通知の委員会のメンバーであった関係で、アドバイザリースタッフ養成の法律講師を務めました。

健康食品の表示(広告やチラシ、パッケージなど)は、法律の規制の通知・通達に記載された文言だけが見られているわけではなくて、製品の内容によって監視の厳しさが違っているということがわかりました。

アドバイザリースタッフの機能性の講師は、顔見知りの栄養士や薬剤師であったことから、健康食品の素材の機能性についても学び続けることができました。そのおかげで、機能性と法規制という、自動車でいえばアクセルとブレーキの踏み方を覚えて、両方を踏まえた指導を健康食品業界に実施することができるようになりました。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

「情けをかけることは、その人のためにならない」という意味で“情けは人のためならず”を使っている人がいます。「その人のためにはならないので、情けはかけるべきではない」という考えで、厳しく接するという指導者がいます。指導者の中には、学習から健康づくりまで、いろいろとあって、今のような甘やかされた生活に慣れた人には、あえて厳しく接することがよい、というようなリーダー論まで登場しています。

「その人のためにはならない」というところは合っているのですが、本来の意味は「その人のためではなくて、自分のため」です。「人に対して情けをかけておけば、巡り巡って自分にとってよいことがある」というのが本来の意味であるということを理解していないと、リーダー論だけでなくて普段の会話も、うまく通わなくなることにもなります。

“情けは人のためならず”が間違えて使われるのは“人”という文字を使っているからで、本来の意味でいうなら“他人”と書いて“ひと”と読むべきです。他人のためにならないということは、自分のためになるという意味が伝わりやすいかと思います。

“人”と書いたら、猿や犬や雉ではない人のこと、桃太郎と家来の話と間違われてしまいます。そうではあるのですが、なぜか昔から“情け”に続くのは“人のためならず”となって、“他人”は使われていません。

文化庁の「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で使っている人と、誤用している人の割合は、ほぼ一緒で、年齢が上がるほど本来の意味で使っている人が多いといっても、それほどの差ではありません。このままでいくと、誤用する人のほうが多くなるのは、そう遠くはないということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

発達障害の特性は千差万別で、これが正解と言いにくいことから、改善のためのアプローチも難しくなっています。発達障害の子どもに対して実施してきたことで成果があったからといって、それを押し付けようとする向きもあるのですが、実例としてあげたことが千差万別の一つで、それをアドバイスする相手も千差万別であったとするとマッチする確率は極めて低いことになります。

栄養面でのアプローチなら、生命維持や発育の基本中の基本であるので、多くの人に通じるはずと考えられます。それを期待して、エネルギー代謝を高め、自律神経を調整して、神経伝達物質を多く作り出すという方法を紹介しています。

これなら必ず結果が出そうに思えるものの、期待どおりにならないことも少なくありません。それは栄養を受け入れ、体内で有効に活用する仕組みによるからです。

この栄養素が不足しているから補えばよいというのは普通の感覚ですが、どれくらい不足しているのかによって摂取すべき量が違ってきます。たった1種類のビタミンが不足しているために状態がよくないということなら、サプリメントで補うことができるのでしょうが、1種類の食品が食べられないということでも複数の栄養素が不足します。

その不足の状態も、摂取した栄養素の量だけで決まるわけではなくて、体内での消費量の差によっても異なる結果となります。

すべての子どもが同じ身体の状態であれば、摂取すべき量を推測することも可能です。ところが、発達障害では脳の発達の凹凸のために、機能にも凹凸があって、必要となる栄養素の量にも違いがあります。

発達障害では神経伝達物質のセロトニンが不足しているための自律神経の調整が乱れていることが確認されているので、体内でセロトニンを合成するための材料を摂って、合成を進めるようにすればよいと一般には考えられています。

しかし、もともとセロトニンの量の違いがあり、セロトニンを活用して神経伝達を進めていく脳神経細胞の機能にも差があることから、「これだけのことをすれば大丈夫」といえないのが発達障害を改善するための栄養支援の難しいところなのです。

決めつけるのではなく、さまざまな手法を繰り出して、反応を見ながら調整するという、まるで東洋医学の対応にも似たようなことが求められるのです。
〔発達栄養指南:小林正人〕

体内でアミノ酸とブドウ糖が結合すると褐色の色素が発生する糖化反応が起こります。糖化反応は、フランスの科学者メイラードがアミノ酸と還元糖を加熱することによって褐色の色素が生成されることを発見したことからメイラード反応とも呼ばれます。

1912年に発見されて以来、糖化反応は食品の加熱中に起こる着色、香りや風味の変化、栄養低下に関わることから、食品科学の世界で注目され、研究されてきました。

1960年代になって、体内でも糖化反応が起こることが発見され、その代表的なものとしてヘモグロビンA1cが注目されました。

赤血球の中にあるヘモグロビンは肺で酸素を結合させて全身に運び、末端で酸素の結合を解き、二酸化炭素を結合して肺まで運び去る働きをしています。しかし、ヘモグロビンA1cとなると、酸素を結合しても、結合を解くことができなくなります。ヘモグロビンA1cの数が増えるほど、赤血球によって全身に運ばれる酸素の量が少なくなることになります。

糖化反応による変化はそれだけでなく、細胞の老化現象、血管の老化による動脈硬化や高血圧の誘引にもなることが知られ、生活習慣病対策とともに美容業界でも注目されています。

糖化した体内のタンパク質は、ブドウ糖や果糖などの還元糖と結合して糖化蛋白が生成され、反応が進むと蛋白糖化最終生成物のAGEs(advanced glycation end products)が生成されます。AGEsは組織に沈着して皮膚や組織の炎症を引き起こすようになります。

皮膚では、糖化反応によってAGEs化したコラーゲンは皮膚の張りや弾力性の低下によってシワを作るだけでなく、黄ばみ、シミなどの原因になり、皮膚の老化を促進させます。皮膚の弾力性はAGEsが増えるほど低下し、紫外線を浴びるほど弾力性の低下が進んでいきます。

AGEsが細胞の受容体に結合すると活性酸素が発生します。糖化による変化は酸化によって加速することになり、健康のためには抗糖化対応とともに、抗酸化対応も必要になります。

AGEsが発生する原因としては、血液中のブドウ糖の量の増加のほかに、果糖の過剰摂取、高中性脂肪、アルコール摂取過剰、喫煙、睡眠不足が促進するものとしてあげられます。また、糖化反応は卵巣機能にも影響を与え、生理不順や不妊の原因の一つともされています。

血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値が適正な状態になることでAGEsの生成を減らすことが可能であり、生活習慣病の予防にもつながるエネルギー代謝の向上は全身の健康を保つ基本となることが理解できます。

細胞内のブドウ糖が多くなりすぎると、ブドウ糖がミトコンドリアに反応して、TCA回路の反応を低下させ、代謝によるエネルギーの生成も低下させます。この生成の低下は、TCA回路での代謝を不完全燃焼状態にして、それが活性酸素を多くさせる原因ともなっています。

糖化反応によるAGEsの生成を抑え、体内からの排出を進める酵素があります。この酵素の活性は加齢とともに低下していきます。酵素の活性を高める方法は現状ではないため、体内のブドウ糖を減らし、血糖値を安定させることが、糖化反応を抑制する最良の方法となります。

アルコールは体内でアセトアルデヒドに分解されると、糖化反応を進めてAGEsを増やすことが知られています。そのためアルコール飲料の摂取量を減らすことも糖化対策には必要になります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

広く健康に関わる記念日について紹介します。

3月1日 キユーピーが1925年3月にマヨネーズを製造販売したことと日本初(1)にちなんで「マヨネーズの日」と制定。キユーピーグループのデリア食品がマヨネーズの日に合わせて「マヨサラダの日」と制定。日本園芸農業協同組合連合会が熊本県のデコポンが東京青果市場で取り引きされた1991年3月1日にちなんで「デコポンの日」と制定。毎月1日は「あずきの日」(井村屋グループ)、「釜飯の日」(前田屋)、「Myハミガキの日」(ライオン)。

3月2日 ご当地レトルトカレー協会がカレーの日が1月22日、レトルトカレーの日が2月12日であることから3月の22日、12日のつながりから2日を「ご当地レトルトカレーの日」と制定。全国農業協同組合連合会福岡県本部がサ(3)ニー(2)の語呂合わせで「春のサニーレタスの日」と制定。ワコールが生理日用のサニタリーショーツのPRのためにサ(3)ニ(2)の語呂合わせで「サニの日」と制定。

3月3日 桃の節句にひな人形を飾って白酒やひなあられを食べる「ひな祭り」。聴覚障害の予防・治療の理解を広めることを目的にミ(3)ミ(3)の語呂合わせで「耳の日」。味のちぬや(香川県三豊市)が、ささ(3)み(3)の語呂合わせで「ささみの日」と制定。あじかん(広島県広島市)がひな祭りの定番のちらし寿司にちなんで「春のちらし寿司の日」と制定。日本バスケットボール協会とクロススポーツマーケティングが3on3の普及を目的に3×3の語呂合わせで「3×3の日」と制定。レーベン(神奈川県横浜市)が耳の日にちなんで「耳かきの日」と制定。湖池屋がポリンキーの三角形から3が重なる日を「ポリンキーの日」と制定。毎月3日は「くるみパンの日」(カリフォルニアくるみ協会)、「みたらしだんごの日」(山崎製パン)。

3月4日 ユーハイムが1919年3月4日に広島県物産陳列館(後の原爆ドーム)のドイツ展示販売会にバウムクーヘンを出展したことから「バウムクーヘンの日」と制定。スミスクラインが歯のエネメル質の摩耗を防ぐシュミテクトの普及のために酸蝕(3)歯(4)の語呂合わせで「酸蝕歯の日」と制定。更科堀井(東京都港区)が、さ(3)らし(4)なの語呂合わせで「真っ白なそば・更科そばの日」と制定。毎月4日は「みたらしだんごの日」(山崎製パン)。

3月5日 茨城県常陸牛振興協会が1977年3月5日の設立日にちなんで「常陸牛の日」と制定。日本製紙クレシアがポイズの普及に産後ケアの日実行員会を立ち上げて産(3)後(5)の語呂合わせで「産後ケアの日」と制定。三幸製菓が三つの幸せをアピールするために三(3)幸(5)の語呂合わせで「三幸の日」と制定。アクティブインターナショナル(神奈川県川崎市)がスリランカカレーのミックススパイスのトゥナパハはスリランカのシンハラ語のトゥナ(3)パハ(5)を指すことから「スリランカカレーの日」と制定。毎月5日は「みたらしだんごの日」(山崎製パン)。

3月6日 ファンデリー(東京都北区)がミールタイムを通じて食事の大切さを知ってもらうことを目的にミー(3)ル(6)の語呂合わせで「ミールタイムの日」と制定。ネスレ日本が麦芽飲料ミロの普及を目的としてミ(3)ロ(6)の語呂合わせで「ミロの日」と制定。ワコールが3月から薄着のシーズンでスリ(3)ム(6)の語呂合わせで「スリムの日」と制定。毎月6日は「メロンの日」(全国メロンサミットinほこた開催実行委員会)、「手巻きロールケーキの日」(モンテール)。

3月7日 さかなジャパンプロジェクト推進協議会がさ(3)とな(7)の日に魚を食べることを提案していることから「さかなの日」と制定。日本サウナ・スパ協会がサ(3)ウナ(7)の語呂合わせで「サウナの日」と制定。味のちぬや(香川県三豊市)がメンチカツを関西ではミンチカツと呼ぶことからミ(3)ンチ(7)の語呂合わせで「メンチカツの日」と制定。九南サービス(宮崎県都城市)が7種類のナッツをミックスした、ななつのしあわせミックスナッツの普及を目的にミ(3)ックスナ(7)ッツの語呂合わせで「ななつのしあわせミックスナッツの日」と制定。毎月7日は「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)。

3月8日 サントリースピリッツがレモンの酸(3)味と炭酸のパチパチ(8)の語呂合わせで「レモンサワーの日」と制定。鯖や(大阪府豊中市)がサ(3)バ(8)の語呂合わせで「サバの日」と制定。すし慶(滋賀県長浜市)がサ(3)バ(8)の語呂合わせで「鯖すしの日」と制定。東の食の会、岩手缶詰、岩手県産がサ(3)ヴァ(8)の語呂合わせで「サヴァ缶の日」と制定。和歌山県農業協同組合連合会が3月はさやえんどうのハウス栽培が最盛期でさ(3)や(8)の語呂合わせで「さやえんどうの日」と制定。中沢乳業(東京都港区)がサ(3)ワー(8)の語呂合わせで「サワークリームの日」と制定。スギ製菓(愛知県碧南市)が創業の月や幸(3)、たこの足が8本であることから「日本列島たこせんべいの日」と制定。味の素冷凍食品が同社の冷凍ギョーザが発売された1972年3月8日と、み(3)んなでハ(8)ッピーキョーザの日の語呂合わせで「ギョーザの日」と制定。毎月8日は「生パスタの日」(全国製麺協同組合連合会)、「歯ブラシ交換デー」(ライオン)、「ホールケーキの日」(一柳)。

3月9日 京都一の傳(京都府京都市)が西京漬のうち魚を二昼夜以上漬ける本漬けを製造することからサ(3)カナ(7)の二昼夜後を「西京漬の日」と制定。日本生命保険相互会社が支えてくれている人に感謝を伝える日としてサン(3)キュー(9)の語呂合わせで「サンクスサポーターズデー」と制定。HAPPY & THANKS(千葉県千葉市)がありがとうを言葉に託して感謝を伝える日としてサン(3)キュー(9)の語呂合わせで「3.9デイ(ありがとうを届ける日)」と制定。カバヤ食品がチョコビスケットさくさくぱんだの普及のためにさ(3)く(9)さ(3)く(9)の語呂合わせと3.9デイから「さくさくぱんだの日」と制定。おおきにコーヒー(大阪府大阪市)がミックスジュースの普及のためミ(3)ック(9)スの語呂合わせ、おおきにをサン(3)キュー(9)にもかけて「ミックスジュースの日」と制定。日本雑穀協会がざっ(3)こく(9)の語呂合わせで「雑穀の日」と制定。日本脳卒中協会が脳梗塞の予防に脈のチェックが役立つことからみゃ(3)く(9)の語呂合わせで「脈の日」と制定。子宮体がんの会ももとうふが子宮頸がんを予防する日の4月9日の1か月前を子宮体が頸部よりも上であることから「子宮体がんの日」と制定。ピジョンが、さ(3)く(9)乳の語呂合わせで「さく乳の日」と制定。毎月9日は「クレープの日」(モンテール)。

3月10日 カゴメがミー(3)ト(10)の語呂合わせで「ミートソースの日」と制定。明治が3月はたけのこの旬で里(さと)を3と10と読むことから「たけのこの里の日」と制定。名古屋コーチン協会が1905年3月10日に名古屋コーチンが日本初の実用品種として日本家禽協会から認定されたことにちなんで「名古屋コーチンの日」と制定。クラシエフーズがミ(3)ント(10)の語呂合わせで「ミントの日」と制定。大塚食品がゼロ(0)ミー(3)ト(10)の語呂合わせで「ゼロミートの日」と制定。毎月10日は「糖化の日」(AGE測定推進協会)、「パンケーキの日」(日本ハム)、「アメリカンフライドポテトの日」(米国ポテト協会)、「コッペパンの日」(全日本丸十パン商工業協同組合)。

健康食品に関する規制のために正しい情報が伝えられず、販売に苦慮する企業は少なくありません。規制に従うなら、誰に適した商品なのか、どれだけ摂ればよいのか、いつ摂ればよいのかも伝えることができず、せっかくの製品の実力が発揮されないまま、消費者に有効性が判定されるということが起こっています。

機能性を述べて販売できるのは保健機能食品に分類される特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品の3種類だけです。保健機能食品であっても、医薬品的な効能効果を述べることは許されず、また用法用量(摂取タイミング、摂取量)を表示することもできません。

その制度を逆手に取るような形で、有効性も用法用量も言えないのだからとイメージを先行させて、有効性が優れていると言いにくいような製品を販売している事業者がいるのも事実です。

医薬品的な有効性を述べられないにも関わらず、健康食品を購入する消費者は、その製品が何に対して有効であるか、ある程度は知っています。機能性表示食品に使われている素材と同じ種類の素材が使われていれば、機能性表示食品の機能性を参考にして、血圧用なのか血糖用なのかといった推定をすることはできます。

それ以外の素材の場合には、ネット情報に数多く出ているので簡単に検索できます。健康食品の中心ターゲット層の高齢者はネット検索に慣れていなくても、雑誌や冊子などの記事で目にする機会が多いので、これも推定しやすい状況です。

このような方法でなくても、知人や友人からの口コミ情報で、どの素材が自分によいのかがわかっている人も増えてきていることから、イメージ広告だけでも製品の基本的な機能は伝わるという状況です。

それだけに、今の規制に基づいた監視や調査などは広告の効能効果かどうかの文字だけで判断するのではなく、写真・映像や図表などの全体的な印象も判断材料になっています。
しかし、まだ効能効果の文言のチェックを重視したコンサルタントもいて、文言だけをクリアすれば大丈夫というような指導もされていて、これが健康食品業界に混乱を生じさせることにもなっているのです。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕

テレビドラマの影響もあって、警察官の階級は比較的わかりやすいと思います。

トップは警視総監ですが、これは警察組織のトップではなくて、東京都の警視庁のトップです。その下は警視監です。道府県は警察本部で、トップは警視監となっていて、道府県の警察本部には1人しかいません。警視監は警視庁では副総監、部長(刑事部長など)で、警察庁の次長、局長、審議官も警視監です。

これに続くのは「警視長→警視正→警視→警部→警部補→巡査部長→巡査」となります。
団体や会社の組織的な肩書きと照らし合わせてみると、警視庁では警視長が部長、警視正が参事官や課長、警視が管理官や課長、警部が係長、警部補が主任となります。

道府県警察本部では警視長が本部長や部長、警視正が部長、警視が課長、警部が課長補佐、警部補が係長、巡査部長が主任となります。

階級が違っても部長を務めることがありますが、これは重要度が高い部長には階級が上の人を当てるからです。

警察署の署長は警視正が原則ではあるものの、小さな警察署では警視が署長を務めるところもあります。警視庁の場合には大規模な警察署は警視長が署長を務めることがあります。同じ署長であっても、階級が異なることから、階級章を見ないとわからないこともあります。

警察庁では警視監は警察庁長官のほかに、次官、局長、審議官の役職となっています。警視長が課長、警視正が室長や理事官、警視が課長補佐、警部が係長、警部補が主任です。

テレビドラマを見ていると、階級と役職が合っていないこともあり、その矛盾を探しながら見るのも楽しみの一つです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

子どものときに親元を離れて、母の実家の寺で過ごしていたときのこと、玄関に脱がれていた草履をきちんと並べることを誰に言われるでもなく、当たり前のこととしてやっていました。

それは脱ぎ散らかされていることへの抵抗感や、きちんと並べることを誰かに褒められるということではなくて、初めに脱いで上がった人が整えていても、次々に来客があると、前の人の草履がズレることもあります。誰の草履かというと他の寺のお坊さんのもので、法要などでは多くのお坊さんが訪れるために、狭い玄関が草履だらけになることもありました。

草履を整えておくのは、帰りに玄関が混雑しないためでもあり、最初のうちに帰る数人は誰か子どもにもわかっていたので、その方々の草履を手前の真ん中に置くようにしました。

それができたのは、草履に寺の名前、複数のお坊さんがいる場合は名前が書かれていたからです。名前が書かれたものが曲がっているのは、看板を曲げてかけるようなもので、きちんと整えるのは幼いときの自然に身についた修行の成果のようなものだったのかもしれません。

今では靴を揃える、スリッパを揃えるということになるのでしょうが、スリッパを平気で脱ぎ散らかして部屋にあがるのは、誰のものかわからないことが気を緩めさせているからだと考えています。

社会人になってウォーキングのイベントで、お寺まで集団で歩き、お参りをさせてもらったときに、玄関に下駄箱があり、「看脚下」と紙が貼られていました。「看脚下」は何も足元を見て、靴を整えるという意味ではなくて、自分の足元を見直すという禅宗の教えの言葉です。

わざわざ貼り出さなければ脱ぎ散らかされるのかと思いながら、足元を整えることは下足だけでなく、健康のために歩くときにも同じことだと思ったものです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

今回のテーマの「これさえ食べれば大丈夫というもの」と言えるものがあればよいのですが、栄養学や医学の大家(「たいか」で「おおや」ではありません)と長年交流をして、一緒に研究を進めてきているものの、残念ながら、そのようなものに出会うことはできていません。

栄養学的には、人間は霊長類の頂点に立ったときから、何でも食べられるようになったこともあって、雑食になりました。それは逆に言うと、すべての栄養素が必要な身体になってしまったということです。

だから、嫌いなものは食べないという好き嫌いは、それによって不足するものを明らかにして、代わりのもので補うということができないと健康面でも機能面でも大きなマイナスになってしまうということです。
これだけ食べればよいというものはなくても、これだけは摂っておかないと困るというものはあります。ビタミンは、それぞれの働きがあって、体調面で優れないところがあると、それに該当する栄養素だけを摂ろうとする傾向が一般には多い傾向があります。

しかし、ビタミンは単体としての働きだけではなくて、複合的に組み合わさることで重要な働きもしています。それはエネルギー代謝に関わるもので、中でも水溶性ビタミンは、たった一つ(ビタミンC)を除いては、すべてが揃っていることでエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)がエネルギー代謝の初めの高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化するために必要です。

また、アセチルCoAがミトコンドリアのエネルギー産生のTCA回路でエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)を作り出すときには4種類のビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)が必要になります。

1種類でも不足すると効率よくエネルギーが作られなくなるわけですが、このエネルギーは身体活動のためだけでなく、全身の細胞の中の生化学反応に使われるので、細胞レベルで機能が低下してしまうことになるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

機能性表示食品制度が始まったのは、2017年(平成27年)4月からです。機能性表示食品は国が定めるルールに基づいて事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などを消費者庁に届け出ることによって機能性を商品パッケージなどに表示できるものです。国による審査は必要ありません。

それ以前の特定保健用食品(トクホ)は、販売する商品を用いた試験によって生理学的な機能を持つ成分(関与成分)の有効性を証明して、消費者庁長官の許可を得る必要があります。

これに対して、機能性表示食品は、商品そのものの試験が絶対条件ではなく、有効性が認められた成分を扱った論文が存在するだけで届け出をすることができます。他社の機能性表示食品と同じ成分が含まれていれば、機能性表示食品として販売できる制度です。

機能性表示食品は、いわゆる健康食品の形状のものだけではなくて、一般の食品(お茶やバナナなど)でも届け出をすることができます。機能性表示食品は、その機能性が表示できるといっても限界があり、医薬品にだけ許可されている疾病の診断、治療、予防に関すること、身体の構造や機能に影響を与えることは表示することはできません。

機能性表示食品の届け出をしていない食品が、機能性表示食品と同様の表示をすることは禁じられています。以前であれば、食品は有効性を表示しても問題がないとの認識のままに医薬品の有効性の範囲に踏み込んだことを書いた紙(POP)を店頭に貼るということも引っかからない時代もありました。

しかし、今では機能性表示食品と同様のことを表示した場合には、より厳しく規制されるようになっています。そのことを知らないまま、食品だからといって表示している例も少ないないのです。
〔健康情報流通コンサルタント 小林正人〕