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「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」では、「乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などでカルシウムを充分に」と示されています。

妊娠中や出産後は、胎児の身体を作ったり、授乳したりすることにより、母体からカルシウムが失われます。妊娠・出産・育児に適した身体を作るためには、妊娠前から積極的なカルシウム摂取を心がけることが大切です。

しかし、日本人の女性のカルシウム摂取量は平均的に少なく、充分に摂取できていない状況が長年続いています。特にカルシウムのよい供給源となり、同時にたんぱく質やエネルギー補給にも役立つ乳製品の摂取量は、学校給食のなくなる15歳以降で急激に減ってしまいます。

カルシウムの摂取不足の実態が明らかになったのは、平成11年の「国民健康・栄養調査」の結果が発表されたときのことです。今では男女別の調査は当たり前のことですが、平成10年までは、すべての栄養素の摂取が年齢別の調査だけで、男女が一緒の調査結果しか発表されていなかったのです。

初めて男女別、年齢別の発表がされたときにカルシウムの摂取量が注目されたのは、大きく低下していることが明らかにされたからです。その当時には30代の女性は摂取推奨量に比較して10%も不足していることから大きな問題とされたのですが、それは今と比べると実は大問題ではなかったのです。現在では20代の女性は50%にも充足率は達していません。

乳製品のほか、緑黄色野菜、豆類、小魚などからもカルシウムを摂取することができるので、カルシウムを多く含む食品を組み合わせて、カルシウムの摂取量を増やすように努めることが大切です。

カルシウムは吸収率が低く、牛乳で40%、小魚で30%ほどでしかありません。サプリメントとしての吸収率も30%ほどです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

健康づくりは一朝一夕に進むものではありません。一石二鳥のような効果的な方法であっても、習得にも実践にも時間がかかるのは当たり前のことです。健康づくりについて学びたいという人は、経済的に苦しくなった時代には増える傾向があります。

私たちが実施する講習を受講して、理論学習のもとに一緒に行動しようということであれば、積極的に時間を取って、相手方にも時間を取ってもらって、講習に手間をかけていくのは当然のことと思っています。

ところが、エッセンスを拾って、それで健康づくりの方法を知ろうとする人も少なからずいて、一生懸命に伝えたのに、そのままノウハウを持っていかれただけということも過去にはありました。

このような“時間泥棒”とも思えることについて、広く世間に知られるようになったのは外食チェーンの会長で、その方が国会議員になったときにもメディアで紹介されていました。しかし、その言葉を初めて私が書いたのは(聞いたとか見たではなくて)、経済界の著名人にインタビューをした内容をゴーストライターとして文章にしたときのことで、よい話を聞いてほしいと言ってくる人のほとんどは、稼ぎをくれる人ではなく“時間泥棒”であったということを、しっかりと書きました。

それがメディアに取り上げられて、それなりに有名な言葉として使われるようになったのですが、時間を泥棒にくる人と、そうでない人の見極め方についても聞きました。それは第二弾の話題のために取っておいたのですが、第二弾が発行されなかったので、お蔵入り、つまり私の心の中に強く刻まれました。

簡単に触れておくと、単なる提案や資金提供の話をしにくる人は本気でないので、わずか10分であっても時間を盗まれることになります。一緒に行動することを願っての提案をしてくる人は、どんなに時間がかかっても無駄にはならないということです。

健康づくりの活動や、そのための講習でも同じことで、一緒に行動をして、一緒に収益を分け合うということなら、歩みが遅くても着実に収益が得られるものの、仕事をした分だけを請求するような取り組みは、結局はうまくいかないという考えです。

それは時間を使って、健康について学び、実践する人の立場でも言えることで、“時間泥棒”と言われないように講習と実践の内容を決めないといけないということを示しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

母親の栄養状態は、子どもの栄養状態に大きな影響を与えます。この事実については、母乳栄養で語られることが多くて、母親が食べたものが母乳として子どもの栄養になるという認識が一般にはされているようです。

母乳の材料は、母親の血液です。血液が乳腺で母乳に作り変えられています。その事実から、母親が食べたものが血液の中身になり、その栄養バランスがよくないと母乳に含まれる栄養も偏りが生じるという考え方をされています。

母乳だけから栄養摂取をしている赤ちゃんの場合には、栄養摂取のほとんどを母乳に頼ることになり、母親の健康状態を左右する血液の状態が、そのまま赤ちゃんの栄養状態、健康状態に影響することになります。

これに対して厚生労働省の考えは少し違っています。妊娠中の栄養状態が胎内の子どもの成長に影響を与えるという考えの、さらに先に行っていて、妊娠前からの栄養状態が子どもの健全な発育に大きな影響を与えるということで、「妊産婦のための食生活指針」のほかに「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」も発表しています。

これは食事の内容は、大きな意識変革である妊娠ということをきっかけにしても、実は起こりにくいし、改善しにくいということから、“妊娠前”もっと言えば“成長過程”の子どものときの食事から見直すことが重要という考えがあります。

発達栄養は、出産後から始める母乳や調整乳の栄養摂取を踏まえて、自分で食べるようになり、食べるものを選択するようになってからをメインの対象としているものの、母親の栄養状態が子どもの発達に大きな影響を与えているとの認識で、その研究も進めています。

発達栄養の講習では、まだ母親となる女性の栄養までは踏み込んではいないのですが、子どもの成長に関わることに気づいた女性からは、当然にように母親の栄養状態と子どもの健康状態、影響を受ける状態で生まれてきた子どものために何をすべきなのかという質問はあります。

そこで発達栄養アドバイザーには、特別講習として母子の栄養についても実施することにしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

身体のエネルギー代謝は、飲食によって摂取したエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)が消化・吸収されて、それぞれブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸に分解されてから細胞の中のミトコンドリアに取り込まれるところから始まります。

ミトコンドリアで発生したエネルギーは、その細胞の中だけで使われます。電気のようにほかに流れていくことはありません。

神経細胞は長い形をしていて、端まで伝えられた電気信号に応じた神経伝達物質が放出されます。神経細胞と次に情報が伝えられる神経細胞との間には隙間があって、この離れたところを神経伝達物質が伝わり、次の神経細胞を刺激して情報として伝わっていきます。このように、あたかも神経の電気信号が流れていくように見えても、あくまでも細胞の中だけで処理が行われています。

全身の細胞は、それぞれの部位(臓器や器官など)の役割を果たしていて、その働きは生化学反応によって起こっています。細胞があって、その中に化学物質などがあれば生化学反応が起こるわけではありません。細胞の一つひとつは、細菌が単細胞で生きているのと同じように、独立して動いているわけですが、その動きのためにはエネルギーが必要になります。

エネルギーは細胞の中で作られて、そのエネルギーを使って細胞の生化学反応が起こっています。その生化学反応によって、ミトコンドリアにエネルギー源が取り込まれて、エネルギー化されています。つまり、細胞の中で作り出されたエネルギーが、次にエネルギーを作り出すためにも使われているということです。

大きなエネルギーを発生させるためのエネルギー源は脂肪酸ですが、脂肪酸がエネルギー化するまでには時間がかかります。その時間を短くして、多くのエネルギーを作り出すためには、早くエネルギー化されるエネルギー源が必要になります。そのエネルギー源はブドウ糖です。

糖質制限によってブドウ糖が減りすぎると、エネルギー代謝が進みにくくなります。糖質制限をするにしても、あまり減らさないようにすることが大切です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

◎適切なエネルギーの摂取
血糖値はブドウ糖の増加によって高まっていくため、食事の改善ではブドウ糖が含まれた糖質を減らせばよいように感じるかもしれません。しかし、血糖値を下げるには糖質を減らすだけでなく、適正なエネルギー量を確保するとともに、三大エネルギー源のバランス(エネルギー比率)が基本となります。

血糖値を下げるためには、代謝を高めることが大切であり、体を正常に働かせるためにエネルギーとなりやすい糖質が必要となります。三大エネルギー源をバランスよく摂るには、糖質が50~60%、脂質が20~30%、たんぱく質が15~20%の割合となるようにします。

1日に必要な摂取エネルギー量は体重、活動量、血糖値、肥満度、年齢、性別、合併症の有無などによって異なりますが、一般には健常者よりも10~20%減らした腹八分目の量が目安とされます。また、体重1kgあたり30kcalを目安にする方法もあり、体重が50kgなら1500kcal(30kcal×50kg)となります。

◎良質なたんぱく質の摂取
糖尿病の合併症を予防するためには、血管を傷めないようにすると同時に、傷んだ血管の修復を進めるために、良質なたんぱく質が必要となります。良質なたんぱく質とアミノ酸のバランスがよく、必要な量が摂取できるもので、これに該当する食品として肉、魚、卵、牛乳、大豆・大豆製品(納豆、豆腐)があげられます。たんぱく質の量は標準体重1kgあたり1.0~1.2gとすることが推奨されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

脳に選択的に成分を取り込むための血液脳関門について前回説明したときに、取り込むものとしてケトン体を取り上げました。ケトン体は脂肪から合成されるもので、血液中のブドウ糖が大きく減って、血糖値が極端に低下したときに肝臓で作り出されます。ケトン体はアセトン、アセト酢酸、β−ヒドロキシ酪酸をまとめたものです。

ケトン体は血液脳関門を通過してブドウ糖の代わりにエネルギー源として使われます。そのことから、糖質を制限してブドウ糖を摂らなくても、脳の機能の低下を抑えることができると考えられています。しかし、それは成長期の子どもだけでなく、どの時期においても頼ってよいものだとは言えません。

ケトン体は肝臓の中で脂肪が合成されたり、分解されたりするときに作り出される中間代謝物です。血液中のブドウ糖が極端に減るようなことがあると、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖の供給が減ることになり、脳の機能が低下するので、その代わりになるものを作り出して、生命維持をする仕組みが身体には備わっているのです。

脂肪細胞に蓄積されている中性脂肪は、そのままではエネルギー源となりません。中性脂肪はグリセライドと脂肪酸3個が結びついた形をしていますが、中性脂肪から脂肪酸が切り離されたあとに血液中のアルブミンと結合して肝臓に運ばれます。

肝臓の細胞に脂肪酸が取り込まれるとミトコンドリアに入って、アセチルCoAまで分解されます。アセチルCoAからケトン体であるアセトン、アセト酢酸、β−ヒドロキシ酪酸が作られ、脳のエネルギー源として使われることになります。

このような仕組みがあるので、ブドウ糖が不足しても脳細胞のエネルギー源になることからブドウ糖は必要ないように思われるかもしれませんが、ケトン体はブドウ糖が不足した危機的状態に対応する仕組みであるので、これに頼るのは決してよいことではありません。

歩くときには、直立状態から片側の足を前に踏み出すという印象がありますが、この動きでは体重の移動がスムーズに行きません。勢いよく前進をするためには、直立の姿勢から身体の重心を進行方向に移して行きます。

こうすると停止状態が崩されて前方向に体重がかかります。崩れ始めた姿勢を支えるために、片方の足を前方に移動させて地面に足裏を着地させます。これが歩行の第一歩となります。つまり、足を前に出して歩行が始まるのではなく、その前に身体の重心が移動して、全身が傾いて歩き始めるわけです。

直立状態のときには左右の足を開いたほうが安定するため、歩くときには右足と左足の間隔(歩隔)が開いていたほうが安定すると思われがちですが、左右の足が開かれた状態は前進する力が左右に分散して推進力が低下するようになります。そこで歩隔は3~5cmを保つようにします。前に出された足と体重を支えている足とが1本の線上に置かれるようなイメージで足を踏み出します。

歩隔が狭いほど、前進するときに腰がひねられ、上半身を安定させるために肩が前後に振れるようになります。安定を保つために足裏の拇指、第五指、踵の3点が地面を捕らえて、スムーズに体重移動をするようになります。

筋力が弱い人や歩き慣れていない人の場合には、歩隔が狭いと左右に身体が揺れるようになりがちですが、ツイン・ウォークなどのポールを用いた歩き方では上半身が支えられていることから、歩隔が狭い状態でも下半身も上半身も安定させて歩行することができます。

これによって正しい歩き方を続けることができれるようになれば、ポールなしのウォーキングでもスムーズに歩けるようになり、筋力もつくようになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

一枚の画像を見ていると、それが一つひとつの点で構成されていることを、ついつい忘れがちになります。画像をプリンターを使ってプリントするときに、今ではインクジェット方式で一定の範囲でプリントしていくのですが、プリンターから出てきたときには全体がプリントされているので、やはり点の存在は忘れてしまいます。

プリントの方式がインクリボン(長い帯状のフィルム)であったときには、リボンの幅でプリントされるので、線でプリントしていく感覚がありました。

プリンターよりも点・線・面でいう印字がわかりやすいのは、FAXかもしれません。

送信側は画像データを線で読み取って、黒と白の点で電気信号に変えて送信します。受信側は、電気信号を黒と白の点に変えて、印字していくと線で表示ができます。この線を積み重ねていくことで、面で表示することとなります。

今のFAXは、線で点の黒と白を読み取って、印字も一遍に線でしていきます。そのためにA4サイズ1枚で1分もかからないのですが、以前は6分もかかっていました。

通信社にFAXが導入されたばかりのときに、素晴らしいものができたというので学生時代に見学させてもらったときには早くてもA4サイズ1枚で30分はかかっていました。時間はかかっても世界のどこからでも通信文を送ることができるというので、画期的な通信機器でした。

どうして、そんなにも時間がかかったのかというと、点で読み取って、点で印字していたからです。A4紙を筒に巻きつけて、点でなぞっていきます。これは筒型の蝋管を針でなぞって音を再生する初期のレコードと同じ仕組みです。

点で何が起こっているのかを読み取り、1本ずつの線で再現したときには何が書かれているのかはわからなくても、面になったときには真実の姿が見えてきます。

話が長くなりましたが、発達支援について面で全体像を見るときには、すべてが点の出来事が再現されているという意識を持って見ていくこと、分析していくことが重要だという話をするときの例としてあげていることです。
〔発達支援推進協議会 小林正人〕

発達障害は診察によって判定されるので、医薬品による治療の有無に関わらず、病気として扱われます。そのため、発達支援のために、発達障害の実態を広く知ってもらう活動を始めようとしたときに、専門医か発達障害者支援センターの専門家を一緒に活動をしていないと話を聞いてもらえないということがありました。

話をしに行ったのは自治体の担当者や議会の有力議員、学校の教師などでしたが、その当時は、児童発達支援施設を2か所運営するNPO法人の監事を務めているくらいで、一緒に活動をしているという状態ではありませんでした。

実態を知ってもらうというと、講演会や勉強会をイメージされていたと思うのですが、その講師は児童精神科の専門医か発達障害者支援センターで相談を受けている人でなければならないとの考えだったようです。

“発達障害の実態を広く知ってもらう活動”のモデルは厚生労働省の認知症サポーターです。認知症サポーターは誰でも受講することができて、各自ができる範囲で認知症の人を支援する人を増やすことを目的としています。認知症サポーターの養成講座の講師は認知症キャラバン・メイトと呼ばれていて、講師になるための受講対象者が限定されています。

それは①認知症介護指導者養成研修修了者、②認知症介護実践リーダー研修(認知症介護実習研修専門課程)修了者、③介護相談員、④認知症の人を対象とする家族の会、⑤上記に準ずると自治体等が認めた者でした。

自治体が認める対象者としては、行政職員(保健師・一般職等)、地域包括支援センター職員、介護従事者(ケアマネージャー、施設職員、在宅介護支援センター職員等)、医療従事者(医師、看護師等)、民生児童委員、その他(ボランティア等)となっています。

何も認知症の人や家族と密接に触れ合っているだけではないのですが、認知症よりも広くは知られていない発達障害の実態を知ってもらう活動に対しては、もっとハードルを低くしてもよいはずです。しかし、世間の認識は、そうではないようで、だからこそ認識を高める活動にDNA資格認定から取り組んでいるのです。
〔発達栄養指南:小林正人〕

景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)と健康増進法による健康食品の虚偽誇大表示についての規制は、「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法の上の留意事項について」に掲載されています。この留意事項の改訂版が消費者庁から公表されたことから(令和4年12月5日)、その改定された部分について、前回に続いて解説をしています。

〔特定の保健の用途に適する旨の効果〕は、以前からあった「本品はおなかの調子を整えます」、「この製品は血圧が高めの方に適する」、「コレステロールの吸収を抑える」、「食後の血中中性脂肪の上昇を抑える」、「本品は○○○(成分名)が含まれます。○○○(成分名)には食事の脂肪や当分の吸収を抑える機能があることが報告されています」に、次の効果が追加されました。

「体脂肪を減らすのを助ける」、「本品は骨密度を高める働きのある○○○(成分名)を含んでおり、骨の健康が気になる方に適する」

〔栄養成分の効果〕は、以前からあった「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」に、新たに「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です」が追加されました。

健康保持増進効果等を暗示的または間接的に表現するものは規制されていますが、そのうち〔名称またはキャッチフレーズにより表示するもの〕は、「ほね元気」、「延命○○」、「快便食品特許第○○○号」」、「血糖下降茶」、「血液サラサラ」に、新たに「妊活」、「腸活」、「スリム○○」、「減脂○○」、「デトックス○○」、「カラダにたまった余分なものをスッキリ」が追加されました。

今回の改定で〔身体の組織効能等に係る不安や悩みなどの問題事項を例示して表示するもの〕が新設された項目として以下のことが掲げられました。

例:「こんなお悩みありませんか? 疲れが取れない。健康診断で○○の指摘を受けた。運動や食事制限が苦手。いつもリバウンドしてしまう。メタボが気になる。」、「最近、体力の衰えを感じるのは、○○が不足しているせいかもしれません。」、「年齢とともに、低下する○○成分」