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すでに歩いて健康になっている人に歩く機会を提供するのではなく、あまり運動習慣がなくて、歩く機会が少ない人に歩く機会を提供するのが、国民的な健康度を高めるためには重要なことです。歩くことによる医療費の削減効果が研究され、どれだけ歩いたら、どれだけ医療費が削減されるのか、つまり医療を受けないで済むようになるのかということも明らかにされています。
それなのに医療費が下がるどころか、増え続けているという実情を見れば、いかに日常的に歩いていないか、歩いていたとしても健康度を高めるような歩き方をしている人が少ないかということがわかってきます。
今はコロナ禍で、大規模のウオーキングのイベントは中止が相次ぎ、自治体(市区町村)単位でのウオーキングのイベントも規模の縮小、回数の減少という結果になっています。これは日本のウォーキングを主導する団体の下に都道府県の団体があり、その下に市区町村の団体があって、その団体によって行われてきた地域でのウォーキングの機会も減っています。そんな状態なので、地域の団体が都道府県の団体から抜けるようなこともあり、自分が住んでいる地域で歩いて健康になろうとしても、その機会がないということも起こっています。
そんな状況だけに、自分の健康、地域の健康づくりによる健康寿命の延伸を考えるなら、これまでの組織化された体制での実施に頼るのではなて、地域で始める健康のためのウォーキングを始めることが重要だと考えます。そのためには、健康づくりの歩き方だけでなく、歩くことによる健康づくりのエビデンス(科学的裏付け)をもって活動できる指導者を育成することが急がれるとの考えで、健康ウォーキング活動の協力者を求めているところです。
だから、これまで歩くイベントをしてこなかったコミュニティーの方々に、参加者の健康度を高めていくことを目指して、健康ウォーキング活動への参加を積極的に呼びかけています。

新型コロナウイルス感染が拡大する前には、日本ウオーキング協会が主管するウオーキング大会は年間150回以上の開催、年間延べ参加者が220万人以上もいました。これ以外の都道府県のウォーキング協会などが開催するイベントも加えると、日本ウオーキング協会が関連するもので年間250回以上もありました。
国民の成人人口の約1億人のうち220万人は2%ほどですが、それでも健康を気遣わなければならない人たちが歩いて健康を目指していたら、それはすごいことで、それに誘発されて国民全体のウォーキング熱を高めるパワーにもなります。笹川スポーツ財団は、ウォーキングの実施率は週1回以上が32.9%(3412万人)になると発表しています。内閣府の調査では、国民の44%がウォーキングを実施していて、その数は4000万人を超えていると推計しています。
4000万人のうち高齢化率の30%で計算すると1200万人の高齢者がウォーキングを実施していて、このうちの正しい歩き方をしている人が半分なら600万人の健康度が高まり、高齢者の医療費が削減されてもよいはずです。しかし、そうはなっていなくて、高齢化率の高まりにつれて医療費も増えています。
これは正しい歩き方、健康度を高めるウォーキング法が普及されていないために、歩いている割には健康効果が得られていないということがいえます。
運動習慣がない人にこそ大きなウオーキング大会に参加して、そこで刺激を受けて日々のウォーキングを心がけてくれればよいのですが、日本ウオーキング協会が主催するウオーキング大会には常連の参加が多く、しかも全国のウオーキング大会を巡り歩いている常連が多いということです。常連が多すぎると新規の人は加わりにくいというのは、ウォーキングやスポーツなどに限ったことではありません。
歩いて健康になっている人の参加が多くて、歩いて健康になってほしい人の参加が少ないということでは、政府や厚生労働省が期待している“歩いて国民的な健康度を高める”ということは達成しにくいということになります。

日本のウォーキングの始まりは1日1万歩運動で、運動習慣がない人に、できるだけ歩いてもらい、これを国民の健康づくりに役立てようということが目的となっていました。この目的がウォーキングによって達成されていれば、コロナ禍で大きなイベントが中止になっても、歩くことのイベントが中止になることはなくて、安心できる人数、安心できる距離を保ってのウォーキングは続けられていたはずです。
しかし、日本ウオーキング協会が主管して、全国の自治体が主催者となって実施されてきたウオーキング大会は、2020年3月から軒並み中止となり、年間150回以上の開催、年間延べ参加者が220万人以上という国民的イベントは、自治体の判断によって開催・中止が決められる体制では、いつ再開されるかわからないという状況が続いています。
そして、日本ウオーキング協会に加盟する47都道府県のウオーキング協会の活動も、その傘下の市区町村の団体も、自治体がストップをかけている状態では、小規模であってもイベントが開催しにくいという状況も続いています。
ウォーキング(もともとは歩け歩き運動)は、国民の運動不足を解消するために始められたものであることから、草の根運動的に各地域の人が歩いて、その積み重ねで国民的な健康度を高めていくことができたはずです。しかし、大きな大会があって、それを開催するためのピラミッド型の活動のために、それに頼ってウォーキングによる健康づくりをしてきたことによって、コロナ禍での健康づくりにウォーキングを活用しようとしても、できにくい状態になっています。
指導者は日本ウオーキング協会の所属で、しかも都道府県のウオーキング協会の傘下の団体が少なく、都道府県内で指導者がいない地域が実は多いという状況では、なかなかウォーキングで健康づくりが実施できない状態です。それならば、地域でのウォーキングの指導者を増やす活動を自治体(地区町村)単位で着手すべきではないでしょうか。

日本におけるウォーキングは、歩け歩け運動がきっかけだとされています。歩け歩け運動は前の東京オリンピックの翌年の1965年に、行政と民間が協力して始めた1日1万歩運動を指しています。同時期に、今の日本ウオーキング協会の前身とされる歩け歩けの会が設立されたこともあって、「ウォーキング=歩け歩け」と考えられるようにもなりました。
目的とすることは、あまり運動習慣がない人に、まずは歩く機会を増やすことによって、国民的な健康度を高めていくことで、それによって生活習慣病(当時は成人病)を増加させないことが大きな目的とされていました。
当時の日本人の1日の歩数は平均して7000歩ほどでしたが、運動の機会の減少と食事量の増加で、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を300kcalほど上回っていました。1000歩あたりの消費エネルギー量が100kcalとして、300kcalを消費するために1日に3000歩を増やすことが提案されました。これが1日1万歩の根拠とされています。
日本ウオーキング協会が主管する全国で実施される大きなウオーキング大会は、一時期は年間150回以上も開催され、歩くことに向かない真夏を除くと、2日に1回は開催されていることになっていました。その参加人数は220万人にも達していました。これは延べ人数で、全国のウオーキング大会に参加することを楽しみにしているウォーカーが存在しています。
というのは、日本ウオーキング協会では地球1周分に相当する4万kmを歩いた人を表彰する制度を設けていて、日本ウオーキング協会が主管するウオーキング大会での公式距離がカウントされることから、これを目指してウオーキング大会巡りをしている人も数多くいます。この他に全国のウオーキング大会をセレクトして組み合わせた複数のリーグもあり、これらをクリアすることでの表彰制度もあります。
ウオーキング大会では1日に40km、50kmといった長いコースが設定されていて、これを2日、3日と続けて歩くことができるようになっているのは、長く歩くことで表彰に近づくことができる仕組みになっているからです。
※一般名称はウォーキングですが、日本ウオーキング協会の活動は「ウオーキング」を使っています。

サザエさんの登場人物の年齢設定を見てみると、サザエさん(フグ田サザエ)は24歳、マスオさん(フグ田マスオ)は28歳、波平さん(磯野波平)は54歳、フネさん(磯野フネ)は50歳、カツオ君(磯野カツオ)は11歳、ワカメちゃん(磯野ワカメ)は9歳、タラちゃん(フグ田タラオ)は3歳です。アニメのサザエさんは昭和44年(1969年)に始まり、実際の季節に合わせた内容になっていますが、1年が過ぎると、また元の年齢のまま同じ行事を繰り返すというパラレルワールドになっています。
この中で年齢と外見ということで、よく例に出されるのは波平さんです。54歳で、ないに等しい毛髪というのは、当時は当たり前の姿だったようで、今から52年前の平均寿命は男性が69.18歳、女性が74.67歳でした。年齢設定は新聞連載が始まった昭和21年(1946年)のままなので、昭和22年の平準寿命は男性が50.06歳、女性が53.96歳でした。
なぜ75年前ではなくて、翌年のデータなのかというと、第二次世界大戦が昭和20年に終わり、その後は混乱の最中で調査が行われていなかったからです。一般に言われているのは昭和22年に初めて男性の平均寿命が50歳に到達したのであって、それまでは40歳代であったということです。
平均寿命が50歳にギリギリ届かなかった年代には、54歳という年齢は、あと6年ほどということで、今(令和2年調査)の男性の81.64歳、女性の87.74歳から考えると、波平さんは75歳に相当することになります。当時の定年は、まだ55歳の会社は少なくて、波平さんは会社勤めという設定なので55歳定年、つまりあと1年で定年という設定だったということです。そして、平均年齢が50歳だとすると、それよりも波平さんは長生きということで、今の75歳に相当するというよりも、85歳に相当するような年齢だったということです。
定年が50歳の会社では、定年して数年以内に亡くなっていたといことですが、今の年金制度を考えると、給付年齢は昭和19年に55歳、昭和29年に60歳、昭和36年に65歳になりました。以前は年金の給付期間は極めて短かったので、今のように年金が財政を圧迫するような状態ではなかったということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)

ウォーキングは誰もが簡単に実践できる健康づくりの運動法として多くの国民に受け入れられるとともに、生活習慣病の予防・改善のために医師をはじめとした健康づくりに関わる多くの専門家によって推奨されています。ウォーキングは自然環境を楽しみながら継続することができる有酸素運動であり、高齢者や運動不足の中高年などの体力増進や心肺機能の向上ばかりでなく、生活習慣病と運動科学の研究科学が進むにつれて生活習慣病予防のみならず、介護予防、認知症予防までを可能とする機能トレーニングとして期待されています。
健康ウォーキングの種類としては、心臓機能を高めることを目的としたパワーウォーキング、心肺機能の向上を目的としたエクササイズウォーキング、生活習慣病予防やダイエット目的のフィットネスウォーキング、2本のポールを用いた全身運動のノルディックウォーキングなどがあります。目的や方法は異なっていても、通常のウォーキングよりも身体負荷が高く、それぞれの目的に対応した医科学的な検証も行われています。
身体負荷が高まるほど高齢者や身体機能が低めの方々には継続しにくいことも指摘されており、目的に応じた効果的な歩き方の実践指導が求められ、研究が続けられてきました。その研究については大学や研究機関に加えて、日本ウォーキング学会や公益財団法人日本健康スポーツ連盟でも実施され、同連盟ではフィットネスウォーキングインストラクターの資格認定も行っています。この資格認定は地方自治体や健康保険組合の健康スポーツ指導者、健康運動指導士、健康運動実践指導者を対象としたもので、健康づくりから生活習慣病対策を目的としたウォーキング指導の機会となっています。
65歳以上の人口が2025年には30%を超えるとされ、生涯に渡って自立した生活を過ごせる健康寿命を延ばすことは国と地方が一致して取り組む重要事項であり、健康寿命の延伸にはメタボリックシンドロームの予防と改善、ロコモティブシンドロームの予防と改善とともに、認知機能の保持と向上が求められています。そのための手法として運動と栄養による健康増進があげられていますが、中でも運動による健康の維持・増進は数々のエビデンス(科学的裏付け)が得られています。
健康寿命の延伸は地方自治体が掲げる重要なテーマであり、健康目的のウォーキングを取り入れた健康寿命の延伸による地方創生に多くの自治体が取り組んでいます。
これらの研究と成果は、新型コロナウイルス感染症の前の社会に対応したものであって、感染拡大にあっては、活かせないまま経過を観察している状況です。感染拡大は運動や外出の機会を奪っただけでなく、健診や検診の受診を減らし、医療機関の通院者も大きく減らしました。家庭にいる時間が延びたことによる食べ過ぎと飲み過ぎ、生活リズムの変化、ストレスの増加などによって、国民の健康度は大きく低下しました。
これを回復させるためには、以前と同じ対策だけでは不十分であり、より効果が得えられる健康づくりとして、健康ウォーキングによる実践と、他の健康づくりの基本となる講習を組み合わせた実践に期待が寄せられています。

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは生活の小学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
〔各学年の食に関連する内容〕
第1学年および第2学年
ア 食に関連する内容
*学校、家庭および地域の生活に関する内容
(2)家庭生活に関わる活動を通して、家庭における家族のことや自分でできることなどについて考えることができ、家庭での生活は互いに支え合っていることがわかり、自分の役割を積極的に果たしたり、規則正しく健康を気をつけて生活したりしようとする。
(3)地域に関わる活動を通して、地域の場所やそこで生活したり働いたりしている人々について考えることができ、自分たちの生活はさまざまな人や場所と関わっていることがわかり、それらに親しみや愛着をもち、適切に接したり安全に生活したりしようとする。
*身近な人々、社会および自然と関わる活動に関する内容
(5)身近な自然を観察したり、季節や地域の行事に関わったりするなどの活動と通して、それらの違いや特徴を見つけることができ、自然の様子や四季の変化、季節によって生活の様子が変わることに気づくとともに、それらを取り入れ、自分の生活を楽しくしようとする。
(7)動物を飼ったり植物を育てたりする活動を通して、それらの育つ場所、変化や成長の様子に関心をもって働きかけることができ、それらは生命をもっていることや成長していることに気づくとともに、生き物への親しみをもち、大切にしようとする。

言いたいことを言わなかったために損な役回りになって、「沈黙は損なり」を経験したことは何度となくありました。口出しをすることでもない、口出しをしたら雰囲気を壊す、口出ししたら傷つけるかもしれないという気遣いのレベルなら、わざわざ書くほどのことでもないのですが、言っても理解してくれない人、態度を変えるつもりがない人には何も言わずに距離を開ける、去るといったことをしてきました。
中には、自分がいないうちに会合をして先に進めてくれと言っておいて、会合の結果が想像していたことと違ったら、自分がいないときに勝手に会合を開くとは何事か、と怒って、すべても台無しにしたオーナーがいました。それでも他の会合に参加した人はオーナーが間違っているとは誰も口にせずに、そこから去ったことを途中で放り投げたといって批判していると後になって聞いて、そんな人から離れてよかったと思ったこともありました。
「沈黙は損なり」の元々の言葉は「沈黙は金なり」ですが、他人の沈黙は反対がない、全員が賛成と思い込んで、特に対策を取らなかったことが、コロナ禍で、これまで蓄積してきた実績を台無しにした例も多数目にしてきました。言っても改善されないと思ってしまったら、何も言わなくなります。臨床栄養の世界にいたときに、患者が給食に特に何も言わないので、自分の病院の給食はよい内容だと言い張っている院長がいました。看護師に文句を言ったのに上に伝わらず、それが栄養部門にも伝わらなかったら、何もしてくれない病院だと思って、文句を言う気持ちも失せてしまいます。栄養部門まで伝わっても、それを上に話すと評価が下がると思って、特に行動を起こさないということも、よく目にしました。そんな忖度にもならない沈黙の行動は決して“金”ではなくて、最終的には“損”になるということに気づかない人が多いのは事実ですが、そんなことでは潰れてしまいかねないのが、こんなにも長く続いたコロナ禍の社会だということを伝えたいのです。

ビタミンAは脂溶性ビタミンですが、体内の脂肪に溶けて保持される性質があるため、過剰症が起こる可能性があります。これらの量については「日本人の食事摂取基準」(2020年版)に掲載されています。
ビタミンAの1日の推奨量は女性の場合は、男性に比べて少ない傾向がありますが、許容上限量については年齢によって差はあるものの男性と大きくは変わっていません。
〔女性:ビタミンA推奨量〕
1〜2歳:350μgRAE、3〜5歳:500μgRAE、6〜7歳:400μgRAE、8〜9歳:500μgRAE、10〜11歳:600μgRAE、12〜14歳:700μgRAE、15〜17歳:650μgRAE、18〜29歳:650μgRAE、30〜49歳:700μgRAE、50〜64歳:700μgRAE、65〜74歳:700μgRAE、75歳以上:650μgRAE。
〔女性:ビタミンA許容上限量〕
1〜2歳:600μgRAE、3〜5歳:850μgRAE、6〜7歳:1200μgRAE、8〜9歳:1500μgRAE、10〜11歳:1900μgRAE、12〜14歳:2500μgRAE、15〜17歳:2800μgRAE、18〜29歳:2700μgRAE、30〜49歳:2700μgRAE、50〜64歳:2700μgRAE、65〜74歳:2700μgRAE、75歳以上:2700μgRAE。
女性のビタミンAの許容上限量は男性よりも多くなっているのは、それだけ健康被害が出にくいということですが、だからといって多く摂ってよいということではありません。
女性は体脂肪量が多いので、それだけ蓄積する部分が多いことから許容上限量が多くなっています。しかし、蓄積される部分が多いということは過剰摂取を続けていると健康被害が出やすいということになります。

外出をして歩くことは健康維持の基本ですが、歩行数が大きく減ったことによって、全年齢層の筋力低下、体力低下、心肺機能低下、生活習慣病の増加が懸念され、さらに高齢者については免疫低下、認知機能低下も叫ばれています。その不安に拍車をかけたのが新型コロナウイルスの感染拡大による外出の自粛でした。
歩く機会が極端に少ない状況では、筋肉の量は1日に1%が減少することが指摘されています。高齢者は特別な筋肉トレーニングをしない限りは、1年ごとに筋肉の量は1%ずつ低下していくとされており、寝たきりのような状態で1日をいるだけで、1年分の筋肉が落ちていくことになります。2週間も寝たきり状態だと高齢者は筋肉が23%減少して、若者の場合では28%も減少することが確認されています。外出自粛が2年、3年と続いた場合には、さらに大きく低下することになりますが、この筋肉を元の状態に戻すためには、効果的な筋肉トレーニングであっても3倍以上の期間がかかります。
全身の筋肉量の70%ほどを占める足腰の筋肉量の低下は、さまざまな機能低下をもたらすことは明らかです。新型コロナウイルスの感染拡大による医療崩壊が懸念されている中、医療機関の崩壊だけでなく、医療を受ける側が歩かないことによって医療崩壊、介護崩壊につながりかねないことも大きな懸念材料となっています。
誰も経験したことがない超高齢社会が進む中、医療と介護の重要性が高まり、従来の医療システム、介護システムでは支えきれないことが新型コロナウイルス感染拡大を通じて肌で感じられるようになってきました。感染拡大が収束して、元の生活に戻れば健康度も回復しするという甘い考えは通用しなくなります。それだけ長い期間の運動不足、歩行不足は身体にも社会にも大きな影響を与えているのです。
地域の健康対策は、これまでは自治体の責任であり、社会的な支援に頼ればよいとの考えもされがちでしたが、大きく低下した身体機能を回復させるには、これまで以上に人材も資金も必要となり、自治体が支え切れる状態ではないと認識しています。そこで市民が連携して地域の力を結集した健康づくり活動として、歩いて健康になることを目指した活動を始めることとしました。歩くだけでなく、より効果を高める方法として食事や睡眠などの活用法について理解をして継続させるための講習も実施して、新しい生活様式としての健康ウォーキングの研究と普及に取り組む必要があります。