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あくまでも噂話45「ない袖(栄養学の知識)は触れない」

「ない袖は振れない」が元々の言葉であって、「ない袖は触れない」で打ち込んだらAI判定では間違いと判定されて、修正を求めるマークが出ます。わざと「触れない」と打ち込んだので無視してほしいのですが、最新のソフトは無視してくれません。 「ない袖は振れない」というのは、袖がないのだから振りようがない、条件が整っていないのだから求められても応じようがない、という意味です。だから、求めないでほしいという思い


エネルギー代謝2 日本人の体質の弱点

日本人は世界でも健康度が高いと考えられていて、平均寿命は女性が世界1位(87歳)、男性が世界2位(81歳)にもなっています。その分だけ健康寿命との差が目立つようになっていて、男性で9年、女性で12年もの期間が自由に活動できない期間となっています。男性でいえば、70歳を少し過ぎたところで、活動範囲が狭められるということです。 これは平均寿命が一気に延びたことが関係しています。日本人の平均寿命が50


発達栄養34 咀嚼が与える健康メリット1

すべての歯を使って食べ物をよく噛んで、消化しやすい形にしてから飲み込む一連の動作は咀嚼(そしゃく)といいます。 口から入った飲食物は、口腔の中で唾液腺から分泌された唾液と混じり、咀嚼によって細かく刻まれ、咽頭を経て、食道を通り、胃へと運ばれます。咀嚼は、歯を使って食べ物を消化しやすい形にするためのもので、門歯(前歯)で粗く噛み、奥の臼歯ですり潰してから嚥下されます。嚥下は食べたものを飲み込むこと


脳の健康寿命82 神経伝達物質は腸で作られる

体内には数多くの神経伝達物質がありますが、認知機能に最も影響するのはセロトニンです。セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから5‐ヒドロキシトリプトファンを経て、セトロニン(5‐ヒドロキシトリプタミン)に合成されます。セロトニンは体内には約10mgがあり、腸内に約90%、血小板中に約8%、脳内の中枢神経系に約2%が存在しています。 セロトニンは脳の神経伝達物質であることから脳幹の縫線核で合成さ


サプリ概論186 保健機能食品以外の健康食品で問題となる表示例その1

(1)医師または歯科医師の診断、治療等によることなく疾病を治癒できるかのような表示 ・「この商品を飲めば、医者に行かなくとも動脈硬化を改善!」 「薬に頼らずに、糖尿病や高血圧を改善したい方にオススメです」 「本品に含まれる○○○、△△△等の成分は、昔から生活習慣病の予防に効くと言われており、本品を飲めば医者いらずです」 (2)健康食品を摂取するだけで、特段の運動や食事制限をすることなく、短


Medical Diet107 メディカルダイエットは生活習慣病対策

「ダイエット」は、やせるという意味ではないということは、資格認定講習などで主張しているのですが、受講者の反応も、その後の質問も、やせるための方法が求められるのは仕方がないことです。それくらい、やせるという意味合いで広く認識されています。 「ダイエットシステム」という言葉になると、生理学に基づいた体調管理の意味であるのに、多くはダイエット法というくらいの認識です。 ところが、「メディカルダイエッ


あくまでも噂話44「冊子付き商品の価格の秘密」

書店やコンビニで販売されている商品に冊子がついているものはマルチメディアと呼ばれています。冊子は商品の取り扱い説明書なのかというと、販売形式としては冊子は書籍と同じ扱いで、むしろ商品は“おまけ”のような扱いです。 あくまで販売形式のよる扱いであって、購入する人はバッグや小物、傘、マスクまで、その商品がほしくて買っているはずです。制作している会社を見ると出版社で、なぜ出版の形を取っているのかという


エネルギー代謝1 やせるためのエネルギー代謝ではない

エネルギー代謝の連載を始めるにあたって、代謝の概要について触れておきます。代謝というと、一般にはエネルギー源を材料にしてエネルギーを作り出すことを指していますが、定義的にはエネルギーを作り出す「異化」と、それとは逆にエネルギーを使って物質を作り出す「同化」に分けられます。 ダイエットだけに注目すると、エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質を使って、全身の細胞の中にあるミトコンドリアという小器官でエ


発達栄養33 たんぱく源を重視した食べるべき食品

食べるべき食品を列記した「まごわやさしい」に続いて、最近では「まごたちわやさしい」と、卵(た)、乳(ち)を加えた言葉も言われるようになりました。たんぱく質が成長期の子どもだけでなく、高齢者の健康にも必要であることから、たんぱく質は肉からではなく、魚と大豆に加えて卵と牛乳からも摂ることがすすめられるようになっています。さらに「まごたちにわやさしい」と肉も増やすことがすすめられる場合もありますが、肉の


サプリ概論185 機能性表示食品で問題となる表示例

(1)届出内容を超える表示 ・届出表示が「本品には○○(機能性関与成分の名称)が含まれます。○○には、血中コレステロールを低下させる機能があることが報告されています。」であるにも関わらず、「コレステロールを下げる」と表示するなど、商品自体に機能があるとの根拠を有していないにも関わらず、届出表示の一部を省略することにより、商品自体に機能性があるかのように表示すること。 ・機能性関与成分が「難消化