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Medical Diet22 リバウンドの本当の意味

リバウンドは体重がダイエット前の状態に戻ることではなくて、筋肉が減り、体脂肪が増えることを指しています。筋肉は2日間まったく動かない状態だと全体の筋肉量の1%ほど減っていくとされています。1%の減少というのは、65歳以上の高齢者が運動をしないで普通の生活をしていた場合に1年ごとに減っていく量と同じです。たった2日だけ寝たきり状態のような生活をしただけで、高齢者の1年分の筋肉量の減少と同じような状態


身土不二の中国的発想

中国といっても最近の話ではなくて、身土不二の精神が残っていた少し前のことですが、中国には漢方医学的な発想から独特の身土不二の考えがありました。漢方医学的という言葉は、実は正しくはなくて、中国では中医学といいます。漢方というのは中医学を元にして、日本で生まれた独自の医学で、和漢とも呼ばれています。 中医学では体質に合わせた医学を行い、どんなに効果がある医薬品であっても、体質に合わないものは効果がな


Medical Diet21 運動をしないと体脂肪が減りにくい

太るのは体脂肪が増えるのが最大の理由です。体脂肪は脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪を指しています。中性脂肪は脂肪酸3個をグリセロールという脂質1個が結びつけた構造をしています。中性脂肪は動物性の食品に含まれている脂肪であり、胃の中でリパーゼという酵素によって分解されて1個ずつの脂肪酸になります。このバラバラになった脂肪酸が小腸から吸収されます。 そのあと、血液中に入った脂肪酸は血流に乗って全


脳の健康寿命34 認知症は超高齢社会の最大の敵

日本人が歴史的に長生きしたことがない事実は全身に影響を与えていますが、脳の機能においても同様のことがいえます。脳の機能というと、物忘れのレベルから重度の認知症まで大きな幅があります。物忘れは忘れたことを覚えているのに対して、認知症となると忘れたという認識もなく、改善するのは困難になっています。例えば、前日の夕食の献立の内容を忘れるのは物忘れですが、夕食を食べたことを覚えていないとなると、これは認知


学習支援27 勘違いされやすい口腔機能発達不全症2

発達障害と勘違いされやすい口腔機能発達不全症について、前回に続いて17種類の口腔機能の評価項目について説明します。 口腔機能発達不全症チェックリスト(離乳完了後) 機能  分類   項目 食べる 咀嚼機能 歯の萌出に異常がある          機能的因子による歯列・咬合の異常がある          咀嚼に影響するう蝕がある          強く咬みしめられない       


Medical Diet20 リバウンドは筋肉の減少が原因

「ダイエットなんて簡単だ」ということを言う人がいます。食事療法でも運動療法でもダイエットに成功したことがある人は、自分は簡単にダイエットできるという自信があるために、太り始めてからも、まだ大丈夫と考えることが多いようです。 これは「禁煙は簡単だ」と言う人と似たようなところがあって、その理由を聞いてみると「何回も禁煙しているから」という、お笑いのような返事をされることがあります。何回も禁煙をしてい


移住者でも“身土不二”で大丈夫?

“身土不二”という言葉があります。これは、もともとは仏教用語で、身は今までの行為と結果、土は身が拠り所としている環境で、この二つは切り離せないという意味です。環境に従って実践して結果を残すことが大切だという教えです。仏教では「しんどふに」と読みます。 これが今では食育や地産地消のスローガンとして使われるようになり、生活をしているところで採れた食べ物と自分の身体は切り離せない、つまり健康のためには


Medical Diet19 ダイエットはやせることではない

ダイエットという用語は、どこか怪しい雰囲気もあることから、いくらメディカルとつけてもダイエットを団体名に使うことには消極的な意見もありました。それはダイエットの意味が正しく理解できていないことに問題があり、設立メンバーは理解していたのですが、会員になって応援しようという人たちまでは理解が足りなかったことが関係しています。 ダイエットというと、やせること、やせるために食べないことという意味だと解釈


脳の健康寿命33 酵素を補う食べ物

全身の細胞で使われる酵素は、代謝酵素と消化酵素に分かれ、消化酵素が含まれた食品を食べることによって、生化学反応を起こすために欠かせない代謝酵素を増やすことができます。消化酵素の働きをする酵素は、野菜、果物、穀類、発酵食品、生の動物性食品などに多く含まれています。しかし、食品に含まれる栄養素は品種改良や収穫時期の変化、農薬や化学肥料の使用による土壌の劣化などによって低下傾向があり、特に野菜に含まれる


学習支援26 勘違いされやすい口腔機能発達不全症1

うまく食べることができない、話がスムーズに出ない子どもは発達障害ではないかと心配されることもあるのですが、実際には口腔機能発達不全症であることが少なくありません。口腔機能発達不全症は15歳未満の子どもを対象として、2018年に新たな疾患として医療保険が認められるようになりました。 口腔は歯や舌、口蓋といった口の上側を指していて、食べることや息をすることのほか、言葉を話すときに使われる器官です。生