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脳の健康寿命44 活性酸素で動脈硬化が進む

動脈硬化の大きな原因としてLDLが酸化することがあげられます。LDLは低比重リポ蛋白のことで、一般には悪玉コレステロールと呼ばれています。LDLは肝臓で合成されたコレステロールを全身に運ぶ役割をしています。コレステロールは脂肪で、血液は水成分なので、水と油の関係で、そのままではコレステロールは固まってしまうため、親水性がよいリポ蛋白という形になって、血液中を運ばれていきます。コレステロールを荷物と


発達障害サポーター16 自律神経の乱れを体温で確認

発達障害があると自律神経が乱れやすく、それを改善させるためには朝食が重要であることを前回、取り上げました。自律神経の調整が乱れているのか、それとも正常な交感神経と副交感神経のリズムが刻まれているのかということは、なかなか外見で見抜くのは難しいことです。 交感神経が盛んに働いているときには血圧が上がりやすく、副交感神経が盛んに働いているときには血圧が下がりやすいということで、血圧測定によって確認す


「日本人の体質研究」の対象者

日本人の体質研究をしていると話すと、必ずといっていいほど聞かれるのは日本人の定義です。日本人といっても国籍が日本なら日本人としているわけではなくて、遺伝的に日本人であるという、少なくとも100年以上前から日本で暮らしている人の子孫であることを前提としています。 “純県民率”という用語があります。統計学などに使われる正式な用語ではなくて、祖父母から、その県(都道府県)に住んでいる人を純県民としてい


四字熟語でコロナ後を考える6「一笑賢明」

新型コロナウイルス感染症が拡大すると外出が減り、歩く機会が減り、食べる量も増えることから、健康の維持にはダメージを与える結果となっているのは当然のことです。コロナを克服したときには運動をする機会を増やそうということで、少し収束してきたときに、これまでの運動不足を取り戻そうと頑張って歩いた人も多くいます。 しかし、必死になって歩くようなことをしても、なかなか長続きしないものです。「一生懸命」という


Medical Diet38 L‐カルニチンの摂取タイミング

サプリメントや健康食品の成分は、吸収されやすいタイミングがあり、それを逃すと吸収率が大きく低下するだけでなくて、まったく吸収されないという無駄づかいということにもなりかねません。それぞれの成分の摂取タイミングについては講習などで詳細に紹介していますが、前回に続いてL‐カルニチンの話ということで、タイミングと一緒に摂るべき食品について紹介していきます。 摂取タイミングで、まったく吸収されない成分の


発達障害サポーター15 朝ご飯で体内時計を調整

発達障害がある人は1日24時間の生活リズムが正確に刻まれず、本来なら昼と夜で大きな波となっている自律神経の交感神経と副交感神経の調整が乱れやすくなっています。そのために活動する時間帯に副交感神経の働きが盛んになって活動的になることができなかったり、それとは逆に夕方以降に交感神経の働きが盛んになって興奮状態になる、身体が休まらないということも起こりやすくなっています。 身体には1日のリズムを整える


学習支援36 軽度発達障害は存在するのか

「軽度発達障害」という用語が使われることがあります。認知症の場合には、その予備群は軽度認知障害と呼ばれていて、この状態で放置しておくと認知症に進む状態と認識されています。発達障害でも診断される前の状態を軽度発達障害と表すことがあるのですが、それはグレーゾーンの範疇であり、現在は原則として使われない用語となっています。 かつては、発達障害のうち知能指数がIQ70未満の場合が以前は発達障害と呼ばれ、


Medical Diet37 L‐カルニチンはサプリメント成分なのか

L‐カルニチンというとダイエットを目的としたサプリメントに多く使われている人気素材です。そのためにL‐カルニチンというと、他の健康食品に使われている成分のように思われてしまうこともあるのですが、生理学の講習では体内の代謝促進成分として登場します。エネルギー源の脂肪酸を細胞のミトコンドリアに取り込むには、ミトコンドリアの膜を通過させるためにL‐カルニチンと結びつく必要があります。L‐カルニチンは脂肪


脳の健康寿命43 活性酸素で神経細胞が傷つく

活性酸素は細胞を傷つけるもので、これを消去することは健康維持には欠かせないこととされています。傷つけるという表現ではなくて、サビさせると表現されることもあります。サビ(錆)は金属が酸化したもので、人間の細胞は金属ではないものの、酸化ということでは共通するところがあるので、そのような表現のほうがわかりやすいのかもしれません。 活性酸素は通常の酸素の電子が1つ欠けたものです。酸素はプラスとマイナスの


発達障害サポーター14 合理的根拠による支援

発達障害がある人を支援する法律である発達障害者支援法を知って、その根幹である社会的障壁を取り除く活動は、発達支援と並んで重要なことです。発達障害者支援法では、発達障害があるだけでなくて、社会的障壁があるために行動や活動などに制限がある人を発達障害者(18歳未満は発達障害児)と定義しています。 発達障害があっても、社会的障壁がなくて、生活や学習、仕事などに困難さがなければ発達障害者、発達障害児では