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活性酸素が細胞を破壊する
活性酸素は必ずしも有害なものではなく、適度な量の活性酸素が発生した場合には身体の健康を守るために必要なものとなり、その結果として免疫を高める結果となります。 ところが、活性酸素が体内で多量に発生した場合には、細菌などの外敵からだけではなく、自分の身体の細胞からもマイナス電子を奪うようになります。活性酸素が発生したことによって細胞の核が破壊されますが、身体の細胞の場合には破壊は一つだけでは終わりま
学習障害2 20年後には学習障害の人の活躍が求められる
厚生労働省が毎年発表している『厚生労働白書』の最新版(令和2年版)には20年後(2040年)の推計が示されています。その中で多くの注目を集めた高齢化率は35.3%にもなり、比較年の2019年の28.4%と比べると急激に高齢者が増えることがわかります。急激な高齢化は医療と福祉の充実が強く求められる状態であり、『厚生労働白書』では2040年の医療福祉従事者は最大1070万人と、全就業者の5人に1人の割
発達栄養学2 脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖
三大エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質は体内でエネルギーとなります。これ以外の成分はエネルギーとなることができません。三大エネルギー源という言葉は、多くの中から代表的な三つをあげたということではなくて、三つしかない、三つですべてということです。 三大エネルギー源の糖質はブドウ糖に、脂質は脂肪酸に、たんぱく質はアミノ酸に分解され、ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸ともにピルビン酸、アセチルCoAを経て、
リンパ球は複雑な攻撃力を持っている
免疫細胞のリンパ球にはB細胞とT細胞があります。B細胞は骨髄で増殖し、外敵に合わせた抗体を作り出して外敵と戦います。抗体は大砲から打ち出される砲弾にたとえられます。それぞれの抗体は1種類の外敵にだけ有効なもので、その抗体を作る情報はB細胞の中に組み込まれています。つまり、未知の外敵に対してもB細胞は、あらかじめ対応できるだけの情報を膨大に準備していることになるわけです。 T細胞は骨髄で作られたあ
学習障害1 発達障害では学習障害が最も多い
発達障害は、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)の3つに大きく分類されています。このほかにトゥレット症候群、チック障害、吃音(症)なども発達障害に含まれます。 発達障害の特徴が重なり合っている場合も多く、どのタイプにあたるのか発達障害の種類を明確に分けて診断するのは難しいとされています。年齢や環境によって目立つ特性が違うことから、診断された時期によ
発達栄養学1 子どもは走りながら車体を作っているようなもの
子どもの成長に必要な栄養素は、成人と同じだと考えられがちです。そして、同じバランスで身体の大きさに応じて量を減らせばよいとも考えられがちです。医薬品の場合には、子どもは大人の半分ほどという目安が設けられている種類もあるのですが、栄養素の場合には身体の大きさによって全体的に減らせばよいというものではありません。 大人は身体に取り入れた摂取エネルギー源が増えれば体脂肪が多く蓄積される、摂取エネルギー
活性酸素も免疫システムの一つだ
身体には病原菌などの外敵と闘う免疫システムが備わっています。免疫細胞の白血球とリンパ球による働きが、その代表的なものですが、もう一つの重要な免疫システムとして活性酸素があげられます。 免疫について説明すると、身体に必要なものと、害を与えるものを区別して、害を与えるものだけを攻撃して、破壊することを指しています。 免疫細胞は軍隊にたとえられることが多いようです。強い軍隊であっても外敵と味方の区別
活性酸素が発生する仕組み
酸素は生命維持には欠かせないもので、多くの酸素を取り込むことは健康に役立つことではあるものの、吸いこんだ酸素のうち2~3%はミトコンドリア内で活性酸素となります。1個の細胞について1日に約10億個の活性酸素が発生しているといいます。活性酸素は一般には身体に悪影響を与えるものという印象が抱かれがちですが、活性酸素がエネルギー産生につれて発生するのは活性酸素が体内には必要となっているからです。 三大
エネルギー代謝で活性酸素が発生する
全身の細胞は約60兆個とされていますが、細胞に取り込まれた酸素の一部は細胞内にある小器官のミトコンドリアの中で、エネルギーを作り出すために使われます。ミトコンドリアでは酸素とともに、エネルギー源となるブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸を取り込んでエネルギー産生(エネルギーを作り出すこと)が行われます。 ミトコンドリア内にはエネルギー産生を行うTCA回路というエネルギーを作り出す機関が備わっています。TC
活性酸素は身体の産業廃棄物
活性酸素の存在が多くの人に知られるようになったときには、「酸素は生きていくために必要なもので、それが活性化しているのだから健康に役立つもの」と健康には良いものだと言われることもありました。しかし、活性酸素についての報道が増え、テレビや新聞、雑誌などのメディアで取り上げられることが多くなると、活性酸素は健康に悪影響を与える存在であることが理解されるようになっていきました。 ところが、そのときの理解