

最新情報
体組成計で体内年齢は正確にわかるのか
健康食品のテレビコマーシャルで、身体の若さを測定するために体組成計を使っているシーンがあり、実年齢よりも20歳も若いということを示して、その地域で食べているものの優良性を強調する内容となっていました。これを見ていた健康雑誌の編集者から体組成計についての問い合わせがありました。体組成計で本当に体内年齢がわかるのかという質問かと思っていたら、「一番よい結果が出るのは、どこの会社のものですか」という変わ
認知機能テストの結果は信じられるのか
ウォーキングによる認知機能の維持と改善への取り組みを行っていると、その評価法として認知機能テストの売り込みがあります。売り込んできた会社は、さまざまな試験結果を示して、自分のところが優れているということをアピールしますが、そもそも試験法が正しくないと、どんな結果が出されても信じることはできません。その方法というのは、運動の前と後に同じ試験を行って、その差をみるものです。運動後には認知機能が平均8%
走るほうが膝にかかる負荷が少ないのか
歩くことと走ることを比較するテレビ番組を見たテレビ番組のディレクターから、「歩くよりも走るほうが膝にかかる負荷が少ないので膝間接を痛めにくいというのは本当ですか」という質問メールが来ました。メールには「痛めにくい」とありました。膝の関節、中でも軟骨のダメージは元には戻りにくい状態になるので、これは痛めるではなく“傷める”が正しいと思うのですが、今回のテーマとは異なる話になるので、これはスルーしまし
よく噛めない人に「噛んでボケ防止」という話
噛むことは消化・吸収を助けて免疫を高める、脳の機能を向上させるなどの健康効果が言われていますが、これらの効果が原則的にタダで得られるのが噛む健康法のよいところです。噛むことに関する健康書籍は歯科医だけでなく内科医も長寿科学の研究者も書いているので、何冊も並んでいる書店もあります。 その中でも人気が高いのは、認知機能を高める効果が紹介されているものです。これらの書籍に共通しているのは、しっかりと噛
悪玉菌の重要な役割
腸内細菌の健康的な割合は、善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7の割合だとされています。これは常識として語られていることですが、「なぜ悪玉菌が必要なのか」という疑問を抱く人は当然としています。その当然のことを、問い合わせてきたメディア関係者がいました。 悪玉菌は大腸菌やウェルシュ菌、ブドウ球菌などの腸内で腐敗を起こす菌で、便秘や下痢の原因となることが知られています。また、インドールやスカトール、アンモニ
栄養の学会の発表の正確性
ある著名な医学研究者の一般向けの書籍を、テレビ番組の参考資料のためにと読んでいたディレクターから「日本栄養学会の連絡先はわかりますか」と問い合わせがありました。この手の検索はネットですぐにわかりそうなものですが、それをわざわざ聞いてきたのは検索に引っかからなかったからです。その書籍は、私たちのライブラリーにもあったので、日本栄養学会なる団体が発表したというデータが出てきました。それは腸内細菌のビフ
「立派な病気」って何?
立派な身体、立派な健康体という表現なら何も違和感はないものの、“立派な病気”という表現をされると、どんな状態なのだろうと疑問符だらけになります。医療や介護の世界では“健康な患者”という表現をされます。病気になっても病状には大きな違いがあり、患者の体力や免疫力にも差があるので、治療する側、介護する側にとっても治すべき疾患、サポートすべき部分以外は健康状態であってほしいと願うのは当たり前のことです。
ミニトマトとプチトマトの認識ギャップ
ミニトマトとプチトマトの違いについて、テレビ番組で取り上げていました。解説をしていたのは、元カゴメの研究所のトマト博士とも呼ばれる農学博士で、今は大学教授という専門家中の専門家だけあって、的確にコメントされていました。10〜20gの小さなトマトはミニトマトと総称されていて、その中の一種がプチトマトです。プチはフランス語、ミニは英語という違いだけではなかったのです。プチトマトはタキイ種苗が輸入して販
糖尿病患者の血中ブドウ糖は角砂糖1個半
糖尿病にならないようにするためには、血糖値のもととなるブドウ糖の量を減らすのが一番とされています。茶碗1杯分のご飯に含まれる糖質は角砂糖14個分と書かれていたら、驚かれると思います。そもそも茶碗1杯分の糖質を砂糖と比較するのは間違いで、砂糖はブドウ糖と果糖が1分子ずつ結びついた二糖類なので、ブドウ糖の量は半分です。ということは、血糖値の話をするときには角砂糖28個分ということになるわけです。 こ
ダイエタリーサプリメントはダイエット用なのか
メディカルダイエットのセミナーで、「ダイエットのためにはダイエタリーサプリメントを飲めばいいのですか」と聞かれました。ダイエットの講習には、サプリメントの項目は欠かすことはできません。サプリメントでダイエットをしてもらうということではなくて、正しいダイエット法に取り組むよりも、サプリメントを摂るだけで済まそうとする人が多く、実はそうではないこと、使うにしても上手に使わないと効果がないどころかマイナ