そこが知りたい68 喉が渇いたときの飲水量

汗をかいたら水を飲む、喉が渇いたら水を飲む、というのは普通に考えられ、普通に実施されていることです。

成人の体内の水分の割合は一般には60%とされています。その多くは細胞内に含まれていて、表皮から汗が出ると、それが血液の中から補われて、それを補うために細胞内の水分が滲み出る形で補われて、血液の濃度が一定に保たれるようになっています。

喉が渇いたと感じたときには体内全体の1%ほどの水分が失われた状態で、かなり喉が渇いたと感じたときには2%ほどが失われた状態だとされています。そして、水を飲まなければ苦しいような状態では3%ほどが失われた状態となっています。

1日の身体の水分の出入りをみると、体から出ていく水分は平均的には尿から1200ml、便から100ml、汗から1000mlとされます。合計で2300mlですが、これと同じ程度の水分を補っています。

その量は食事から1000ml、飲み物から1000ml、そして代謝水として300mlが発生しています。代謝水というのは、全身の細胞の中のミトコンドリアでエネルギー源からエネルギーが作り出されるエネルギー代謝のときに発生する水です。

これで通常はバランスが取れているわけですが、汗を多くかくと余分に1000〜2000mlの水分が失われます。

1%の水分が失われた状態では、体重60kgの人は36kgが水分となる計算です。水分の1kgは1ℓ(1000ml)であるので、360mlとなります。これは小型のペットボトルよりも少し少ない量です。

2%が失われた状態では、この2倍、さらに3%が失われた危機的状態では1ℓの水を飲まなければならないことになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕