日曜日の朝の全国キー局の情報番組で、一瞬だけL–カルニチンが取り上げられました。
L–カルニチンが医薬品の成分から食品の成分としても使用許可が厚生労働省からされたのは2002年のことで、2003年にはサプリメント素材として販売されて、製品にも使われてきているので、最新情報ではありません。
しかし、情報番組の説明も曖昧な感じで、中でも脂肪の燃焼のために運動の前に摂るというところは驚きというかガッカリしました。
L–カルニチンは体内(主に肝臓と腎臓)で、必須アミノ酸のリシンとメチオニンから合成されている代謝促進成分はあるものの、20歳代前半をピークに減少していきます。
エネルギー産生を行うミトコンドリアは全身の細胞内にあるのですが、脂肪酸がミトコンドリアの膜を通過するときには、L–カルニチンと結びつく必要があります。L–カルニチンの不足は、脂肪酸がミトコンドリアに取り込まれにくくなり、その脂肪酸は脂肪細胞や肝臓などに蓄積されていくようになります。このことが年齢を重ねると代謝が低下する原因とされています。
厚生労働省に対してL–カルニチンの研究成果を提供したのは、スイスの医薬品原材料製造会社(Lonza)の日本法人(ロンザ社)で、同社のニュートリション部長の王堂哲さん(薬剤師/薬学修士/工学博士)です。
王堂さんは現在はロンザ社の顧問で、和洋女子大学家政学群の客員教授、千葉大学医学部の非常勤講師、愛知学泉大学家政学部の非常勤講師などを務めています。そして、L–カルニチン研究の第一人者である王堂さんは、日本メディカルダイエット支援機構の副理事長です。
L–カルニチンは水溶性であるので、いつ摂っても吸収されるのですが、一緒に摂ったものによって吸収率が違っています。たんぱく質と相性がよくて、たんぱく質が含まれた食品を食べたときに摂るのが最も効率がよいということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕