そこが知りたい75 日本も肥満大国?

かつての日本人は欧米人と比べると体格的に小さく、食事による脂肪の摂取量も少ないことから肥満と呼ばれるような人は少なかったのですが、今では肥満大国のアメリカに迫る勢いであることが言われます。

日本人の脂肪摂取量が歴史的に少なかったことは確かで、それは肉食が少ないことが関係しています。今から80年前の終戦直後(終戦から2年後に発表された調査結果)に比べると肉の摂取量は、現在では6倍にもなっています。

これが日本人がかつては短命だった原因の一つで、昭和22年に発表された日本人の平均寿命は50歳を超えた段階でした。その当時にアメリカでは65歳を超えていました。

栄養摂取が全体的に改善されて、日本人の平均寿命は世界のトップになったものの、太る人が増えて、生活習慣病も増えていきました。

どれくらい太っている人がいるのかというと、日本人の肥満者の割合は30%以上にもなっています。それに対してアメリカの肥満は40%以上となっています。それほどの差はないように見えてしまいますが、何をもって肥満としているのかというと、BMIで計算されています。

BMI(Body Mass Index)は体格指数とも呼ばれていて、体重(kg)を身長(m)で割って求められます。「70kg÷1.75m÷1.75m=22.8」といったように計算されます。

日本ではBMIで計算した結果が25以上で肥満と判定されます。

これに対してアメリカではBMIが30%以上で肥満となります。

日本人の場合には1.75m(175cm)だとすると77kgを超えると肥満となりますが、アメリカ人の場合は同じ身長では92kgと大きな差があります。

ちなみに、日本人の場合の健康度が最も高いBMIは22であるので、例とした体重では70kgを超えないようにすることが言われるわけです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕