メディカルダイエット5 新たなシンドロームの説明の前に

シンドローム(syndrome)は、症候群を意味していて、なぜ症状が起こるのか、はっきりとした原因が不明であったり、複数の症状や兆候が同時に、あるいは組み合わさって現れる状態を指す医学用語です。

ダイエットに関わるシンドロームといえば、特定健診・特定保健指導に登場するメタボリックシンドロームがあまりにも有名で、日本語では「内臓脂肪症候群」と説明されています。

そのことからメタボリックは内臓脂肪のことかと勘違いされることもあるのですが、メタボリック(metabolic)は「代謝の〜」という意味を表しています。

つまり、生活習慣の乱れによって代謝が低下した状態を指していて、そのために起こる複数の症状がメタボリックシンドロームであって、何も内臓脂肪(内臓の周りに蓄積する体脂肪)を指しているわけではないのです。

しかし、代謝が低下すると脂肪をエネルギー化する能力が下がることから、余分となった脂肪が内臓脂肪として蓄積されるようになります。その対策として、まず指導されるのが食事による脂肪の摂取を抑えることです。

これはわかりやすい対策ではあっても、メタボリックシンドロームが代謝低下症候群であることがわかると、エネルギー代謝を高めることが重要であることから、運動によるエネルギー代謝の促進も同時に必要であることがわかります。

エネルギー代謝を高めるためには、エネルギー源である脂肪や炭水化物(糖質)を摂取して、これを効率よくエネルギー化することが重要となります。「減らせばよい」ということではなくて、しっかりと摂取して、これをエネルギー化させるための運動と栄養摂取が重要な対策となります。

脂肪をエネルギー化させるには、代謝促進物質として水溶性ビタミンのビタミンB群が必要です。「やせるためには食べなければならない」「代謝を高めるためには摂らなければならない栄養素がある」というのは、こういった仕組みを表しているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕