四字熟語でコロナ後を考える20「失実合憲」

「しつじつごうけん」と打ち込んで変換キーを叩く(タッチする)と普通は「質実剛健」と変換されます。ところが、分割して打ち込むと、別の用語が出てくることがあります。そのパソコンで、以前に何を打ち込んでいたかによって変わってくるところですが、「失実」と「合憲」が出てきたときには、これこそ四字熟語でコロナ後を考えるというテーマに合っているのではないか、と思ったものです。
「質実剛健」は、飾り気がなく、中身が充実していることを指しています。このような姿勢でコロナ対策にも、コロナ後の健康づくりにも取り組むべきだと考えるところです。
これに対して「失実」は事実と相違することで、中身が充実してほしいところなのに、充実どころから見せかけでしかないということを指しています。学校を一斉休校させたのも、飲食店の営業時間の短縮や休業も、あとになってみれば見せかけだったのではないか、という批判も出ています。
「合憲」は憲法の規定に違反していないことを指していて、新型コロナウイルス感染症対策が急を要するといっても、さすがに違憲(憲法違反)のことはできないということで、自由を制限することはできず、お願いベースの自粛要請ばかりでした。
そんなことでは成果が上がりにくいのは自明の理で、治まってきたかと思ったら、また感染が広がり、第6波で終わらずに、第7波の心配をしなければならない状況になっています。合憲であっても実がないことを、これからも繰り返していくのか、それとも実を求めて、違憲とは言わないまでも超法規的に抑えていくことをしないと、今後の新たな感染症の拡大があったときの対応を、いつもビクビクして見ていなければならないことになります。
経済優先で、まだリスクがあるときに、まん延防止等重点措置を終了させ、経済対策のキャンペーンを急ぐのだったら、その一方での安全対策も同時に実施すべきではないかと考えるのは少数派ではないはずです。