発達障害による学習障害は、対象者の子どもが学校で学んでいるすべての教科に及んでいます。その中でも重要となるのは国語です。文章や言葉で問われていることが理解できなければ、考えることもできず、正解に導くことも困難となっています。
読み、聞き、考え、書くという基本的な能力を身につけなければ、他の教科も理解が困難になります。
各学年の教科書は、前年までに学んだ漢字がすべて読み書きできることを前提に作られています。小学1年生で覚えるべき漢字80字が理解できていないと、小学2年生からの授業についていけないことになります。
発達障害児を対象とした指導教本の中には、1学年前の教科書を使い、それで理解できないときには2学年前の教科書を使うことがすすめられているものもあります。
しかし、実際に小学5年生、小学6年生の発達障害児に、小学1年生で積み残した講習内容を振り返って教えることもあります。
振り返り学習では、各学年の国語の内容を振り返って、これがクリアできてから他の教科の学習へと移っていきます。学習障害では識字障害、書字障害と並んで計算が苦手な算数障害も多く認められます。
数の処理、数の概念、計算と進むことはできても、文章題(文章で計算の返答を求める出題)になると理解ができない子どもは少なくありません。算数障害であっても国語の能力を身につけることが重視されています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕