学びの伴歩30 学びのミニマリズム

学ぶ人の伴走ではなくて伴歩をするには、それなりの時間がかかります。時間に余裕があるとされる年代の人であっても、潤沢にあるわけではなくて、伴歩に当てられる時間を長くすることを望まれても二の足を踏むということも少なくありません。

伴歩の時間を作るにしても、誰にとっても1日は24時間しかないので、やりくりは必要になります。基本の生活にかかる時間を削るようなこと(睡眠時間を短くする、社会人として必要なことをやめる)はせずに、残りの時間を何に当てるかを考えることが基本となります。

できるだけ余分なことに時間をかけないようにして、大事なことにかける時間を増やす方法を探るには、それなりの覚悟が必要です。

お題にあげた「ミニマリズム」は一般に言われている無駄なものを排除して、必要最小限まで省略することを指していて、そのような生活スタイルの人は「ミニマリスト」と呼ばれています。

ミニマリストというと、不要な物を減らして、必要最低限の物だけで暮らす人を指していますが、ただ片付けをすればよいということではありません。

余計なもの(後になって不要だと気づくことが多い)を買わずに、それを整理すること、捨てることにかけている時間をなくすことで、新たに時間を作り出すことが第一義です。これで終わっている人も多いようですが、重要なのは作り出した時間を何に当てるか、ということです。

このようなことを私が考えるようになったのは、一般社団法人全日本ミニマリスト協会の理事になってからのことです。時間に追われた生活をしていたところから、“いつか役に立つ”と考えていたことを見直し、こだわりを捨てることで時間が作り出せるようになりました。

その作り出した時間を何に当てるべきかを考えた末に、たどり着いたのが「学びの伴歩」でした。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕