学びの伴歩37 必要性を感じてもらうための伴歩

学ぶことを求める方々に対して、まず伝えるべき基本は、それぞれの学習の基礎知識だということは多くの人に共通している認識です。

それは間違いないことだとは思うのですが、学ぶことによって、どのように役立つのかということを考える機会を与えること、その機会を活かそうとして取り組むことも基本的に必要になるのではないかとの考えがあります。

学ぶことによって生活するための基礎的な知識が得られるということは第一段階としてクリアすべきですが、それは途中経過であってほしいと望むことです。

生きていくために必要な基礎的な教育の機会を提供すると同時に考えておきたいのは、そこで得た知識が、自らの能力を引き出し、高めていくための支えとなるということで、そのための伴歩であってほしいと考えています。

学ぶ機会が少なかった人は、どうしても習得したことに凹凸があり、初めは凹を埋めていくこと、埋めて平らにすることが第一となります。平らにした後には好きなこと、得意なことを活かして凸にすることが期待されます。

しかし、凹を□にして、それから凸にしていくのでは間に合わないという人もいます。子どもであれば学びの機会を増やすことによって、凹→□→凸としていくことはできても、社会人に同じ手法を使うだけでよいのか、といった疑問もあります。

必要性を感じると、一生懸命さが違ってきて、同じ学びの機会であっても習得の度合いが違ってきます。そして、インプットしたことをアウトプットできるようにするまでの期間も短くなり、アウトプットの質も高まっていきます。

学びの必要性を感じて、それを高めていくように働きかけることも伴歩をする人に期待されていることです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕