寄り添って歩く伴歩は、対象者が1人であったら相手のペースに合わせて速度を調整すればよいのですが、対象者が2人、3人と増えていくと、誰に合わせればよいのかを考えることになります。
ウォーキングの場合は、早い人に合わせると速度が出ない人に負担をかけることになり、遅い人に合わせると余計に時間がかかり、早い人から不満が出ることにもなります。
伴歩しやすいのは同じような年齢、体力の人のグループと歩くことですが、人数が増えて、さまざまなタイプの人が加わってくると、一定の速度を決めるしかなくなります。
これは実際に歩く場合のことですが、「学びの伴歩」となると教える内容、話し方などを一定にするのは効率がよくても、学ぶ側の効果となると疑問も湧いてきます。
マニュアルがあって、その通りに教えることを求められる、これまでの授業と同じようなことにもなりかねません。
対象者が多様で、これまでの経験も理解度も違っている状態となると、全員に同じ教え方でよいのかというと、これは不正解(正しくない態度)となります。
もしも同じ内容を同じように教えなければならないとしても、反応によって話し方、間合い、言葉選びも変えていくことが求められます。
対象者が多様すぎる場合には、同じ内容を理解してもらうためには、30人以上の一斉の講習(授業)は難しいところがあります。異なる教え方をするには、人数を限っていくことが必要になるのですが、それは10人くらいが限界になるかもしれません。
それでも困難になることもあるのですが、それをスムーズにいかせる方法が、いくつかあります。その一つは次回(学びの伴歩40)に紹介します。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕