学習特性サポート44 夕方の学習時の栄養補給

脳は全体重の2%ほどしかないのに、エネルギー消費量は20%を超えていて、脳に負荷がかかる状態、つまり頭をフル回転させて学んだり、神経的に疲れた状態で学んでいるときには、これ以上のエネルギーを消費しています。

脳細胞のエネルギー源はブドウ糖だけです。脳と血管の間には血液脳関門という余計なものが脳に行かないようにする関門ゲートがあり、三大エネルギー源(ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸)の中ではブドウ糖しか通過できないようになっています。

血液中のブドウ糖が減ってくると脳に運ばれるブドウ糖も減り、脳細胞の中で充分にエネルギーが作られなくなります。脳に限らず、細胞は、それぞれの中で作られたエネルギーしか使うことができないので、エネルギー源のブドウ糖は学習時には補っておくう必要があります。

ブドウ糖を摂るだけなら砂糖が含まれたものを食べればよいことになります。砂糖はブドウ糖1分子と果糖1分子で構成されたブドウ糖の割合が高いが食品です。

しかし、エネルギー源のブドウ糖を摂っても、これが細胞の中で効率的に代謝が起こらないとエネルギー効率が低下します。

そのために必要になるのが代謝促進ビタミンのビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂と、代謝促進成分のα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10です。

代謝促進成分は20歳前後までは体内で合成されますが、その材料となるアミノ酸が必要です。また、代謝のために働く酵素には、その働きを補助する補酵素が必要で、その多くはミネラルです。

これを簡単に補うものとしてすすめられるのがカロリーメイトなどの栄養補助食品です。大塚製薬のカロリーメイトは濃厚流動食(寝たきり状態の人のための食品)をアレンジした飲料から始まり、ブロックの菓子の形態となりました。大塚製薬は流動食や点滴のトップメーカーです。

これだけ食べていれば栄養バランスが取れるという内容で、1ブロックが100kcalなので、栄養計算しやすいというメリットもあります。そういったことから、学習時の栄養補給として活用されています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕