日本メディカルダイエット支援機構は、2008年に特定非営利活動法人として内閣府に認証されてから18期目となりました。
2008年はメタボリックシンドロームの対策として特定健診・特定保健指導が国をあげて始まった年で、メディカルダイエットを打ち出した私たちのところの来る依頼のほとんどがメタボリックシンドローム関係の仕事ということもありました。
メタボリックシンドロームは内臓脂肪症候群と訳されていますが、メタボリックは代謝のことで、そのシンドローム(症候群)ということで、代謝異常によって起こる複数の症状や兆候を指しています。
となると、代謝を高めることが改善の第一の取り組みとなるとの考えのもとに、日本メディカルダイエット支援機構が活動の柱として掲げたのは“エネルギー代謝科学”でした。
そこに着目するきっかけとなったのは、2001年から2004年にかけて、3種類の医薬品の成分が厚生労働省の食薬区分の変更によって、食品の成分として使用できることになったことです。
それは、2001年のコエンザイムQ10、2002年のL–カルニチン、2004年のα–リポ酸です。今ではダイエット成分として知られていますが、どれもエネルギー代謝を促進させる成分で、体内で合成されるものの年齢を重ねると低下していく特性があります。
エネルギー代謝の低下の原因の成分が明らかになり、それをサプリメント成分として補うことができるようになった画期的な出来事でした。
しかし、国が認めた食品の成分であるのに、これを用いてメタボリックシンドロームの改善に役立てようという公的な動きはみられませんでした。それは初めに許可されたコエンザイムQ10が販売会社の意向もあって、抗酸化成分や美容成分としてメディアに紹介されたことが関係していたようです。
そこで私たちは、L–カルニチンの脂肪代謝に着目して、その研究の第一人者の王堂哲さんの協力を仰ぎました。王堂さんは今、日本メディカルダイエット支援機構の副理事長として私たちの研究と活動を支えてくれています。
L–カルニチンについては次回(強み5)で詳しく説明をさせてもらいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕