強み7 L–カルニチンの安全性

どのような食品であっても、絶対に安全ということは言えないところがあります。それは無添加・無農薬の完全オーガニック状態の食品でも同じことで、例えば醤油であっても過剰に飲めば健康被害が起こったり、場合によっては死ぬことがないとは言えないからです。

このことはサプリメントを推進する制度を構築している段階で、厚生労働省の委員会などでも安全性の課題として発言があったことです。

通常の食品であれば、どれだけ多くの量を摂ろうと考えても限界があります。それに対してサプリメントは食品の成分が濃縮・凝縮されているので、限界を超えた量を摂ることも可能です。

それだけに、安全性を考えた摂取の基準は、有効性が確認されているサプリメントについては特に慎重に取り組むことが求められています。

脂肪代謝促進成分であるL–カルニチンは、日本人の平均的な食生活による食品からの1日の摂取量は50〜80mgと推定されています。正常な脂肪代謝のためにはL–カルニチンは1日に200mgは必要とされており、安全な摂取量は体重1kgについて20mgとされています。体重が50kgなら1日に1000mgを摂っても安全だと報告されています。

食品の成分は、どれだけ摂取してもよいわけではなく、上限量が定められています。これを上回る摂取は健康被害が発生するために、ビタミンやミネラルであっても上限量を超えないことが重要になります。健康食品に用いられる素材は、薬学的には医薬品の成分と似た働きをすることから、特に過剰摂取には注意が必要です。

これに対してL–カルニチンは体内で合成される成分であり、サプリメント成分としての製造も体内の生化学反応と同様の過程を経て、必須アミノ酸のリシンとメチオニンから合成されていることから安全性が高い成分となっています。

また、多く摂取した場合には、体内の代謝メカニズムに従って、ミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みに使われることから過剰になることもありません。取り込みに使われるよりも多くの量が体内にあっても、生理分解されるために安全度が高い成分となっています。

L–カルニチンは水溶性であるため、サプリメントとして摂取した場合には、体内の保持時間が短いという特徴があります。

しかし、食事の内容によっては一時的に過剰になる可能性もあることから、L–カルニチンの摂取量を増やした試験が行われています。そこで明らかにされた量は、成人の場合には1000mgで、この量を超えなければ問題がないことが確認されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕