日々修行〔番外7〕40年前から続く甘いもの

40年前の1985年は、いちご大福が初登場した年でした。今や当たり前のスイーツで、翌年には「日本のトラディショナル・スイーツ」(伝統的甘味)と海外で紹介されたくらいヒットしました。

“元祖いちご大福”を名乗るのは東京・曙橋の商店街の大角玉屋で、当時は曙橋駅から徒歩圏内にあったフジテレビに行く途中にあったので、初登場のときから(少し前の店頭チラシで)知っていました。ただ、いちご大福として一般にイメージされるものと少し違っていて、“いちご豆大福”でした。

伝統的な甘味といえば小豆を使った和菓子ですが、東京・原宿に住んでいたこともあって、ブームになったスイーツといえば洋風のものがほとんどでした。

当時は情報誌や女性誌に情報提供をしていたものの、その多くはファッションやタレントショップの情報でしたが、スイーツ情報を発信するようになったのは1984年11月のハーゲンダッツの出店でした。

知り合いの広告代理店からハーゲンダッツの青山の1号店のPRの話が持ち込まれて、行列ができるスイーツの仕掛けをしました。これが「行列ブームの始まり」と記されることに関わらせてもらいました。

今とは違って、並ぶ人にギャラを払うというようなことはなくて、原宿のスイーツの代名詞になっていたクレープの店にチラシを置いて、青山のアイスクリーム店から逆に原宿に誘導するというアナログなことをしていました。

クレープがヒットしたのは1977年のことで、アイスクリームの店に行列ができるようになってから、「新たなスイーツ=行列=メディア取材」という仕掛けが本格化しました。

その流れを一覧にしてみました。私が関わってきたことだけで、私が雑誌に情報提供をした年のことなので、皆さんの記憶とはズレていることもあるかと思います。

1990年 ティラミス
1991年 クレーム・ブリュレ
1992年 タピオカ
1993年 ナタ・デ・ココ
1994年 パンナ・コッタ
1995年 カヌレ
1997年 ベルギーワッフル
1998年 クイニーアマン
1999年 生チョコ エッグタルト

このあと、2004年にマカロン、2006年には生キャラメルやクリスピー・クリーム・ドーナツといったブームが来るのですが、そのPRは少し手伝っただけです。

というのは、2002年から納豆(全国納豆協同組合連合会)、2003年から豆腐(日本豆腐協会)、2004年から豆乳(日本豆乳協会)と食品の全国PRを手掛けるようになって、3つが重なっていた期間は3年もあったので、“甘いものには手が伸びない状態”になっていました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕