日々修行248 活動の対価

仕事を頑張った割には、その対価が低いというのは今の時代には仕方がないことかもしれません。人手不足で、雇われる側のほうの力が強くなっているという時代であっても、活動に対する評価が低いままというのは、これからも大きくは変わらないように感じています。

仕事に対して支払われる対価は、大きくは2つに分けられます。これは誰にでも共通することではないものの、原稿書き、講習といったことを長らく続けてきた身には、成果物への支払いか、かけた時間への支払いというのが基本的な選択肢です。

中には、成果物への支払いを基本料金として、それが通常の時間で済まなかった場合には、時間がかかった分を加算するということを提示してくれるところもあります。

それだったら、わざと時間をかけるようにして多くの収益を得ようとする輩(やから)も出てくるので、支払う側にしたら躊躇することにもなります。

それでも提示をしてくれるのは、インチキをしないという信頼性なのか、それとも多く支払う条件をつけることで一生懸命に取り組んでもらえるという期待感があるからです。

原稿料が30年以上も上がっていない、むしろ下がっていることもあるという話は前回(日々修行247)書かせてもらいましたが、原稿料だと、その価値がわからない、評価できないということもあるので、今は時給にしてもらっています。

時給といっても最低賃金に換算してという話ではなくて、プロとしての評価基準です。その金額は人によって、実績によって大きく異なるのですが、私の場合は今は1時間が5000円となっています。

これは自分が決めたことではなくて、仕事を与えてくれる方から言われた金額で、これは最低限のつもりでいました。ところが、5000円には交通費が含まれていて、その仕事のために準備をする時間も、さらに提供する資料の費用も含まれていることもあります。

今では、それも勘案して、2時間の実質のコンサルタント時間に、もう1時間分を加えて計算してもらえるようになっています。

法律の専門職の場合であったら、打ち合わせにも時給がつけられている例もあるものの、それは私の場合には請求しにくいところです。

そのような状況から、70歳を前にした段階から変わってきたのが、上限を定めの換算が増えてきたことです。

例えば、上限が月に10万円だとすると時給が5000円なので、20時間分の仕事とんあります。週に1回、3時間のコンサルタントで、行き来に1時間、それぞれの案件に合わせた資料の作成費などで1時間とすると合計で5時間となります。

1か月では20時間となりますが、コンサルタント先の都合でキャンセルや時間変更などがあっても、20時間分を確保しておいたことには違いがないので、金額は同じです。

時間がもったいないと感じるなら、これを効率よく使うように工夫をするのは時間を取らせている側の責任、ということは、実際にコンサルタントをしている団体の代表から言われたことです。

「ここまで来るまでの時間と労力を考えると安いくらい」とも言ってくれました。

“ここまで来る”というのは移動の距離と時間のことではなくて、もちろん経験と実績、人脈を作り上げるまでの時間と労力を意味しています。

そのように言ってもらったからには、今の収入確保は将来へのバトンタッチのために使うことが必要であると考えて、そのことも伝えるべき人には伝えています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕