日々修行305 労働人口大減少時代の対応

少子高齢化は行き着くところまで進んでいて、これまで「脅かしているだけじゃないか?」と思われるようなデータも、身に迫った危機的状況として把握されるところとなっています。

これまでは“随分先の話”とされてきた2040年の危機的データは、2025年も半年が過ぎて、あと15年後のこと、15歳の中学生が30歳になる年ということで現実感を持って語られるようになりました。

その危機的データは複数存在しているのですが、その中でも使い勝手がよいことから多用されているのはリクルートワークス研究所の「未来予測2040」です。

一時期、盛んにメディア報道されていた「2040年には労働人口が1100万人減少する」というネタの引用元です。

そのデータの基本となっているのは国立社会保障・人口問題研究所の調査で、15〜64歳の人口は2020年には約7509万人でした。これが2025年には約7170万人となり、2040年には約5978万人になると予測されています。

2040年には、2020年に比べると約1531万人の減少、2025年に比べると約1192万人の減少ということです。これを見ると、1100万人の減少ではなくて、それよりも92万人も多い(減少する)わけです。

1192万人という数字を2020年の7509万人と比較すると、約15.87%の減少率となります。

この数字をあげられてもピンとこないという人は多いかと思います。

2040年の状況については厚生労働省の「厚生労働白書」にも触れられていて、この段階では全労働人口の20%が医療と福祉・介護で働かないと国が立ち行かなくなることが説明されています。

2040年の労働人口が約5978万人ということは、その20%は約1196万人となる計算であるので、減少した労働人口と同じくらいの人が医療と福祉・介護にあたるということになります。

その分だけ、他の産業、日本の稼ぎを出すところで働く人が減るということで、いかに効率よく働く仕組み、同じ働きであっても稼げる仕組みを作り出していくことが重要になってきます。

その仕組みづくりは、私の仕事ではないことは充分に承知していることではあるものの、15年先の状況を考えて、私が関わる業界で“無理なく無駄なく”をモットーとした活動を15年後まで続けることは必要だとの思いです。

その年には私は85歳になっているのですが、「厚生労働白書」では2040年の平均寿命は男性が83.57歳、女性が89.63歳と推計されています。そこまで元気で過ごせるように、健康を気づかった生活をし続けることが大切だということを改めて心に刻んでいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕