「ONをOFFで返す」と講習の機会などで話をすると、会場を和ませるための冗談だとか、話すことに飽きてきたのかと言われることもあるのですが、私としては、かなり気を入れて使っています。そして、冗談とか飽きたと言われないように、自分なりの理論武装をしているつもりです。
「ONをOFFで返す」は、「恩を仇で返す」という諺(ことわざ)をもじった物です。
仇は“かたき”ではなくて“あだ”です。恩をONにして、その対義語のOFFを合わせて作った言葉ですが、講習で使ったときの初めの反応は、そこそこでした。
しかし、その意味するところを話すと、ほとんどの方に理解してもらえます。そして、私たちの講習が目指しているところもわかってもらえます。
その意味するところというのは、私たちが恩を受けたONをOFFで返すという恩知らずの行為ではなくて、講習で知識を伝えるようにスイッチをONにしたことが伝わらないとOFFで返されることがあるということです。
聞いている方のことを思い、しっかりと伝わるように話さないで、講習テキストに沿った話をするだけだと、受け入れてもらえないことがある、ということを話しています。
このことは、これまでも触れてきたことですが、恩を仇(あだ)で返す人だけでなく、仇が敵(かたき)になって襲ってくることもあります。ONしたのにOFFしてくるというレベルでは済まないということです。
OFFされたところで諦めるのではなくて、ONを送り続ける、そしてOFFされないONにしていくことです。
では、「ONをOFFで返される」ことを避けるために何をすればよいかということとして、「ギブアンドギブ」ということも話しています。これは「ギブアンドテイク」(give and take)のテイク(相手から得る利益)ではなくて、相手に利益を与えるギブに変えています。
ギブにギブを重ねて、それで当たり前という感覚で、1回のギブで1回のテイクを求めるのは、教える側としては欲張りすぎという感覚です。
「give and give」どころか、「give and give and give」でも、さらにgiveを重ねてもよいくらいです。つまり、give and give and give and giveと利益を与えて、その重要性に気づいてもらえればよいとの考え方をしています。
この考えを実践として進めていくためには、私自身が心身ともに健康であり続けて、そして健康になる方法、健康を維持する方法、健康を増進させる方法を伝えておくことが重要と考えています。
そのための情報を、もう必要ない、それ以上は余計なお世話というくらいに、私たちは情報を提供しています。この“小さな親切、大きなお世話”と言われるくらいになるまで、私たちのgiveは続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕