あまりにも有名な徳川家康の遺訓と伝わっている「人の一生は重き荷を背負って遠き道を行くがごとし」は、実は二重の意味で間違いであった(のではないか)という話を前回書きました。
となると、今回の家康の叱り方の逸話は、どこまで正確なのかはわからないところがあるものの、いかにも家康が実行していそうなことで、そこから学ぼうとする人が多く、それが過去から今まで続いているのは、聞いた人の心に響くヒットポイントが存在しているからです。
家康の叱り方を今に伝える原典とされているのは『松のさかへ』で、三代将軍の家光の乳母の春日局の功績を称える文書の中に、叱り方の逸話が書かれています。
その逸話を、順を追って現代風に書いていくと、以下のようになります。
1.家臣が重大な過ちを犯した際には、本人と、その人と親しい一人だけを呼び出す。
2.緊張している相手に対して、いつもより言葉を和らげて話す。
3.まずは今までの功績を称えて感謝する。
4.今回の過ちは、あなたに似合わないと伝える。
5.今後も、これまで通りの活躍を期待していると話す。
6.家臣への注意は自分への注意と心得る。
6番目は叱り方とは違っていますが、これを除いて「褒める→叱る→期待」という流れが重要だということを伝えている教訓談話も少なくありません。
しかし、部下などを叱るときには、そのような状況になった原因を考え、それをさせてしまった自分への戒めとするのは、いかにも家康らしい考え方であり、6番目を除いたら、せっかくの学ぶ機会を失うことにもなりかねません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






