家康の叱り方について前回(日々邁進24)書いていく中で、「褒める→叱る→期待」という伝え方とは逆のことをする人が多いことを改めて思い起こしました。
徳川家康の時代は、将軍と家臣の関係ではあっても、一緒に戦ってきた仲間であり、そのことを本心として抱いていても外には出さないという、まだ不安定な時代といえます。これは二代将軍の秀忠の代になっても続いていました。
それが三代将軍の家光は「生まれながらにして征夷大将軍」であり、家臣を厳しく叱っても、また怒っても反逆される心配はなかったわけですが、それまでは家臣を気遣った対応は必須という時代背景がありました。
叱ることと逆のことというのは怒ることで、家康は「怒りは敵と思え」と遺訓に残しています。自分の感情的な怒りを抑え、相手のためを思って叱ることを重視してのことですが、叱ることは諭すことであり、指導することを重視していることがわかります。
それに反して感情的な怒りは、自分自身だけでなく周囲にも害を及ぼす“敵”であると捉えて、常に警戒すべきこととしています。
このような教訓を胸に秘めて、日々邁進していくことがリーダーの役割だということは理屈ではわかっていても、なかなか実践できない、実践できたとしても続かないというのは有りがちな話です。
相手のことを思って叱ることで終わらず、もしくは叱ることをしないで、怒ることしかできない人も随分と見てきました。
その結果が、どのようなことになったのかというと、仕事が成功に向かって進んできていたのに、最後の仕上げの段階で怒られた人の反撃にあって、ずっと組み立ててきたことが総崩れになったということも見てきました。
どんなに理想的な形を作り上げるために必要なことであると思っていても、周囲の協力があってこその進展であり、それを妨げるような発言や行動は自らを貶めることになるということに気づかず、今も感情のままに仕事をしているリーダー(と呼んでよいものか)は少なくありません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






