「時間塾」の連載が24回になったということで、今回は時間の基本の一つである24時間の価値について書いていきます。
時間は平等であるということを表すために言われる「誰にとっても1日は24時間」という単純なことではなくて、なぜ1日が24時間になったのかということから始めます。
定説とされているのは、古代エジプトで昼と夜を12時間ずつに分けたことに由来するというものです。
1か月は月の満ち欠けが30日周期で起こることから定められ、それが12回繰り返されると1年という計算がされていました。12は数字の区切りとして重要との考えから、1日の昼と夜が12分割されて、1時間の長さが決められました。この1時間の長さの24倍が1日となったわけです。
現代的にいうと、地球が1回転(360度自転)する時間ということになりますが、それに従うなら1日は約23時間56分4秒で、24時間からは4分ほど短くなっています。
実際の時間の長さがどうであっても、24時間から大きく違っていなければ、また住んでいるところによって長さに違いがなければ、確かに「誰にとっても24時間」と言うことはできます。
しかし、24時間では足りないという人がいる一方で、時間を持て余して仕方がないという人もいます。個人的な差だけでなく、年齢によって時間の長さの感じ方が違ってくることは複数の研究によって明らかにされています。
歳を重ねるごとに時間の流れが早くなる感覚は、ジャネーの法則と呼ばれます。「生涯のある時期に感じる時間の長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例)」というもので、19世紀のフランスの哲学者のポール・ジャネが発案しました。
ジャネーの法則については、次回(時間塾25)に続きます。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕






