時間塾55 高年齢者のリスク

連載コラムの「時間塾」は今回で55回ですが、その55にちなんで、55歳について書かせてもらいます。この55歳というのは、時代によって捉え方が変化してきています。

労働安全衛生法では、高年齢者は55歳以上、中高年齢者は45歳以上と定めています。これは定年退職年齢が60歳の時代に定められたものです。

2025年から定年退職年齢が65歳に変更となり、これが義務化されました。また、70歳までは本人が働くことを望む場合には雇用が努力義務となりました。

55歳以上が高年齢者と定められたのは、かつての定年年齢(60歳)までの機能水準の低下が大きく影響しています。

20〜24歳もしくは最高期を基準とした場合の55〜59歳の年齢者の機能水準を比較した研究結果では、55〜59歳の機能水準の低下を相対関係(%)で示しています。

それよると、全身跳躍反応が85%、動作速度が85%、屈腕力が80%、握力が75%、瞬発反応が71%と低下の割合は低くなっています。

ところが、伸脚力が63%、視力が63%、平衡感覚が48%、聴力が44%といったように、作業の安全性に関わる機能が大きく低下しています。

もちろん、個人差があり、作業内容によっても異なってきますが、自覚しにくく、それだけ危険度が高まっています。また、体力の回復にも時間を要するようになり、怪我や病気の後の回復にも期間がかかるようになることから、高齢者の手前の年齢と考えて、対応することが求められる年齢といえます。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕