痛風の基礎知識4 痛風患者と性差

我が国の痛風の患者数は約130万人で、そのうち男性が約123万人、女性が約7万人で、男性が圧倒的に多くなっています。痛風の予備群である高尿酸血症の人は1000万人以上と推定されています。

年齢的には30〜50歳が多いものの、患者数のピークは30代になり、20代後半でも痛風に悩まされる人が増えてきました。

女性に痛風患者が少ないのは、女性ホルモンに尿酸を体外に排泄しやすくする作用があるからです。女性の場合には、高血圧や糖尿病などの基礎疾患がない人では、尿酸値が高い人はまれとなっている。

しかし、女性も閉経後には女性ホルモン分泌が低下することから、男女差は小さくなり、女性の場合は閉経後に急激に増える傾向があります。

女性は皮下脂肪が多いのに対して、男性は筋肉が多いために、筋肉が壊れるときに核酸が多く出ます。筋肉を使う人ほど尿酸値が高くなりやすく、また男性は飲酒の機会が多く、飲酒する人の場合には尿酸値と中性脂肪値がともに高い人が多くなっています。

飲酒していない人で尿酸値が高い場合は、甘いもの、リンゴやオレンジなどの果糖が多く含まれるものを多く食べている例が多くみられます。

また、肥満の人ほど尿酸値が高くなりやすく、体重が減ると尿酸値が下がります。その場合には、減量すると尿酸値だけでなく、血糖値も血圧も下がっていきます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕