発達の伴歩28 セロトニンの合成促進

神経伝達物質のセロトニンは脳内で作られていますが、腸内でも作られていて、これが脳内のセロトニンの量にも関係していることがわかってきています。

自閉症スペクトラル障害では過敏性腸症候群が多いことが知られていて、下痢と便秘を繰り返しやすい特徴があります。

そのような状態ではセロトニンの合成がうまく進まなくなり、ますます状態を悪化させることから発達障害児の腸内環境を整えることが重要であると認識され始めています。

体内には数多くの神経伝達物質がありますが、その中でも脳の機能に大きく影響するのはセロトニンです。

セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから5‐ヒドロキシトリプトファンを経て、セトロニン(5‐ヒドロキシトリプタミン)に合成されます。セロトニンは体内には約10mgがあり、腸内に約90%、血小板中に約8%、脳内の中枢神経系に約2%が存在しています。

セロトニンは脳の神経伝達物質であることから脳幹の縫線核で合成されていますが、最も多く合成されているのは腸内です。

腸内細菌の善玉菌の働きによって合成が進むことから、善玉菌を増やすことが重要とされています。

しかし、腸で作られたセトロニンは血液脳関門を通過することができません。血液脳関門は血管と脳の間で物質を交換する部分で、脳に有害となるもの、必要でないものは通過させないようにして、脳の正常な働きが保たれています。

それにも関わらず、腸内環境が整えられると脳内のセロトニンが増加して、認知機能が高まることが確認されています。
その理由については次回に続きます。
〔発達の伴歩:小林正人〕