発達の伴歩7 発達障害を考えるきっかけ

日本の医学界で発達障害が正確に認識されるようになったのは1987年のこととされています。

1987年というと、私(筆者)は前年に民間の病院栄養管理HDS研究所に招聘されて主任研究員としての活動を始めたばかりでした。その活動の一つに小児肥満の臨床栄養面での対応がありました。

現在の国立成育医療研究センターは、2002年に国立小児病院、国立大蔵病院が統合されて、大蔵病院の所在地に設立されましたが、当時の大蔵病院の栄養管理室が小児肥満の保護者への栄養指導を担当していました。

病院栄養管理HDS研究所の所長は、現役時代に国立病院の管理栄養士・栄養士のトップを務めていた関係から、小児肥満の栄養指導の結果の取りまとめに協力していました。

臨床栄養の理論どおりに指導すれば結果が出るはずとの考えがあったのですが、子どもの食に対する反応で想定外のことがあり、その対応に参加することになりました。

その対応で経験したのは、単なる食の好き嫌いや家庭の状況だけでなく、子どもの特殊な感性と身体反応があることがわかり、それが肥満や極端なやせにも影響することがわかってきました。

初めのうちは、特殊な例かもしれないと考えられていたのですが、それが発達障害と関係していることがわかったのは2001年以降のことです。厚生労働省発足時(2001年)に、私は業界出向のテストケースとして霞が関にも席を置くようになり、各分野の情報を集積してからのことでした。
〔発達の伴歩:小林正人〕